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NHK朝ドラ【らんまん】感想 第42回 (第9週 火曜日)

おばあちゃん……。

そろそろご退場なのかもしれない。

女2人で心細く、万太郎にも会いたかっただろう。

時勢は酒蔵に冷たく、知り合いの伝手で守られた時代は終わった。

酒への課税が重くなり、役人から厳しい目を向けられる峰屋。タキ(松坂慶子)も身体が弱くなってきているが、峰屋やタキの事情を万太郎(神木隆之介)には知らせないよう、綾(佐久間由衣)に口止めするのだった。一方、植物学雑誌創刊の許可を得るため田邊(要潤)と話す機会をうかがっていた万太郎は、西洋音楽の演奏会に田邊と同行するチャンスを得る…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第9週「ヒルムシロ」第42話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

峰屋は土佐一の酒蔵。税金ごときで潰れません。

まぁ……税金だけなら潰れないかもしれないけれど、若が湯水のように使うから……。

ああ、ぼんぼん。

酒造税

藤丸くんから「日本中の酒蔵が潰れる」と聞いて、一瞬焦る万太郎。

本当に「草」以外に何の興味もない。

政府が酒屋にしがみつくからさ。


政府が、しがみつく?


ここ数年、酒にかかる税金が年々重うなっちょりまして。


あ~…政府は西南戦争からこっち財政ガッタガタだもんね~。


地租改正もうまくいってないみたいですしね。


この上はみんな大好きオチャケからむしり取ろうって?

このころ政府は近代化政策を実施するため多くの税収を必要としており、酒への課税を厳しくしていきました。

とナレでも説明があった通り。

明治に入ると割と早い時期から政府は税収として酒に目を付けた。

酒は太古から生活必需品。飲めない人でも料理など何かしらお世話になっている。

明治のこの頃はまだ海外の酒が民衆の手に入ることはなく、日本の酒が大々的に外に出ることもない。国内で大きく徴収できる手っ取り早い税。

「政府が酒にしがみつく」とはよく言ったもので、この後、現代にいたるまで酒税はどんどん上がっている。

いや、まあ、けんど、言うたち税金じゃろう?決まった額を払ったらえいだけじゃろう?


うちは何ちゃあ心配ないがです。のう竹雄?

ぼんぼん若らしい発言である……。

現状を知ってか知らずか、竹雄は、

あるわけないですき。
峰屋は土佐一の酒蔵。税金ごときで潰れません。あっ、皆さんが勉学でご入り用なもんがあったらどんとお申しつけください。

知ってか知らずか……

まぁ、竹雄はきっと知っているのだろう。

これは、タキさんの御意向よね。

峰屋の現状

増税のあおりを受けて、密造酒調査のために酒蔵を調べられる峰屋。

なんか、やり方が乱暴すぎて、犯罪者宅の捜査みたいよね……。

NHK朝ドラ【らんまん】感想 第42回 (第9週 火曜日)

ひどいねえ。料理用の酒まであらためていくゆうて。


はなっから疑いの目でこっちを見ゆう。

ため息をつく番頭夫婦である。

この両親から竹雄は現状を聞いているだろう。

こんな重大事を若の勉学のために隠しているのだから、竹雄、本当に今でも若と峰屋の素晴らしい御付きだよ。


とにかく……売ったらえいがです!今年造った酒は今年のうちに売り切ったらえい。それだけですき。

ほうじゃね!
置いちょったち金になりませんきね!ハハハ……。


ほいたら、もう……酒を寝かせるがも古酒も造れんがじゃのう……。

そうね……。「何年物」も出来ないし、新たな酒を造るための研究も出来ない。

おまけに、タキ大奥様はだいぶ老いてしまわれたよう。

静かにしい。
万太郎から手紙が来ちゅうき。
東京大学の植物学教室ゆうところに出入りを許されて毎日忙しゅう研究しゆうそうじゃ。

NHK朝ドラ【らんまん】感想 第42回 (第9週 火曜日)

峰屋の仕事は引退して、今は孫からの便りを大事にしている。

(とりあえず……頼りくらいは送っているようで、ちょっとホッとしたわ、万太郎)


おばあちゃん、この先、考えんと。
政府は深尾のお殿様とは違う。
いざって時に峰屋を守ってくれるわけじゃ…。

そう。あの頃、峰屋は「昔のよしみ」に守られていた。

もうそういう時代ではないのよね。

女2人が仕切っていると知られている峰屋はいっそう厳しく取り締まられていただろう。

悔しいのぉ……。

これも峰屋のためじゃ

一方、万太郎は、やっと教授に近づく機会を得た。

お手紙を届けた折に、話しかけたのだ。

音楽…。
西洋の音楽は日本とは違うがでしょうか?


友人がシェークスピヤゆう作家は日本の勧善懲悪とは違うて生身の人間そのまんまを書こうとしゆうと そう申しちょりました。


音楽もそうながでしょうか?


この前、野宮さんと西洋の植物画を眺めましたけんど、日本のとはこう、影のつけ方が違うて……。


何と言いますかこう、奥行きがあるというか…。

西洋贔屓には西洋の話。これは上手い。

教授の反応は思った以上だった。

いい着眼だ。
人間の心や体への探求。
それが西洋の芸術の根幹にあると私は考えている。
音楽においてもそうだ。
週末に室内演奏会を開く。聴きに来るか?
学生として同伴してもいい。

ただ、表情は暗くてね……。

この教授、万太郎の「使い道」を考えているよね。

喜び勇んで家に帰り、竹雄にするのは金の無心。

峰乃月、まだなかったか?

ああ最後の一本がございますけんど…。


倉木さんのところへ持っていく。
明日丸一日倉木さんを雇おうと思う。

雇うがですか?


うん。明日は大学を休んで東京中もうちっと遠くまで案内してもらう。雑誌に書くためにも、わしはまだ 見たことないもんと出会いたいき。

そして言うのだった。

これも峰屋のためじゃ。

あ…どういて峰屋のためになるがです?


なんぼ政府が酒屋から金を搾ったち、それで国の力を外国に示せるわけじゃない。それより、わしら植物学者が雑誌で世界の度肝を抜いちゃる方がはるかに国の力を示せる。


ほんなら政府もバカらしゅうなるじゃろう?


な……何です?それ。
若は本当に…。

若は本当に……。

世間知らずで、そして、それだけに単純で純真。

これから学会という複雑な世界にも陰謀にも立ち向かっていかなくてはならない、そういう予感はあっても、この明るさで乗り越えていけるかなぁ……ドラマとしても。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼

西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


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