NHK朝ドラ『らんまん』感想 第127回 (第26週 火曜日)

今週の『らんまん』は、この週だけ見ていても2時間ドラマのように楽しめるのかもしれないと気づいた。

藤平紀子という女性が、牧野博士の後世に遺す遺品整理にやってきて、牧野夫妻の生きざまを振り返っていく。

そんな伝記。

槙野家は、寿恵子(浜辺美波)が買った土地に屋敷を構え、万太郎(神木隆之介)、寿恵子、千鶴(本田望結)と幸せに暮らしていた。ある日、波多野(前原滉)がやってくる…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
スポンサーリンク

連続テレビ小説「らんまん」第26週「スエコザサ」第127話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

振り返る晩年の牧野夫妻。

寿恵子さんは、だいぶ調子が悪そう。

それでも、藤丸くんから頂いた重そうな沼津土産を自ら台所に運ぶという行動は無い万太郎。

優しくないのではなくて、「そういう行動が頭にない」それが万太郎らしい。それでも愛されてきた。そういう人。

お父ちゃんはただ愛しただけ

藤平さんは、あれから整理のバイトに来てくれているらしい。(本当に人数たった1人なの……)

千鶴さん手作りのお昼付き。

私はね、結婚したんだけど、もう、すぐに出戻ってきちゃって。フフッ…。まあ、この家で母と父をみとれたからよかったんだけどね。


あっ、このお出汁、母の味よ。

千鶴さんは、夫妻の晩年はこの家に居て、お寿恵さんのことも万太郎のことも看取ったらしいこと。

この家には、標本だけではなく、母のお出汁も伝わって残っていること。

でも、2人はもう居ない。

そう考えると懐かしさと切なさでいっぱいになる。

これからの計画なんですが、標本に手をつけるにあたってまずは博士の行動を整理しようと思うんです。いつ、どこに採集旅行に行かれたか。

標本の表書きだけでは特定できない地名も、万太郎が現地の新聞を使って標本を保管していたので特定できたとか。

藤平さんはよく気づく人で、作業はそれなりに進んでいるらしい。

あなたが来てくれてよかった。
本当はね、一人っきり途方に暮れてたのよ。お父ちゃんが亡くなって一年もの間何にもできなくて…。されたものがもう、あまりに多すぎて。


日本中の植物を採集した標本の山を前に、藤平さんは感嘆する。


どうしてこんなことができたんですか?
小学校中退で理学博士になられて、こんな偉業を成し遂げられて。
さぞ偉大なお方だったんですよね。

それを聞いて、千鶴さんは笑ってしまう。


偉大ねえ……。
フフ……。
あのね、ちっとも。
もう、そりゃあ駄目なお父ちゃん!
周りの人たちを振り回して……。
今だってこんなに振り回されてるでしょ?

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第127回 (第26週 火曜日)

そうね……。

私たちもずっと見てきた。

経済観念ゼロのボンボンで。

稼ぎゼロでも、クサのために奔走して。

権威の顔色も見ずに、やりたいことにだけ邁進して。

まさに、昨日ご紹介した、これ(笑)


でもみんな、お父ちゃんが大好きだった。

この一冊が出来たのも全部お母ちゃんと皆さんのおかげなの。
当の本人は、ほら!フフフ…。これだもの! 


お父ちゃんはただ一生涯、植物を愛しただけなの。

一生涯愛したかったものを一生涯愛することが出来た、それもまた幸せな人生。

最期まで植物の神様だったんだね、ほんとうに。

理学博士の肩書き

昭和2年。

これまで、学歴のせいで権威から無視され続けて来た牧野富太郎博士に、理学博士の称号がついに与えられる。時に博士は66歳。功績に対してあまりにも遅すぎる学位。

ドラマでは、その知らせは、大好きな波多野くんからやって来た。

大泉村へようこその、お馴染みの2人。藤丸くんと波多野くん。

悪いねえ。帝国学士院会員様に車出していただいて。

万さん、元気かな?

相変わらず、藤丸くんの茶化し台詞は一切取り合わない波多野くん(笑)

でも今も仲良しで、こうして2人一緒に来てくれて、本当に嬉しいな!

しかも、波多野くんは帝国学士院の会員さま、らしい。

竹雄も綾さまもお元気で、震災から復興して酒も仕込めているとか(今日のこの部分、まだ大戦前だしね……)。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第127回 (第26週 火曜日)

帝国学士院の会員選任祝いをしようとする藤丸くんを押さえて。波多野くんがここに来た目的は他にあるのだった。

そんなことより僕は万さんに用があって来たんだよ。


ねえ万さん、理学博士にならない?

なるほど……。

功績よりも、派閥だの権威だのに縛られ続けた界隈が。なぜこの学歴のない老人に博士号を授けようと考えたのか。

長い年月で培ってきた人間関係の中に、後押ししてくれる人たちがいたというのは真実に近いのかも。

万太郎はそんなものは要らないと言いそうだけれど、お寿恵さんはどんなにか嬉しいだろう。

馬琴先生のように後世に夫の名が残る。

それは彼女の冒険の終着のような気がする。

このドラマのレビューを投稿してください

みるはちコメント欄

PVアクセスランキング にほんブログ村  にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村

らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波

槙野園子 – 斎藤羽結
槙野千歳 – 遠藤さくら(子役期:入江美月←秋山加奈)
槙野百喜 – 松岡広大(子役期:石川誉←森本一之新)
槙野大喜 – 服部仁信
槙野千鶴 – 本田望結

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼


西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
笠崎大輔 – 遠山俊也
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
永守徹 – 中川大志
山元虎鉄 – 寺田心 → 濱田龍臣

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


『らんまん』各回リンク

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
31 32 33 34 35
36 37 38 39 40
41 42 43 44 45
46 47 48 49 50
51 52 53 54 55
56 57 58 59 60
61・62 63 64 65
66 67 68 69 70
71 72 73 74 75
76 77 78 79 80
81 82 83 84 85
86 87 88 89 90
91 92 93 94 95
96 97 98 99 100
101 102 103 104 105
106 107 108 109 110
111 112 113 114 115
116 117 118 119 120
121 122 123 124 125
126 127


タイトルとURLをコピーしました