NHK朝ドラ【おかえりモネ】第15回　(第3週 金曜日)　感想

音楽は人なんか救わない。

ああ、そういうことか。

「どころじゃない」気持ち。震災で現地の人が立ち直る時間もそれぞれ。

 

久しぶりの実家で、眠りについた百音（清原果耶）は、３年前のあの日のあと、幼なじみと再会した時のことを思い出した。一夜が明け、百音や亮（永瀬廉）たちは、早朝、そろって足しげく通った浜辺を訪れる。そして百音をはじめ、亮、三生（前田航基）、明日美（恒松祐里）、悠人（髙田彪我）、未知（蒔田彩珠）の６人は、海からのぼる朝日を見ながら、あの日のことや将来について語り合う…

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「おかえりモネ」第3週「故郷（ふるさと）の海へ」第15話

感想

えっ。おばあちゃんも！？

と、思ったけれども、そうではなかったらしい。

しかし、りょーちんのお母さんについては語られなかった……。

被災

数日後、耕治と百音は島に戻りました。

海を渡れない人たちのためにと船を出してくれた人がいたのです。

百音があの時対岸から見た島は波にのまれてはいなかった。

百音が見たのは燃える島だった。

亀島は津波被害は酷くなかったのかもしれない(見せていないだけかもしれないけれど)。

しかし、火災と倒壊の被害は大きく。

百音が島へ帰りついた時、幼馴染も家族も無事であったが、みんな被災者になっていた。


ああ、これか……。と思った。

島を出たかった理由。

共感体験がない

百音は島に居なかった。
もちろん、仙台に居ても恐ろしかったのは違いない。

が、島でみんなと共有する体験が数日間抜けている。

そこだったんだね……。

わずかな、わずかな疎外感。

島に戻って、みんなが居る避難所の給食室に駆け付けた時、誰も抱きついてきたりしなかった。泣きわめいたりもしなかった。声もない再会。

こんなところも本当にリアル。

この数日間で、みんな充分恐かったり泣いたりしたんだよね。百音だけがその抜けた数日を知らない。

音楽なんて何の役にも立たないよ

あの震災の時、一週間も経つと自粛はやめようの空気がSNSに広がり始めた、

それはもちろん、被災地ではない所の者は経済も回さなくてはならないし、被災地のために沈んでいても誰も救われない。

だからそれで良いのだけれど、被災地も同じ空気になれと望むのはやはり違うと思ったのだった。

家も家族も失くした人が、癒しや気晴らしを求めていると思うのは、被災していない人間の暢気さのような気がしていた。


あのさ…。
どうだろう？
また吹いてみないが？

これからなんじゃないがなあ…。って思うんだよ。

音楽とか、そういうの……大事になってくんの。


夏になっても。
百音にはまだ早かったんだね。

「あの時」のきつさ

合宿のように一晩を過ごした幼馴染は、砂浜ではしゃぐ。


あれで本当に悩んでんのかなあ。
坊さんにはならないとか言っちゃって。

自由がない！とかね。
どうすんのかね。1120年のお寺。

三生、昔っから僕は寺継ぐんだって言ってたよね？

だよね。　
何で急に嫌になったんだろ。


なまはんかじゃないって分かったからじゃないの。

寺、きつかったと思うし……あん時。
俺ら、見てないけど。三生は見てただろうし。


寺は、遺体安置所になったかもしれない。

きっと、多くのご遺体に接しただろう。

りょーちんさんも……
その一部は見たのかな。

海に出る親を持つ人間として。

 

 

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キャスト

永浦百音 – 清原果耶

永浦耕治 – 内野聖陽
永浦亜哉子 – 鈴木京香
永浦未知 – 蒔田彩珠
永浦龍己 – 藤竜也
永浦雅代 – 竹下景子

及川亮 – 永瀬廉
野村明日美 – 恒松祐里
後藤三生 – 前田航基
早坂悠人 – 髙田彪我

及川新次 – 浅野忠信

新田サヤカ – 夏木マリ
菅波光太朗 – 坂口健太郎
佐々木翔洋 – 浜野謙太
川久保博史 – でんでん
田中和久 – 塚本晋也
中村信弘 – 平山祐介

朝岡覚 – 西島秀俊
神野マリアンナ莉子 – 今田美桜
内田衛 – 清水尋也
野坂碧 – 森田望智
安西和将 – 井上順

沢渡公平 – 玉置玲央
高村沙都子 – 高岡早紀
井上菜津 – マイコ
鮫島祐希 – 菅原小春

 

語り… 竹下景子

スタッフ

◆制作統括 : 吉永証、須崎岳
◆プロデューサー : 上田明子
◆演出 : 一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子
◆脚本 : 安達奈緒子
◆音楽 : 高木正勝
◆主題歌 : BUMP OF CHICKEN「なないろ」