「帰りたくないねぇ」。
分かるねぇ、その気持ち。
園ちゃんという孫を見送り、ちぃちゃんと出会って思い切り抱いただろう おまつさん。
ふわふわの身体、お乳の匂い、やっと戻って来た幸せ。帰りたくないねぇ……。
まつ(牧瀬里穂)に支えられ、寿恵子(浜辺美波)は第二子を出産。万太郎(神木隆之介)、は、赤ちゃんの長寿を願い千歳と名付けた。そんなある日、ロシアからマキシモヴィッチ博士が亡くなったとの知らせが届く。ロシア行きを断念した万太郎は、今、自分がやるべきことをやろうと決心する。まずは大学に寄贈する標本五百点を用意しようと意気込んでいるところに、竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)がやってくる…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第19週「ヤッコソウ」第92話
感想
不幸、というよりも、ここからは「転換」に入るのかも知れない。
当てにしていたマキシモヴィッチ博士は亡くなり、財布として当てにしていた峰屋も無くなった。
つまり留学への道は消えた。
ここからは、我が手ひとつで夢に向かわなくてはならない。
転換期……。
母帰る
園ちゃんが亡くなってから、絶望に沈む娘夫婦を世話し、6月には第二子が誕生。
産後の世話と乳児の世話を手伝ってくれた母 まつが榛名山へ帰る。
万太郎は赤ちゃんの長寿を願い「千歳」と名付けました。
この気持ち、分る気がする。
「園子」の名前にはまだ欲があった。こんな花、こんな植物、どんなものになぞらえよう……という気持ちは「草」と同じように手に入れる感覚。結局、全ての草を揃えたくて「園子」と名付けた。
今度は、もう、草なんてどうでもいいから長く生きていてくれ。という願い。
こうしてだんだん、親は親になるのかも知れない。
ああ……帰りたくないねえ。もうひと月、いようかねえ。
ちぃちゃんを見ながらしみじみと言う おまつさん。
分かるなぁ……。
赤ちゃんのあの香りや体温は独特だもの。抱いたら魔性の者のように離れられなくなる(笑)
おまつさんも立派に ばあばになったということ。
おまつさんは みえ叔母さんのところに寄ってから、と言って帰って行った。
なんという、有難い母。
うちも第二子の時は、母が毎日来てくれていたんだよねぇ……などと思い出してしまった。
わが身のことまで思い出せるのが、良い朝ドラの凄い所。
それにしても、22歳の浜辺美波の落ち着いた母親っぷりが素晴らしい……。
また一から
こんなに長い間一緒にいた母が帰ってしまって、お寿恵さんはさぞかし寂しかろう……と言っていられない事態がそのあと判明する。
ロシアから手紙が来るのだ。
博士、何て?
わしが来ることを喜んでくださったがじゃ。これで日本の植物がよう分かるゆうて。
最期まで……励みにしてくださったそうじゃ。
肺炎でお亡くなりになったそうじゃ。
この手紙は博士の奥様から。
この時点で。ロシア行きの話がなくなった。
元々、園ちゃんと、お腹の ちぃちゃんと4人で行こうと決めていた話。
これからどうなさるんです?
やるべきことをやる。
それしかない。
博士もそう言うてくれゆう。
一緒に行くはずだった園ちゃんが居なくなった時点で計画は変わってしまっていた。
万太郎の踏ん切りは早い。
どこにも属さんでもわしは続けることは続ける。
一属一種ゆう植物もあるき、わし一人でもやる。
大学に寄贈する500点、どうせ名札をつけて寄贈するがやったらMAKINO collectionとして恥ずかしゅうないものにする。
土佐植物目録も?
土佐目録まで大学に寄贈する必要があるのかという問題は、ここ何か月かで途切れてしまっていたけれど、万太郎はもう拘っていなかった。
うん。まあ、あれは控えをとったらえい。 名前を書き写すがは、いちいち植物の顔が浮かんで楽しいきのう。
本当にそうですよね。 お渡しするものは全部渡して、また一から始めればいいんですよね。
お寿恵さんのポジティブさが戻って良かった。
竹雄の帰還
竹雄が綾さまを連れて十徳長屋へ帰ってきた。
帰って来た途端に、すごい歓迎っぷり(笑)
夫婦は園子に手を合わせると、万太郎に頭を下げた。
万太郎、申し訳ありません。酒が火落ちしました。
峰屋はのれんを下ろしました。
税金を納めるため金を借りた。利子も膨らむき、分家とも相談の上、土地、屋敷を売ることといたしました。
これより佐川の槙野家はおのおの生きていくことと相成りました。
のれんを預かりながらこの不始末。
申し訳ありませんでした。
なるほどなぁ……。
ドラマでは、万太郎はもう実家を頼っていないように見えていたし、(史実のモデルの方はめっちゃ実家のお財布使いまくってる……)潰れたのは綾さまが新酒を作ったせいで火落ちしたと……(史実のモデルの人は…………)
(まぁドラマはドラマなので、そういうことにしておいて……)
とにかく。
これで、お財布的にも完全に「一からやり直す」しかなくなった。
しかし。
いくら一からやり直すとしても、戻りたい地点はある。
ほんなら教授の言うとおり大学に標本500点寄贈するがか?
そこまでの罪になるがか?
出入りはさせてもろうたけんど、代わりに大学の手伝いもしよったろう。
それや全部取り上げるらあ……。
そこですよ。
さすが、竹雄。視聴者も納得いかないところ。
全部じゃないき。奪えんもんもある。
名前。
名前はみんなあここにある。
万太郎は誇らしげに胸を指すが、そうですよね、納得いかないです。
竹雄は言うのだった。
万太郎。わしは反対じゃ。
私も反対です。
無報酬で手伝いをしていたわけだからな。
寄贈するなら買い取ってもらおう。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波
槙野園子 – 斎藤羽結
井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
広瀬佑一郎 – 中村蒼
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
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