NHK朝ドラ【らんまん】感想 第67回 (第14週 火曜日)

来たね。週予告の「わたしのものになりなさい」。

高藤さんと似ているんだよなぁ……こういうところ。

結婚祝いをしたいという田邊(要潤)の提案により、万太郎(神木隆之介)は寿恵子(浜辺美波)を連れて田邊家へと向かう。食事の後、大事な話をするからと、田邊の妻・聡子(中田青渚)と寿恵子は席を外すように言われる。別室で二人きり…ぎこちない空気になるも、寿恵子は持ち前の明るさで場を和ませ、内気な聡子は、そんな寿恵子に心を開き始める。一方、田邊は、万太郎が持ってきた植物標本を見て、ある提案をする…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第14週「ホウライシダ」第67話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

位も意識も高いが、言う事、やる事、下等だなぁ……と思うことが多いロイヤルな皆さん。

田邊教授のお家にも様々な事情がありそう。

奪うものは奪う

テレビを見ながら思わず「何だ、こいつ」と、つぶやいてしまったゲス発言。

結婚祝いを、と呼び出されて田邊邸を訪れた寿恵子さんに対して、

西村……寿恵子さんか?
ハハッ、あなたを知ってるよ!
高藤邸に菓子を持ってきた時、私も居合わせた。


あの高藤雅修のもとを鮮やかに去ったあなたが、なぜ槙野君とここにいる?


なぜというのは?

武家の出とはいえ妾腹の娘であるあなたが、今を時めく高藤雅修にあれだけの勇気を出せたのは槙野君がいたからなのか?

あのさ。

逆に言えば、「脇腹の娘とはいえ武家の出」なんですけれど。

「武家の娘さんを迎えることができた」と西村家を立てた槙野の家とは真逆の失礼な言い草。

つまり、君は相手がどれほどの地位であろうとも奪うものは奪う。そういうことだな?

と、万太郎に向かって言い放つ。

別に寿恵子さんは「高藤の物」では無かったし、どうしてこんなに失礼なことが次々と言えるのだろう。

もちろん「祝い」だなんて思っていないからだけれど……。嫉妬がここまでこの人を歪ませているのだろうか。

失敬

じゃ済まないよ。

帰りたい!

聡子さん

教授とは違い、教授の奥様は年若くて、偉く謙虚な人だった。

お女中さんにも命令されているような有様で、家庭内の地位がとても低そう。

後妻なそうな。

先生は去年の暮れに奥様を亡くされまして。


父が判事なのですけれど、先生と政府のお仕事でよくご一緒していて。


お忙しい先生がお一人では何かとご不便だろうと私が参ることに……。


御茶ノ水の高等女学校を途中でよして、今年の5月にこちらに参りました。

昭和の戦後に至るまで、「女子にも教育を」と提唱しつつ、実際には「女子は教育よりも家庭」の扱いだった。

この当時は特に女子の結婚年齢は早く、女学校は卒業せず、中退して「良い所」に嫁に行くのはステイタス。

〇〇ちゃんもお相手が決まったんですってぇ……のような会話があちこち飛んでいたんだろうな。

そんな中でも、きっとお友達と過ごす時間は貴重で楽しかったのだろう。

こうしていると女学校の友達を思い出します。


私は学校に行っていないんです。
なので年の近いお友達がいなくて。


では……あの…。
お友達になっていただけませんか?


あ……ええ!うれしい!

NHK朝ドラ【らんまん】感想 第67回 (第14週 火曜日)

女の子たちは可愛くていいな……。

聡子さんが、心を開いてくれて良かった。

この人を切っ掛けに、教授も少しは改心しないかしら……。

私の「もの」になりなさい

教授が万太郎を家に呼んだのは万太郎への祝いではなく、万太郎と出会えた自分への祝いだった。

万太郎が持って来た土佐の標本を見て、感嘆の声。

どうやら君は本物のようだ。
どれだけ綿密に計画して採集旅行に出かけたとしても巡り会える者と会えない者がいる。

万太郎は巡り会える者。

そして、きっと自分は巡り会えない者。

だが、君がふびんだ。


えっ……どうしてです?


君は巡り会うことができる。
だが決して……自分の手で発表できない。
既に植物学雑誌に意見が来てるよ。
君は植物学会員でもなければ大学の教員でもない。学生でもない。一体なぜ君のものを載せるんだとね。

それは、ある意味、仕方のないことではあった。

学者ではない者が学者の中に入ること。

もちろん努力はした。

けれど……「あれはわしが創刊した」のは、峰屋の金だしね……。

普通は「学歴が無い」と言ったら貧しくて教育を受けられないことの方が大多数だっただろうけれど。

皮肉なことに万太郎の学歴が無いのは学歴なんてなくても自由に研究できる金があったから……なのだった。万太郎は金持ちだから学歴を捨てることができたのだ。

教授、わしは一体どうしたらえいがでしょうか?


方法は2つある。
大学予備門に4年間通い、その後、東京大学を受けなさい。
それが嫌なら今すぐ留学に行きなさい。

万太郎はもちろん、どちらも嫌だった。

万太郎が植物を極めるためにショートカットしてきた道は、寄り道せずにてっぺんに登る道だった。


学歴で何をはかるがですか。
人の一生には限りがあります。
わしは、わしの一生は植物に打ち込むと決めました。
ほかのことに使ってる時間はありません。


遠回りをするからこそ正しいものに出会えるというのに。君は若いな。
世間は単純なんだよ。
学歴さえあればいい。
私ならさっさとやり直すがね。

けんど、その間にも誰かほかの人らあがどんどん新種を見つけます。世界中が進んでいきます。

おかしいなあ。君は植物が好きなんだろう?だったら遠くから喝采を送ればいいじゃないか。
「嫌だ嫌だ」ばかりではどうしようもないだろう?

これは、ちょっと、その通りなんだよね……。

万太郎が欲しいのは植物を知ることではないの?

「誰よりも早く名前を付ける」が目標ならば、一人で勝手にあだ名をつけてしまうことは出来るのだ。

世界に認められようとしなければ。


では最後の提案だ。

私のものになりなさい。

NHK朝ドラ【らんまん】感想 第67回 (第14週 火曜日)

そうすれば……

「万太郎が付けた名前」を個人的な満足のあだ名で終わらせず、世界に発表することができる。

ただし。

田邊教授の名で。

……ということである。

私だったら……

留学へ行くかも……。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼

西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


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