先生!分かっているなら、いじめを止めろよ……
とは思うけれど、やはりあの子らが、滅んでいくお武家時代に不安を抱えていることを理解しているんだなぁ。
入学初日から武家の子らにいじめられた万太郎(小林優仁)は、授業を放棄して帰ろうとする。門前で謎の男(寺脇康文)に「今こそ変わるときだ」と声をかけられ、心がざわつくのだった。一方、姉の綾(高橋真綾)は酒造りへの興味が抑えられず、当主だけが受け継ぐことのできる帳面を読みふけっているところをタキ(松坂慶子)に見つかってしまう…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第2週「キンセイラン」第7話
感想
変わらず続いて欲しものも、変わらなくてはならないものも、この世にはあると。
大事な姉の立場を通して学ぶ。
実体験は大切ね。
おもしろい
「それより ちっくとだけ面白かったですき」
万太郎を庇って木刀で打たれた竹雄は笑う。
面白い?
お武家様に逆ろうてこのとおりピンシャンしちょりますき。昔なら手討ちにされたち文句は言えんかったろうに。
そう。
あの武士の子らも変わっていくこと、変わらねばならぬことを分かっているんだよね。
分かっているから精一杯いばっている。最後の抵抗よ。
今は世の変わり目。武士の子らはそれがよう分かっちゅう。
嫌でも変わらざるをえん。
この先は、ただ己の才覚によってのみ立たんといかんと骨の髄まで分かっちゅう。
おまんも しきたり にとらわれんと。
今こそ変わる時なんじゃ。
「峰屋の跡取り」という変わらぬ立場から抜け出し、自由にやりたい学問をする。
学校へ行け行けと怒鳴っていたけれど、自由に生きる機会を「時代に変わって欲しくないお祖母ちゃん」が自ら与えてしまったんだよね……。皮肉なこと。
綾さんもまた変わりゆう……
酒蔵の仕事に興味があるのは当主よりも姉の方である。
当主しか見ることができない台帳を見ていて叱られる綾さん。
知りたかったがです。
お米を蒸したとこからどうやって酒が出来るがか。
あの匂い、忘れられんで。
蔵の中で何が起こりゆうがか知りとうて。
自分自身も「女」なので、出来ないことが多かろう祖母は、綾に対して本当はちょっと同情している様子。
けれど、お祖母ちゃんは「変わることができない」。
万太郎には支えとなる者が要る。
あの子のことはただ生きちょってくれたらえい……それだけ思うて育ててきてしもうた。
そのせいで……。
綾、万太郎のこと支えてくれるかえ?
いつか嫁に出ても万太郎のこといつまでも力づけてくれるかえ?
当たり前です。あたしはたった一人の姉ですき。
姉は当たり前に弟を支えると言い、弟は「大事な姉」と言う。
こういう人間の関係性は、ずっと変わらないでいて欲しい。
変わらなきゃならない。変わるべき。
そういうことを姉を通して見つけたから、万太郎は竹雄の御付も断って一人で学校へ行く。
こういう段階を踏んだ流れが丁寧で素敵よ。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
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