この才は、わしが峰屋に生まれたきこそ育ててもろうたもんじゃ。
そう。
峰屋あってこその自分。
ちゃんと気づけた。
佐川に帰る道すがら、万太郎（神木隆之介）は燃えるように鮮やかな花・キツネノカミソリを見つける。無事に峰屋についた万太郎と綾（佐久間由衣）は、改めてタキ（松坂慶子）に、自分たちが進みたい道について伝える。綾は自ら新しい酒を造って峰屋をもっと大きくしたい、そして万太郎は植物学の道に進むため東京に行かせてほしい、と。タキの答えは・・・…
あらすじ は Yahoo！テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第5週「キツネノカミソリ」第23話
感想
セリフが綺麗で丁寧なドラマだなと感じながら見ている。
ストーリーの流れも自然で、風景も草花も映像美しく、妙な空の色にうんざりさせられることもないし(えっ、なんの話……)見ていてホッとさせられる。
そして主人公の成長もきちんと感じられる。
いや……とりあえず、史実のモデルの人の話は置いておいて……。ドラマはこれでいいのでは。
キツネノカミソリ
実は近隣に自生地帯があって、キツネノカミソリをめちゃくちゃ推しているので、ウチの居住区が里的地域なのだと思っていた。(すいません、ふるさと扱いしているウチの市を許してください、キツネノカミソリ)
?もうまもなく、0時45分～はお昼の再放送です！
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) May 3, 2023
本日の放送最後のイラストは…
第５週のタイトルでもある
『#キツネノカミソリ』?
らんまん植物図鑑は、まだまだ募集中です！
ぜひこの機会に、みなさんのイラストをお送りください?♀️https://t.co/1RurATsgBe#朝ドラらんまん pic.twitter.com/27aIpigrue
どういてそう呼ぶがかは知らん。けんど昔からそう呼んじょったね。
おばあちゃんは花の名前を知っていた。
いや。
「草花に名前があることを知っていた」。
わし、おばあちゃんともっともっと話しよったらよかった。
そうね。
身近な人の本質って、話してみないと分からないもんである。
ドラマを見ている人は分かっていたけれどね。
タキさんは「個人」をきちんと理解してくれている人。
山椒餅
山椒餅は初めて聞いた。食べたことがない。
若旦那さま、本当に心配しましたよ。
しょうもない若旦那。
でも、店の者はみな笑顔で迎えてくれて、優しく話しかけてくれる。
若さまは、そんな優しい人たちに自分で作った山椒餅を配るのだった。
姉ちゃんとよう話し合いました。
わしは姉ちゃんとは一緒にはなれん。
姉ちゃんはわしにとってたった一人の姉じゃき。
わしのことを頭ごなしに本気で叱ってくれる姉様じゃ。
この世で一人しかおらん姉様をこんな形で失うがはわしは嫌じゃ。
きちんと伝えた万太郎。
綾も綾で、自分は酒造りのために峰屋に居たい。
綾が婿を取って峰屋を継ぎ、万太郎は自由になる旨を伝えるのだった。
わしのことは……勘当してください。
わしを植物学の道に進ませてください。
東京に行かせてください。
お願いします。
どうせわしは体が弱かった。
もとから生き長らえるかも分からんかった。
そうじゃき自分でも思っちょった。
生まれてこん方がよかった……。
そこまで言って、おばあちゃんに叩かれる。
そりゃそうじゃ。
体の弱い母が命がけで産んでくれた命。
「生まれてこんほうが……」とは親が泣くわ。
しかし、話には続きがある。
わし、酒も一滴も飲めん。
みんなが懸命に働きゆうがを眺めゆうだけ。
つらかった。
何でわしみたいな出来損ないが当主に生まれたがじゃと思うちょった。
出来損ない！？
けんど！
けんどやめた！やめたがじゃ！
そう思うがはもうやめたき！
わし、飛びっ切りの才があるがよ！
植物が好き。本が好き。植物の絵を描くがも好き。
好きゆう才が！
この才はわしが峰屋に生まれたきこそ育ててもろうたもんじゃ。
名教館に行かせてもろうた。好きな本を何でも買うてもろうた。何よりおばあちゃんがおってくれて、いっつも大勢人がおったき、さみしゅうなかった。
みんなに守られて好きゆう才を育ててこられた。
全部、全部、全部、峰屋やったきこそ！
人はわしに石を投げるじゃろう。
「運がえいだけののんき者じゃ」ゆうて。
うん……そのとおりじゃ。わし運がえいがじゃ。
恵まれて生まれてきた。その分わしにできることを果たしたいがよ。
お母ちゃんがわしを生んでくれた。
おばあちゃん、みんなあがお日さんみたいにわしを育ててくれた。
ほんじゃき、わしは……何者かになりたいがよ！
この気持ちを忘れないでいてほしいぜよ……。
峰屋を出るから、今までの感謝の気持ちが溢れる。
どんなに優しくて素敵な環境で育ってきたか、その感謝の気持ちを持ち続けて欲しい。
峰屋の優しさ、今まで見て来た真摯に働く人たちの情景、夢のように映し出す。
それを見つめる万太郎。祖母に自分の情熱を訴える万太郎。
神木隆之介の演技、真骨頂。
素敵なドラマだなぁ……本当に。
もっとも……
モデルの史実の牧野博士の今後を思うと、おばあちゃん……勘当しとき……と思わないでもない。
そこは、ドラマがどう描いていくか。楽しみにしておきたい。
東京都練馬区の「牧野記念庭園」のことをちょっと書いたので、お近くで連休の間を持て余している方はぜひ。
このドラマのレビューを投稿してください
らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介（子役期：森優理斗、９歳 – 12歳：小林優仁）
竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
『らんまん』各回リンク
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23
