みんな、それぞれの人生に恋。
仕事も恋も、思い切り走りだしたなぁ。
寿恵子(浜辺美波)のことが頭から離れず調子の出ない万太郎(神木隆之介)。話を聞いたりん(安藤玉恵)、えい(成海璃子)、ゆう(山谷花純)は、それぞれが経験した恋の話をして万太郎を励ます。勇気をもらった万太郎は、白梅堂へと走り出す…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第9週「ヒルムシロ」第45話
感想
朝ドラの恋愛回には興味持てるものが少ないのだけれど、『らんまん』は何だか楽しいな。
それは役者力もあるだろうけれど、研究描写も時代描写も興味深くて面白いから。
キャラクターの深い所まで自然と知りたくなる。
どういても消えんもの
りんさんに「暗い」と言われ、
わしがおかしいがです。
と答える万太郎。
これまでは、わし、草花の研究を始めたらそれっきり他のことは頭から全部かき消えました。けんどどういても……どういても消えんことがあるがです。
珍しいですね。何が気になるのさ?
あ……かわいらしい、その点…花のようなお人です。
おゆうさんに「恋してるんだ」と言われ、自覚はある万太郎。
そうじゃとは思うちょりましたけんど、そうじゃないがです。
これは……そんな綺麗なもんじゃない。
高藤さんがお寿恵さんを「いちゃこらと」抱きかかえて行ってしまったのを見た時から。「どす黒いもの」に悩まされている万太郎である。
恋を美しいものだと思っている万太郎に、おゆうさんは自分の話をぽつぽつするのだった。
私、能登の生まれなんだけどね。
能登……北陸ですか?
そう。沼がいっぱいあって鳥も渡ってくる所だったよ。
許嫁も決まっている名主の息子をずっと好きで、婚礼前に自分から思いを遂げたおゆうさん。
彼を忘れるために村を出てきて。東京に来てから薬種問屋に見初められて嫁に入った。
子どもも産んだ。
しかし結婚は続かなかったと。
それで、その……その子は?
亭主が心変わりして私は離縁された。
子供は跡継ぎだからって取り上げられたよ。
いっそ本当の父親を打ち明けちまおうかと思ったけど、薬種問屋の跡継ぎで大事に……大事にされていくならね。
子どものために置いてきた。これもこの時代じゃ母心だよねぇ……。
私も。あの上野の戦の夜、うちの人が血まみれで逃げ込んでこなければ侍と夫婦になるなんてありえませんでした。
と語るおえいさん。
倉木のことは彰義隊の御行列の時からホレていたらしい。
血まみれのあの人を介抱しながら、この怪我がひどければいいなって思ってました。
えっ!?
死なない程度にね。
死んだら困りますけど…。
ひどい怪我ならもう戦場に戻らないでいいでしょ。
純粋で綺麗なだけの恋なんてない。
みんな嫉妬や打算の末に色んな思い出と共に抱えているもの。
万さん、誰かを好きになってきれいなままでいようだなんてちゃんちゃらおかしいんだよ。自分の丸ごと全部でその人のこと好きなんだからさ!
えいがでしょうか?
槙野さんに好きなものが増えたって、研究がおろそかになるわけじゃないでしょ?もっと力が出るんじゃないですか?
私はすごいことだと思うけどね。
こんなに草花が好きなお人が人間のことで悩んでんだよ。
そんなお相手、最初で最後かもしれないよ。
背中を押してくれる優しい人たちである。
ほんと、いい長屋を見つけたな。
おゆうさんは故郷にいた時、この草で遊んだのかも知れないね……。
全力で走ります!
背中を押されて走り出す……先にあるのは白梅堂である。
しかし寿恵子は不在だった。
店番をしていたのは母の まつ。
え~……ほんなら…あっ、菓子を。
あっ、はい。何にいたしましょう?
ここからここまで全部。
全部!?
あっ、あとかるやきも。
大人買い再び……。
寿恵子に渡してほしいとスケッチブックをまつに託す万太郎。
見てもよろしいですか?
はい。
「あの歌の花です」とお伝えください。
クララ先生の歌の「薔薇」。
夏の終わりほかのバラたちは枯れていって最後に一輪だけバラが残っちゅう。
「愛する者なくして誰がたった一人生きられようか?」
万太郎が寿恵子と一緒に聞いた恋の歌。
自分のことを「土佐から来た「植物学者」」と万太郎は紹介する。
寿恵子さんのお父上とお母上でいらっしゃいますか?
いや、お父上ではない(笑)
寿恵子さんに申し入れたい儀がございます。
けんど、今はまだ言えんがです。
あ…。娘は17です。
あなた様がどんなお方か存じませんが、よいご縁があればお待ちすることはできませんよ。
男が何しに来たのかは分かっている。
だが……
いますぐ貰い受けたいということではないらしい。
まつさん、ちょっと戸惑う。
分かっちょります。
わしはわしにできる一番の速さでお嬢様を迎えに来たい。
ほんじゃき、ここへは…しばらく参りません!
え……ど、どういうことですか?
お気持ちはおありになるのにもう来ないと?
はい。やるべきことがあります。
自分で決めた仕事ですき。
自慢の器量よしの娘である。
変な男や妾話だったら、追い返すところだろう。
しかし、この男は調子が狂う。娘を好きだと言い、しかしもう来ないと言う。
お母上もお父上(仮)もビックリである。
もう一度言いますが、娘はあなた様を待てなくても構いませんか?
はい。わしは全力で走ります!
できるだけの速さでまっすぐ走ってお嬢様を迎えに来ます!
間に合わんかったら、ご縁がなかったもんときっぱり諦めます。
さようなら。
と、ニコニコしながら去っていく男の後姿を見送る母と文太さん。
変わった……方でしたね。
うん。変わってる。
……でも、笑ってたね。
おまつさんも笑っていた。
菓子を端から端まで買っていく男は、とりあえず気に入られたようである。
さて……。
大量の菓子を持って万太郎が訪れた先は……。
印刷屋らしい。
雑誌の製作のために、まず内容よりも印刷屋を探すのね。
大畑印刷所の面々が、迫力ありすぎて(笑)
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
広瀬佑一郎 – 中村蒼
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
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