「宮崎あおい」は一体、何者なのか。
が全て解けた週初め。
『らんまん』最終週は、ナレーションの中の人から始まる。
寿恵子(浜辺美波)は渋谷の店を売ったお金で、東京郊外の大泉村に土地を購入。万太郎(神木隆之介)の夢と、万太郎の標本を守るために……
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第26週「スエコザサ」第126話
感想
アバンで大泉村の土地を手に入れた報告をするお寿恵ちゃん。
それを守り抜いた報告と、それを令和の今にも繋げるために努力する遺族を描く。
続いているのは、お寿恵ちゃんの夢。
ここまで来た……。最終週。
大泉村
牧野記念庭園に行ってきたという記事は第22回のレビューと一緒に書いたのだけれど、きっと後1ヵ月ほど経つと紅葉も始まって、もっと見応えあるんだろうな(もちろん、ドラマが終わってもまた行くつもり)
本日22日、練馬区立牧野記念庭園でNHK連続テレビ小説「らんまん」のブースが設けられています。しおりを作ったり、テレビに登場した植物のレプリカを見たり楽しんでみませんか。「らんまん」も残すところ来週のみとなってしまいました。大泉学園も舞台になりそうですね。楽しみです。 pic.twitter.com/S734K4hHwr
— 練馬区立牧野記念庭園 (@makinoteienJP) September 22, 2023
アバンは、この土地をお寿恵さんが買い取った報告から始まる。
現在の練馬区大泉。当時の「大泉村」。
ねえ万ちゃん、思い描いてみて。
まずは……家族みんなで住めるおうち。
そして、大きな標本館。
あとは見渡す限り広いお庭。
園ちゃんの……ありとあらゆる草花が咲き誇る植物の園、ここに作るの。
植物園かえ?
万ちゃん、何を植えましょうか?
春は絶景……サクラの花吹雪。
足元にはカタクリ…ニリンソウもかわいいのう。
夏はヒメアジサイ、ウバユリ、キツネノカミソリ。
秋は紅葉がきれいかな。
秋はイロハモミジ、キンモクセイそれから、ノジギク。
冬は枯れない緑を。
冬はヒトツバ、ヒイラギ、ワビスケ…そして、新春にはウメの花も。
それからバイカオウレン。
ヒメスミレも。
すごいのう……寿恵ちゃん。
ホンマに…すごい寿恵ちゃんじゃ。
本当にのぉ……。
槙野万太郎は確かに、1500もの植物に名前を付けた凄い人かも知れないが、その功績は「峰屋」という太い実家と竹雄という愛が溢れる御付き、そして寿恵子という最強のパートナー、そこに支えられなければ実現できなかった。
あとは、東京(帝国)大学植物学教室。
何だかんだと妨害していたように見えるけれども、やはり、ここに通わせてもらっていたことは大きすぎる収穫。
牧野博士が大学の教授らと上手く行かず、自伝には「妨害された」と書かれている内容も相手にとっては結構本気で怒ったり我慢させられたりするようなことだったのだろうなとよく分かる記事(笑)それでも「仕方ない」と思えるチャーミングな方だったのだろう #らんまんhttps://t.co/j8RpRrTwA5
— くう?️ (@kukucoo) September 25, 2023
たくさんの資質や才能……だけではなく、たくさんの出会い。たくさんの人たちの協力。それらが「槙野万太郎博士」を作り出した。
これは、そういう物語だったと思う。
そして、現在にまで繋がるお寿恵ちゃんの夢の結末を一緒に見守る。
そういう物語。
ナレーションの中の人
さて。
本日は槙野夫妻の物語はアバンで終わり、本編では突然、ナレーションの中の人、宮崎あおいちゃんが出てくるのだった。
ナレーションがモノローグに変わった回である。
私は、ナレーションの人は、槙野夫妻の娘の成人後として出てくるのでは、と思っていたのよね。千歳さんなど……。
しかし、予想は全く外れていた。
区役所の紹介で参りました藤平紀子と申します。
槙野千鶴と申します。
千鶴さん?
あ……槙野の娘です。
娘の役は、おばあちゃんの方だったのだ(何です、混乱する文章(笑))。
再放送で『まんぷく』が始まるのでブシムスのためかも……。(ということではないだろうけど)
時代は昭和33年。
槙野万太郎の没後。
藤平紀子さんは、万太郎博士が遺した標本整理のアルバイトで槙野邸へやって来たのだった。
最後まで、たくさんの仕掛けがある脚本。
地獄の中、炎の中
標本整理の説明をする千鶴さん。
父のお弟子さんは40万点はあるだろうって。
40万点!
そのさ……お弟子さんは手伝ってくれないの……。
今度、この標本を都立大学に収めることが決まったんです。ここにあるものは大震災の前に集めたもの。あとは震災後に改めて集め直したものなんです。
父は一度の採集旅行で採ってきたものをこうやって一束にまとめてまして…。この表書きが採集地。でも大学に収める時にはこの束を全部バラバラにして植物の学名ごとに収蔵していくんですって。
でも この束をバラバラにしてしまうと、いつ採集したか採集地がどこか分からなくなるでしょ。
だから、ここから出す前にこの新聞の表書きになってる日付と採集地をこの標本一点一点に挟んで……
ここまで聞いただけで、もう「無理」っとなる。
その上、全国から送られてきていたあの標本。あれらも、送られてきたものか万太郎自身のものか区別がつかないものが多いので、その分類もするんだって。
えっ。無理。
ここまで見て、私、思うのだが。
こういう整理を一からきちんと出来ていれば、クサ長屋の標本量もあんなことにはならなかったのでは。
博士は、どうしてこう、ちゃんとメモしておいてくださらなかったんですか?
全視聴者の声を、今まさにお届けする藤平さんである。
そして、静かにこのお仕事をお断りして去っていくのだった……。
とはならず。
一度出て行ってから戻って来る藤平さん。
この標本、守ってきたってことですよね?
関東大震災……それから空襲も。
223年3月東京大空襲。私、17でした。
覚えています。
どんなに恐ろしかったか。
あの地獄の中、炎の中をご家族の皆さんがこれだけの量を守り抜いてきたってことですよね?
そう。
ドラマの中では震災しか描かれなかったけれど、太平洋戦争もここで過ごしているのよね。
大泉村あたりは農地ばかりで空襲には遭わなかったのでは、と思い込んでいたけれども、どっこい、隣接する武蔵野市の中島飛行機製作所がしっかり標的になっていた。
牧野一家は逃げ延びたが、近隣はかなりの空爆を受けたらしい。
それを考えたら……私、帰れません。
私も戦争を生き抜きました。
次の方に渡すお手伝い、私もしなくちゃ。
あの戦争を超えて来たからこその連帯感。ってやつなのかも知れない時代。
千鶴さん……。
他にもお手伝い要員を呼んであげて。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波
槙野園子 – 斎藤羽結
槙野千歳 – 遠藤さくら(子役期:入江美月←秋山加奈)
槙野百喜 – 松岡広大(子役期:石川誉←森本一之新)
槙野大喜 – 服部仁信
槙野千鶴 – 本田望結 → 松坂慶子
井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
広瀬佑一郎 – 中村蒼
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
笠崎大輔 – 遠山俊也
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
永守徹 – 中川大志
山元虎鉄 – 寺田心 → 濱田龍臣
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ
藤平紀子 – 宮崎あおい
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
『らんまん』各回リンク
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