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NHK朝ドラ『らんまん』感想 第90回 (第18週 金曜日)

まだ言葉もあまり出ないような幼子が亡くなる話はつらい。

運命だったのだと思いたいけれど、あきらめきれないものがある。

春、ヒメスミレが咲く頃―。長女・園子が天国へと旅立った。悲しみに暮れる万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)の元へまつ(牧瀬里穂)がやってくる。一方の綾(佐久間由衣)も、峰屋をたたむことに心を痛めていた。そこへ豊治(菅原大吉)らがやってきて、竹雄(志尊淳)と綾に労(ねぎら)いの言葉をかける。二人は峰屋の土地を売り、再出発することを誓う。そして、万太郎と寿恵子も園子の幸せを空に祈るのだった…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第18週「ヒメスミレ」第90話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

冒頭から、涙が溢れると同時に何て切なくて上手い演出なのだろうと溜息が出る。

光の中をテクテク歩き、光に手を差し出したまま逝った子。

泣き喚くこともせず、若い夫妻はただ悲しみに暮れる。

ヒメスミレ

週タイトルがこんなに悲しかったことが今まであったろうか。

空が青く、ヒメスミレが咲く季節に。 園子は空へかえっていきました。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第90回 (第18週 金曜日)

熱が出てほんの3日。 まだ2つになる前でした。

令和の現代だって、幼い子供は突然どうなるか分からない。

人間は元気に育って年を取るのが普通なのではなく、成人過ぎまで元気に生きていることの方が奇跡なのだと思う。

ましてや明治の医学では。

駆けつけたお寿恵さんの母・まつさんは一度でも生きている孫に会うことは出来たのだろうか。

この時代、遠くで暮らしている娘の元に親が行くことも、あまりなかったかも知れないね……。

「七つまでは神のうち」

「七つまでは神の子ども」というのは、医療が間に合わないこの時代、子どもは七つほどまでは亡くなる率が高かった。「神様に近い存在だった」ということで、連れて行かれないようにお願いするのが七五三の儀式……という話。(諸説あります!)

園ちゃんは三つにもならない内に神の子として召されてしまった。

大丈夫じゃなくても食べなきゃ。おなかの子まで死なすわけにはいきませんから。

妊娠中の娘に何とか食べさせようと工夫する まつさん。

人間は食べられれば大丈夫、とか、どんなに悲しくしてもお腹は減る、とかいうのも悲しみの度合いで……。

幼子を失くした親は、それはもう、とても食べてなどいられないだろう。

でも、確かに、お寿恵ちゃんのお腹にはすでにもう一人いるので。

悲しみに浸ってばかりはいられない。そう考えると余計つらい。

十徳長屋の人たちも、さすがに日常を保つのは難しい。

師匠の「寿限無」を聞けば、万太郎が園ちゃんの名前をあれこれ考えて、「寿限無」ほど「全て」の願望を名前に込めたことを思い出す。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第90回 (第18週 金曜日)

家族が死ぬ。ことに、幼子を失う……ということは、時間の経過に助けてもらうしか解決方法はない。

ヒメスミレを園子の花と見立てて火にくべ、夫婦で送り出す。

そのシーンまで全部悲しかった。

NHK朝ドラ『らんまん』感想 第90回 (第18週 金曜日)

峰屋のこと

万太郎は子どもを失い、綾さんは自分の子どものような仕事と家を失った。

正直、ここは同列に扱われたくないので、脚本がそんなつもりで書いたわけではないと信じている。

でも……

分家トリオはイイ人たちだったね。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
槙野寿恵子(西村) – 浜辺美波

槙野園子 – 斎藤羽結

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

広瀬佑一郎 – 中村蒼


西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
伊藤孝光 – 落合モトキ


田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


『らんまん』各回リンク

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