NHK朝ドラ『らんまん』感想 第79回 (第16週 木曜日)

新しいカップル(いえ、ペア)が誕生しました!

……しかし、その幸せと温かさの結末は、万太郎の首を絞めることになるのでは……。

寿恵子(浜辺美波)に見送られ、万太郎(神木隆之介)と藤丸(前原瑞樹)は、植物採集の旅へと出かける。その頃、ヤマザクラの画が載った『日本植物志図譜 第二集』が、野田(田辺誠一)や里中(いとうせいこう)、そして、田邊(要潤)の元に届く。田邊は、画工の野宮(亀田佳明)に万太郎のような植物画を描くよう命じる。途方に暮れる野宮は波多野(前原滉)に顕微鏡での観察法を教えてほしいと相談し…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第16週「コオロギラン」第79話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

遅くなったので簡単感想で。

(毎日こんなんですいません!恐らく来週には落ち着くと思うのです……)

波多野くんと野宮さん

前回、

藤丸のことをよろしくね。たとえ大学へ戻らなくても友達だって伝えて。

と、万太郎に藤丸くんへの伝言をし、事実上ペア解消してしまった波多野くん。

藤丸くんとの蜜月は視聴者の心を温かくしてくれていた。

2人が揃って万太郎の家に集まる日ももうないのかと考えたら、ものすごく寂しい。

もちろん、視聴者よりも寂しいのは波多野くんである。

ウサギの世話も波多野くんに託された。

さて……。

妊娠7か月のお寿恵ちゃんを残して再び土佐へ旅立った万太郎。

その間も「日本植物志図譜」は植物学会に大きく影響を与えていた。

博物館では、「日本植物志図譜」を手にした里中先生と野田先生が、万太郎の植物画に感嘆し、ここへ初めて彼が訪ねて来た日を思い出しながら涙腺を緩ませる始末。

しかし、槙野万太郎という人物が出現したために、とばっちりを食った人もいた……。

田邊教授のために植物画を描いてきた野宮さんである。

教授に論文の添付画を提出すると、

よく出来た絵画だ。

という評を貰う。

ありがとうございます。

褒め言葉ではない。

いいか?槙野の植物画を我々は見た。

少なくとも今植物学に携わる全員がこれを見ただろう。つまりこれが今後の植物画の水準になる。

今後私が求めるのはこの域の植物画を描ける人間だ。

自分がそうなれないなら仕事は終わりだ。福井に帰れ。

教授……。それはちょっと酷いのぉ……。

野宮さんは初めから、生活のために描いていると言っていたものね。

ですが、父はもう動けず子供もこちらの学校に…!

それはお前の事情だろう?

私は仕事の話をしているんだ!

もう一度言う。

私が今後求めるのはこの域の植物画を描ける人間だ!

こういう人は周りの全てが自分の下僕のように思えてしまうんだろうね。

野宮さんだって立派な画家である。今までは野宮さんの画に助けられてきたはず。

なのに、このように言うとは……。

ここで、困り果てた野宮さんと、孤独な波多野くんが出会うことになる。

波多野くん。君に頼みが……。論文が忙しい時に申し訳ないんですが、顕微鏡で植物を観察する方法を教えてくれません か?

野宮さんは生活のために、教授の言う通り「植物を知る」ところから始めなくてはならなくなった。

そして波多野くんに訊ねる。

君は何を見ているんですか?

えっ?

君はよく顕微鏡をのぞいてますよね?

僕は……今は見えないってことを見ています。

このセリフ!

ちょっと鳥肌ものだった。

「見えないということを見ている」

なんというロマン。

見えるものを見ていると、その先にもっと見えないものもあるはずだってことが気になってくるんです。

肉眼では見えないけれど、命をつかさどる仕組みを見たいと思ってるんです。一生を懸けてでも…。

それに応えて、今まで生活のために描いていると言っていた野宮さんにも情熱が湧き出てくるのだ。

もしもそんなものが見えるのだとしたら一生を懸けても惜しくはないでしょう。

この世にはおとぎ話がいくつもありますが「かぐや姫」の宝や不老不死の薬より私は命 の源を見られる方がずっといい。

その源を……いつか描いてみたい。

自然な流れで、波多野くんは野宮さんの手を取ることになった。

じゃあ…僕と組みませんか?

野宮さんに僕は植物を見る目を教えます! 代わりに野宮さんは僕の手になってください。

僕が発表する時には顕微鏡の奥の奥まで正確に写した植物画が必要なんです! そんなものは写真では撮れない。

それに……肉眼で見えないものは万さんにも描けない!

槙野さんにも…。

あなたが僕と来てくれませんか?

今はまだ見えない。

だけど……いつか一緒にたどりついてくださるなら……。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第79回 (第16週 木曜日)

なんて素敵なんだろうね……。

教授が万太郎に言う「わたしのものになれ」とは全く違う。

2人はパートナーになったのであって、どちらかの下僕になるわけではない。

お互いに「今はまだなれないもの」を目指すのね。

人との繋がりはこうであってほしい。

そういう朝だった。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼

西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


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