好きなものしか見ない人がいる。
もちろん、それは自由だが、自分の「好き」に突っ走るあまり周りを顧みない。
娘を心配する お寿恵ちゃんの母の気持ちはよく分かる。
大畑(奥田瑛二)の印刷所で見習いとして働くことになった万太郎(神木隆之介)。仕事を終え砂まみれで帰宅すると、竹雄(志尊淳)は怒り出す。峰屋の当主が見習いとしてこき使われること、自分がついていながら万太郎を守りきれないことが情けなくて、悔しくて…。一方、白梅堂では、寿恵子(浜辺美波)がまつ(牧瀬里穂)に、もしも万太郎が来たら渡してほしいと、八犬伝の本を預ける…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第10週「ノアザミ」第47話
感想
モデルの人、牧野富太郎博士は自費で出版していたこともあり、ご自身で印刷所へ出向いて印刷技術までお勉強されたらしい。
もちろん、それは「実物のような絵」を印刷技術で最大限再現したかったからであり、つまり目的のためならば手段は厭わない。
目的のためならば種類を問わず勉強するというのは素晴らしいよね……。これは見習いたいところ。
そして竹雄に叱られる
イワさん、こいつ石版印刷に興味があるらしい。まあその辺をうろちょろするかもしれねえがね邪魔だったら遠慮なく叱ってやってくれ。おい宮本、お前面倒見ろ。
いくら払うのか知らないけれど、決まったら話は早い大畑の親方。
一日も早う印刷を覚えたいと思います。
皆様、よろしゅうお願いいたします!
「受け入れられた」とはほど遠いが、とりあえず大畑印刷で働き始めた万太郎。
研磨のための砂を被り、井戸で水を被っている所を竹雄に見つかり叱られる。
当然。
若は子どもの頃、肺の腑が悪かったがですよ。こんな砂まみれになる仕事らあ絶対に許せませんき。
何が悲しゅうて峰屋のご当主が、よその見習いから働かんといかんがですか?
本当に悲しそうにそう語る。
それはホンマに若がせんといかんことですか?
職人が気に入らんなら別の誰ぞを探したらえい。
いいえ……わしが懸命に学んで若が望みどおりできるようになったら……。
竹雄は、ほんに今でも若の忠実な御付き。
若がやるくらいなら、自分が……と、思ってしまうんだね。
そこで万太郎は竹雄から独立しなければならないことに気づく。ちっとも独立できないくせに。
そもそも生活と生活費の全てを竹雄に頼って勉強させてもらっているのに、「生物学」以外のことまで始めようというのが酷いといえば酷い。
若の思いを遂げるために自分の犠牲などものともせずに働いている竹雄に対して……なんというか、親の心子知らずのような感じになっている。現状。
わし……この家を出ようかのう…。
何で?
大畑印刷所のみんなは住み込みで働きゆう。わしもそうしようかのう。
そ……そんなことわしが許すとお思いですか?
けんど……わしがここにおったら竹雄、心配するじゃろう?
若は…卑怯です!
そもそも、標本を置く場所がないからここに2部屋借りて住み始めたんでしょ……ここを出たら標本はどうするの。
脅しとしたら最低の脅しだ。愛情の搾取です。
「わし…前に進みたい。頼む」
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) June 5, 2023
「――わしは…っ悔しいがです……!」
植物学の道をひたすら突き進む万太郎に対し、自分がついていながら万太郎を守り切れないことが情けなくなって涙する竹雄…。#朝ドラらんまん#神木隆之介 #志尊淳 pic.twitter.com/PX8WfxvTKq
前ばかり向いてるんだろう?
一方、竹雄以外にも万太郎の胸中を測りかねている人がいた。
おっ母さん、これ私がいない間に槙野さんがいらしたら……。
しばらくいらっしゃらないって……。
もしいらしたら!
渡してほしいの。私が好きな本ですって。
一番好きな本なの!
読んでほしいの。
自分の好きな南総里見八犬伝を万太郎にも見て欲しい。
これは……とにかく「自分を知って欲しい」アピール。
娘の胸中が分かるから、母は不安になる。
だって、しばらく来ない。待ってくれなくてもいい。でも頑張る。という謎の符号を残して去っていくような男である。
あの人、よさそうなお人だけど、前ばかり向いてるんだろう?
立ち止まってあんたを振り向いて一緒に読んでくれるかね?
母は万太郎を見て、そこまで読んだんだね。
この人は、自分の好きなものしか見ない男だと。
分かんないよ…。
何で来られないのか聞きたい。
何してるのか教えてほしい。
けど……!足を引っ張るのも嫌なの。
何だ……これでは竹雄・女版ではありませんか。
側に居たくて何をしているのか見ていたくて、自分の存在を知ってほしい。
でも、足枷にはなりたくない。
この人の役に立ちたい!
万太郎には、そう思わせる何かがあるんだろうなぁ……。
竹雄はついに佐川に帰ると言い出した。
そしてお寿恵ちゃんが代わりに万太郎を支えることになるのかなぁ。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
広瀬佑一郎 – 中村蒼
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
高藤雅修 – 伊礼彼方
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
波多野泰久 – 前原滉
藤丸次郎 – 前原瑞樹
大窪昭三郎 – 今野浩喜
細田晃助 – 渋谷謙人
野宮朔太郎 – 亀田佳明
脇田伝助 – 小野まじめ
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
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