NHK朝ドラ【らんまん】感想 第36回 (第8週 月曜日)

なーーにーー!クールポコの人だったとはーー。

気づかなかったわ。

やっちまったなぁ!

万太郎(神木隆之介)からボタンの植物画をもらった寿恵子(浜辺美波)。やりたいことはやるべきだと万太郎に背中を押され、まつ(牧瀬里穂)に「鹿鳴館へ行ってみたい」と打ち明けるが、反対されてしまう。一方、東京大学植物学教室に通い始めた万太郎は、学生たちと植物の話がしたいのだが、波多野(前原滉)や藤丸(前原瑞樹)に受け入れてもらえず…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第8週「シロツメクサ」第36話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

今までも周りの人たちの心情を丁寧に描いているドラマだと思って見て来たけれど、今日も「ああ、分かるなぁ」と言ってしまった。

藤丸くんと波多野くんを見ていると、「権威権威」言っている人たちよりも、ずっと東大の偉大さと大変さが分かる。

鹿鳴館への夢

万太郎に牡丹の絵を貰い、見知らぬ旅に出る決心をしたお寿恵ちゃん。

だが、旅はそう簡単ではない。

立ちはだかるのは厳格な母。

おっ母さんは柳橋で知らぬ人はいない売れっ子芸者だったんでしょ?


てっぺんまで上り詰めてお父っつぁんとも出会ったんじゃないの?


おっ母さんが見た景色、私も見てみたい。

子供が「お母さんだって●●だったじゃん!」と、やるやつですよね。

しかし、母の説教は正論だった。


そのお山を登っていくために、おっ母さんと みえ叔母さんは小さい頃から置屋で厳しくしつけられた。そんななくだらない憧れとは別物だよ!


お父っつぁんは、あんたに地に足の着いたまっとうな幸せをお望みだったよ。


あんたは妾の子でも、れっきとした彦根のお武家の娘なんだ。


お父っつぁんが生きてらしたら鹿鳴館なんて許すはずない。

まぁ……鹿鳴館は芸者さんが踊る場所ではなくて、元お武家、士族さまもお出かけになられたのですが、この時期の認識はそんな感じだったのだろう。

一般人、ましてやご身分の高い方々が「踊る」ことがないもので……。

おまつさんは今、

アイドルって、可愛い衣装を着たい!とか俳優の○○くんに会いたいとか、そんな軽い目標で成れるもんじゃないのよ!

と、娘に説教しているわけである。

自分はいっぱいレッスンして頑張ってきて、それでもお妾にしかなれなかったんだよ。しかも、その旦那は亡くなってしまった。

「まっとうに」生きて欲しいと願うのは、どんな時代でも正しい親心。

また、「簡単に入れない世界」に簡単に入ろうとしている。という点で、お寿恵さんは今、万太郎と同化しているのだった。縁だねぇ……。

いいですよね、あなたは。

一方、万太郎は「簡単に入れない世界」への冒険にワクワクしている。

誰よりも早く研究室に入る。

もちろん、研究だけではなく、後輩として掃除をしたり準備をしたり、皆さんのために働く気持ちも、一応は持ち合わせている。

管理人の脇田さんに驚かれるほど早く登校(…いや、出勤?)、

おはようございます。いや~、朝が来るがが待ち遠しゅうてもう夜明けからこのざまです!東京はえいですのう!


もう何もかんも珍しゅうて……!それに大学。ここに来たら植物が大好きなお人らあがおる!

東京に来て、希望の大学に入る許可を得、研究する場と「仲間」を得た。……と、有頂天中の万太郎。

しかし。

実際に中にいる人たちは、「楽しい」だけではなかったのだ。

何で朝なんか来るんだろうな。
空が白んでくると絶望するんだよ。


ほら、今日は指されないかもしれない…。

指されるだろ!
2年は2人!俺とお前だけ!
もう比べられるの嫌なんだよ~…。

「植物学教室の中で一番いい人」だと思っていた藤丸くんと波多野くん。

彼らもただ「楽しくて」ここに居るわけではなかった。

田邊教授の講義は教義本も全て英語。

英語が苦手な藤丸くんにとって、教授の講義は地獄。

そして、

小学校も出ていない……はずの万太郎の博識さと妙なポジティブさも、苦手。

苦手というよりも、嫉妬心でいっぱいになってしまうんだよね。

藤丸くんを慰めようと声をかけた万太郎の軽さは、ドロドロした彼の本音を全部引き出してしまう。

藤丸さん!
わしと今日、一緒に帰りませんか?
東京の植物、教えてもらいとうて。


何でそんなことしなきゃならないんですか?
そんな暇ありません。


少しでも!少しでも……少しでも!


いいですよね、あなたは。宿題も試験も論文もない。好きなように来て好きに勉強して好きに帰るだけじゃないですか。


しかも教授に気に入られてる。
何ですか?土佐のつながり?
教授があんな「つながるべくしてつながった」とかすごいですよね。

だよね……。

うんと苦労してここに居るんだよね。日本でここにしか大学が無かったこの時代に。

そして、万太郎も今、「人間は様々」ということを学習しているのだった。

槙野さんが悪いわけじゃないです。
でも……僕たちもここに入るのは簡単じゃなかったし、居続けるのも大変なんです。


あなたとは違うから。

ここで、落ち込むのではなく、さらに「ぼんぼん」を発揮して、こいつには卑屈になっても無駄……と思わせた方が勝ちな気がする。

万太郎はどうするか。

楽しみ。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童


宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


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