わしは許さんぞね。
わしは決しておまんを許さんぞね。
泣きながら言うけれど、それは「許さん」表情ではない。
優しいおばあちゃんだよ……。
秋、今年も酒造りの季節がやってきた。万太郎(神木隆之介)は峰屋の面々に、春になったら東京へ行き植物学の道へ進むこと、峰屋は綾(佐久間由衣)に任せることを伝える。分家に野次をとばされるも、綾は酒造りへの想いを懸命に語る。それから半年。万太郎と竹雄(志尊淳)は「土佐植物目録」を作るため、植物採集に明け暮れていた。いよいよ万太郎の旅立ちが近づいたある日・・・…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第5週「キツネノカミソリ」第24話
感想
史実のモデルの人のことを考えれば、「自由」やジェンダー問題に絡めて物凄く上手くまとめてあって驚くレベル。
時代的には甘いよね。しかし大河ではないので(大河はもっと……だけどな……)、朝ドラなので、気持ちよくまとめて、これでいいのだと思える。
泣きっぱなしの15分。
峰屋を出ていく宣言
おまんの言う「植物の道」らあ、仕事になるかも分からん。一生を棒に振るかもしれん。
そのために生きてえいがかえ?
高知におったら守っちゃれる。
わしの目が黒いうちは不自由させん。
けんど行くがか?
峰屋を捨てて。
はい。
おばあちゃん。ごめんなさい。
けんど、わしは……槙野万太郎は……おばあちゃんの孫と生まれて、ホンマに、ホンマに幸せでした!
幸せだと思うよ。こんなに愛情深い環境に守られて。
そこだけは、本当に感謝しなくては。
わしは許さんぞね。
わしは、決しておまんを許さんぞね。
許さんぞね……。
この時点でもうとっくに許しているのである。
許しているけれど、旅立つ我が子…孫を手放すのが寂しい。
「許さんぞね」の中にたくさんの「寂しいぞね」が詰まっていて泣けてくる。
こんな時代だから東京は異国のように遠い。
お祖母ちゃんなのだから一生会えない可能性もある。
さびしいよ……。
ずっと持っていた「ヒサさんの好きな花」の絵。
店への誇りももちろんある。でも、それ以上に家族が大好きだった人。
なのに子どもたちは亡くなり嫁も亡くなった。
忘れ形見2人で側に居て欲しいという気持ちが本音だったろう。
でも、子離れしなくては……。
蔵開きの日に
いつもと同じ蔵開きの日。
いつもと同じようにギリギリまで竹雄と植物採集をする。
今年は幸吉が所帯持ちとなりました。
ますます気張らせていただきます。
挨拶する幸吉に、
幸吉おめでとう。これからもよろしゅうね。
と、ほがらかに応える綾さんである。
万太郎はいつものように当主として挨拶に立った。
皆の衆、集まってもろうてありがとう。
今年の仕込みを始めるにあたり、みんなあに話がある。
わしは春になったら峰屋を出ていく。
当然、戸惑う面々。
東京に行きますき。
東京!?
そりゃあ東京に峰屋の出店を作るゆうことですろうか?
いや…植物学の道に進みますき。
わしが出たあと、峰屋のことは全て姉ちゃんに任せますき。
史実のモデルの人がどう説得して東京の大学に出たのかは知らないけれど、当然、周りはこんな反応だったと思われる。
これ、建て前として峰屋の東京支店のために出て行くで良かった気がする……史実の人はきっとそんな感じで家妻を残して誤魔化して出て行ったのではと思うし、上手いよな #らんまん #朝ドラらんまん
— くう?️ (@kukucoo) May 4, 2023
史実の人の場合は残していったのは一応「妻」だったので、奥様が家を守る、わしは東京で酒の勉強!!!のようなノリで出て行ったのではないかという気がするのだ……。
しかし、これはドラマ。
綾さんは姉。
で、ジェンダー問題を明治に叫ぶ。
大変なことやとは重々分かっちょります。
けんど……正直、涙が出るほどうれしゅうございます。
幼い頃蔵に入った日から、私は酒造りに魅入られてしまいました。
酒造りに触れてみとうて憧れ続けてまいりました。
男の身で生まれてきたらよかったと何べんも自分を恨みました。
この先未来永劫「女は汚れちゅう」と言われ続けるがか?
「立ち入ったらいかん」と言われ続けるがか?
けんど万太郎はこのままの私に任せると言うてくれました。
大好きな酒造りに近づいてもえいと。
ほんなら私は思う存分働きたい!
峰屋のために働きたいがです!
散々「腐造」など言っていたけれど、蔵人たちの賛成もあって、何も言えなくなる分家である。
峰屋の衆が本当に気持ちいい優しい人たちなんだよね。朝ドラとしてはこれでいいと思って見ている。(きっと時代はもっと厳しかった)たった一人で時代観を背負うブティック今野w #らんまん #朝ドラらんまん
— くう?️ (@kukucoo) May 4, 2023
竹雄はどうなるの?
万太郎と竹雄は黙々と作業し、標本作りが進んでいきます。
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) May 4, 2023
「ほんなら、の。…竹雄。今までありがとう」
「……え?」
「お別れじゃのう」#朝ドラらんまん#神木隆之介 #志尊淳 pic.twitter.com/rF7gT2ikQp
さて……。
店問題が片付いた今、いつも一緒に過ごしてくれた竹雄はどうなるのか問題である。
竹雄。
今までありがとう。
お別れじゃのう。
あっさり、さよなら宣言する若。
ちょ………志尊くんの出番!!!!!
と、叫ぶ一方で
若の御付きばかりで何の勉学もせず、たぶん番頭の見習いすらもしないでここまで来た竹雄の文明開化をしてあげたいという気持ちが個人的には大きい。
どうなるんだろうねぇ……。(中の人のスケジュール問題もありそう……)
東京都練馬区の「牧野記念庭園」のことをちょっと書いたので、お近くで連休の間を持て余している方はぜひ。
このドラマのレビューを投稿してください
らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
『らんまん』各回リンク
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24