国が弱いから馬鹿にされた。今、やっと、その屈辱から解放される。
その喜びは伝わるけれど……。
虐げられる悔しさを知っている者が、次は他国を支配しようという、虐め連鎖の様相。
台湾から戻った万太郎は、寿恵子(浜辺美波)や虎鉄と「オーギョーチ」を食べながら、台湾での出来事を話し始める。寿恵子が持たせてくれた「日本植物志図譜」のおかげで命が救われたことなど―。一方、波多野(前原滉)と野宮(亀田佳明)はついにイチョウの精虫を発見。世界に向けて発表されることになる。万太郎は二人の快挙を喜びつつ、自分の研究に戻っていくのだった…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第22週「オーギョーチ」第110話
![2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2023/07/ranman-L-2.jpg?resize=1150%2C616&ssl=1)
感想
良かった……。画工ではなく、学者と認められた野宮さん。そして長く研究した成果をやっと得た波多野くん。
最高に盛り上がる瞬間!
でも、それは「国力」のための一歩なのだった……。
丸い月
万太郎は台湾で高熱を出し、志明さん始め台湾の方々のお世話になったらしい。
気取らず、笑顔で、お国の言葉で話しかけてくれる植物学者。ピストルは持たず、世界共通の言葉である「絵」を持って来た。
台湾の人と一緒に蛍と丸い月を見る。
あ……大きい月じゃのう……。
面白いですね。植物学。
ワーマーシュウンベーオーネ。
あっ……私も学んでみたくなりました。
![NHK朝ドラ『らんまん』感想 第110回 (第22週 金曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2023/09/ranman110.jpg?resize=555%2C379&ssl=1)
当たり前だけれど、細田くんが来ていたら、こうはならなかった。
万太郎に魅了された人たちは、必ず植物学に魅了される。
学問も文化もこうやって繋がっていくべきなのに……。
日本人であること
その頃、波多野・野宮組は大変なステージに進んでいた。
イチョウの精子をついに発見したのである。
野宮と波多野は、イチョウの精虫を発見しました。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) September 1, 2023
「――野宮さん。論文を書くんだ」
「俺は……画工ですよ!」
「いいえ。今は、植物学者です」#朝ドラらんまん#前原滉 #亀田佳明 pic.twitter.com/r8vjqsE2Fi
これは…。
ああ…。
間違いない!イチョウの精虫です!
動いてますね!
動いてる!
野宮さん、論文を書くんだ!書いてください!
あなたが見つけたんです!そしたら僕が全て翻訳します!
俺は……画工ですよ!
いいえ。
今は植物学者です。
2人で組もう、と約束したあの日から、ずっと歩み続けてきた。
![NHK朝ドラ『らんまん』感想 第110回 (第22週 金曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2023/09/ranman110-1.jpg?resize=560%2C321&ssl=1)
居合わせた万太郎も心からのお祝いを述べた。
そして……。
よし!よくやった!
波多野、野宮!世界の頂点だ!
すぐに論文を書くようにと2人に言い渡した後、徳永教授は声を押さえることもなく泣き始めた。
う…うう…!
教授……これでドイツを見返してやれますね。
と、同意する細田。
ああ……。
もうあんな惨めな思いは終わりだ。
今こそ日本人であることを誇りに思う!よくやった…。
![NHK朝ドラ『らんまん』感想 第110回 (第22週 金曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2023/09/ranman110-2.jpg?resize=497%2C282&ssl=1)
ドイツ留学で抑圧された日々を2人は噛みしめていたのだろう。
波多野くんと野宮さんの発見は2人の栄光だ。
そして同時に、今や国の栄光でもあった。
万太郎の台湾調査報告書を読んで怒りだす細田。
万太郎は、台湾で見つけた愛玉子(オーギョーチ)に台湾名を付けたのだ。
「Ficus awkeotsang」
「awkeotsang」とは聞いたことがないが、これはどこから付けた?
これは種子からとれるカンテンで作った食べ物オーギョーツァンから取りました。「オーギョーツァン」は台湾での読み方ですき。
台湾での読み方?
改めろ。
お前は帝国大学の植物学者として調査に行ったんだぞ。
この報告書、陸軍省にも提出するんだ。
向こうの言葉から学名を付けるなぞ……。
槙野、現地の言葉は消せ。
国に逆らう気か?
分かっちょります。国が言葉を押しつけゆうがは。
ほんじゃき、わしは永久にとどめるがです。学名として。
この植物学教室は 今世界の植物学の頂点に立ったんだ!
その同じ研究室で助手のお前がこんなつまらんマネを…!
つまらん!?
ドイツへ行って虐げられた者たちが、国を強くするという使命感を持って、今ここに居ることはよく分った。
万太郎は虐げられる側の国へ行き、言葉と学問で国を繋げ、どの国の植物も守るという使命感に燃えていた。
大事なことですき。
日本から出てわしも初めて知りました。
戦いの跡も見ました。
木々に弾痕が残っちゅうがも。
人間の欲望が大きゅうなりすぎて、ささいなもんらあは踏みにじられていく。
ほんじゃき、わしは守りたい。
植物学者として後の世まで守りたい。
教授を裏切る気か?
小学校中退のお前を助手で呼んでくださったんだぞ。
わしは植物学に尽くす。ただそれだけですき。
この旅でわしがやるべきことはよう分かりました。
わしはどこまでも地べたを行きますき。
人間の欲望に踏みにじられる前に、全ての植物の名前を明らかにして、そして…図鑑に永久に刻む。
統制と洗脳の時代。
万太郎のような人は生きづらかっただろうな……と、思う。
もっとも……
「人」の思惑は気にしないのかも知れないな。
わが道を行く……。
で、助手と新しい命を抱えて、この先、どう生きるか。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波
槙野園子 – 斎藤羽結
井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
広瀬佑一郎 – 中村蒼
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
笠崎大輔 – 遠山俊也
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
山元虎鉄 – 寺田心 → 濱田龍臣
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
『らんまん』各回リンク
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