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NHK朝ドラ『らんまん』感想 第122回 (第25週 火曜日)

あと残り8日の『らんまん』。

まとめに入っているなぁ……と思うほど回想が多いけれど、この演出がまた上手いので、毎日のように泣かされる。

思い出すほど幸せな回想があることは豊かなこと。

万太郎(神木隆之介)は徳永(田中哲司)に辞表を提出。植物学教室を去る日、佑一郎(中村蒼)が大学へやってくる。翌年度から教授となるのだ。それぞれ別の道を行く万太郎と佑一郎だが、目指す場所は同じなのだと確認しあう。そして時代が明治から大正へと変わる頃、千歳(遠藤さくら)と虎鉄(濱田龍臣)が結婚。万太郎、寿恵子(浜辺美波)は二人の幸せを心から祝福する…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第25週「ムラサキカタバミ」第122話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

年が行けば行くほど、人生ひと昔、になるのは分かる。

その時に笑いあった幸せな思い出を自分がどれだけ持っているか。

その回想の中には「人」がいて、その繋がりが人生の全てなのだと。考えさせられる。

よく描けている

こちらは「日本植物学雑誌」に掲載したく執筆いたしました。
そして、こちらは紀州熊野神社の森のfloraです。

伐採でこれだけの植物が失われようとしています。

南方熊楠とは会わなかった。それでも、これだけのものを成し遂げたら立派に合祀令に反対していることになる。

槙野、残念だが今学期限りで……。

と言いかけた徳永教授をさえぎって、辞表を差し出す万太郎。

教授。
これまで大変お世話になりました。


このツチトリモチがいた森は、年明けには伐採が始まります。

私は明日以降「日本植物志図譜」と、そして紀州熊野のfloraを各所に送り始めます。


これは大学には関わりはありません。私一人の行動です。
教授、私の勝手をお許しください。

大声で「もう庇えない」「今学期限りで……」と言っていた徳永さん、ここから急に弱気になってくる。

本当にいいのか?
合祀令から目を背ければいい。

色々言っていたのは本気ではないものね。

徳永教授は……万太郎が大好きだった。

大変お世話になりました。
私に声をかけていただきありがとうございました。
このご恩は一生忘れません。

出て行く万太郎の背中に、あの日のように万葉歌を投げかけてみる。

この雪の 消残る時に いざ行かな

万太郎は応えてくれた。

山橘の 実の照るも見む

徳永さんは、万太郎の前ではいつも本音が出てしまう。

教授になってからドイツ語を浸透させようと必死だったけれど、万太郎に対すると日本の和歌が出てきてしまう。

どうしようもなく日本人だと気づかされ、己の虚勢がむき出しになる。だから権力者はみな万太郎のような男が苦手なのだろう。

よく描けている。
こんな植物画……お前だけだ。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第122回 (第25週 火曜日)

振り返った万太郎が、徳永教授に抱き着くかと思ってしまった。

そういう目をしていた。

万太郎が大好きなのに思い通りにならないから暴挙を働いてしまった田邊教授。

万太郎が大好きだから、すがり付きそうになってしまう徳永教授。

人生には、どうにもならない別れがある。

帝大を出て行くこの日、万太郎を訪ねて佑一郎くんがやってきた。入れ違いになってしまったね。

来年度から工科大学に着任される広瀬教授です。

と紹介される佑一郎くん。偉くなったもの!

そうか……大学を去るがか。


ああ。せっかく佑一郎君と一緒の場所に通えるところじゃったけんど。わしはただの植物学者でありたい。

フフッ…。いや……似いちゅうのう思うて。
わしもさっきそれを言うてきた。

と笑う佑一郎くん。

もっとも彼の場合は辞めるわけではなく。

派閥の人員集めのための食事会を断って来たのだった。

小樽港の工事を成功させて、工科大へ呼ばれてきた佑一郎くん。

なんぼ大学教授ゆうても、わしらの仕事は教授室ではできん。


普請場に出て工事の施工に立ち会い完成させることが使命じゃ。


派閥じゃ何じゃと争うより、わしはただのエンジニアでありたいき。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第122回 (第25週 火曜日)

これから満州に満鉄の依頼で視察に行くという佑一郎くんと、万太郎は再会を約束して別れる。

わしらはあの仁淀川から、ずっと並んで走りゆうきのう。

千までも歳きる名

万太郎も参加した合祀令の反対運動が世論を動かし、神社の森の一部は保全されることになったという。

そんな結末の後、明治がおわり大正が明けたことがナレーションで伝えられると、小さな結婚式が十徳長屋で開かれた。

虎鉄と千歳の祝言。

集まるのは家族だけ。

近所の誰彼までワサワサ集めて宴会しない。こういう所も朝ドラ枠から少し外れた静かな『らんまん』流。

千歳、今日までありがとう。


お父ちゃん?それは私が言うことでしょ?


いや……ここまで健やかに生きてくれて。
千歳が生まれた時は…はあ……ただ生きてくれ、生きてくれ、ゆうて。「千歳」と名付けるだけで精いっぱいじゃった。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第122回 (第25週 火曜日)

そう。

あのころ、小さな園ちゃんを失って。

千歳は槙野家の全ての光を負って生まれてきた。

「全ての植物」などどうでもいい。とにかく「千までいきるように……」

両親の精一杯の想いが全部詰まった名前。


それが一番の贈り物です。
名付けてくださってありがとう。お父ちゃん。

幸せに。

みんな幸せに。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波

槙野園子 – 斎藤羽結
槙野千歳 – 遠藤さくら(子役期:入江美月←秋山加奈)
槙野百喜 – 松岡広大(子役期:石川誉←森本一之新)
槙野大喜 – 服部仁信
槙野千鶴 – 本田望結

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼


西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
笠崎大輔 – 遠山俊也
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
永守徹 – 中川大志
山元虎鉄 – 寺田心 → 濱田龍臣

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


『らんまん』各回リンク

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