NHK朝ドラ【らんまん】感想 第37回 (第8週 火曜日)

よそから来る人間は怖いよ。

ずばり、指摘してくれた。

玄関や縁側どころか、何の入り口も通らず突然部屋の中に現れたような不可思議な男。

教授との繋がりはキーワード「土佐」のみ。

確かに。そりゃ不気味だよ。

万太郎(神木隆之介)は、植物学教室の皆と仲良くなりたいと願うが、よそ者扱いされ孤立してしまう。そこへ教室に出入りする画工・野宮(亀田佳明)がやってくるが、野宮も相手にしてくれず。すっかり元気をなくしてしまった万太郎は、りん(安藤玉恵)を誘って竹雄(志尊淳)が働く西洋料理屋へ行く。一方、寿恵子(浜辺美波)は、万太郎が白梅堂に来ないかと気にしていて…

あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
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連続テレビ小説「らんまん」第8週「シロツメクサ」第37話

2023年上半期朝ドラ『らんまん』感想

感想

植物の勉強のために組織に入り、今、「人間」の勉強をしている万太郎である。

植物しか描いたことがないのに、竹雄という人間を描かされる、ラストが象徴的。

愉快だねえ。りんさん。

よそ者がいる

とんとん拍子に大学に入っちゃった万太郎。

しかし、その先の方が簡単ではなかった。

家のことも家族のことも金のことも考えず、草のことだけ考えて生きていられた土佐時代。

今、万太郎は草以外のことでたくさん悩む羽目に陥っている。

曲者の徳永助教授は、万太郎を作業所で見た途端に

よそ者がいる。
講義室へ。

と去って行ってしまう。

めっちゃ感じ悪い。

が、そういう人も確かにいるだろう。

初めてお会いした画工の野宮朔太郎さんにも同じことを言われる。

はあ~。
わしはこの世にこんなお仕事があると初めて知りましたき!


あの、見せてもらえませんろうか?わし、植物画が好きながです。


けんど、今まで植物画を描くお人にお会いしたことはのうて…。


お願いですき、野宮さんの絵、見せてもらえませんろうか?

見せられませんよ。
君、「よそ者」でしょ?

なんと意地悪……とも取れるが、これは当然といえば当然なのよね。

だって、ここは日本に1つしかない植物の大学研究教室。この中で行われていることはマル秘だよね。

野宮さんは今日初めて万太郎という見知らぬ男に会い、何だか知らんけど学生じゃないのに貴重な絵を見せろと言う。

まだ学名の付いていない植物の絵など、漏れちゃいけない情報もあるだろう。

そりゃ……断るわ。セキュリティ的に。

しかし、白梅堂では万太郎の絵を元に草餅が出来たりしている。万太郎の絵は必ず野宮さんの心を動かすはず。

万太郎の絵の方こそ、早く野宮さんに見ていただきたいのぉ。

気味悪いよ

万太郎は長屋のりんさんを洋食屋へ誘う。

初めての洋食屋にソワソワしっぱなしのりんさん。

いいのかい?お高いんだろう?


いや、気にせんとってください。
差配さんにはこれから世話になりますし、わしも元気出しとうて……。

本音は最後の方よね。

万太郎が上手く行っていないことを瞬時に愉る りんさんである。

にしても、大学に通えるなんてね!
小学校も出てないのに大学に通うだなんてさ、愉快だね。


りんさんはそんなこと言うてくれますか?


愉快だろ?ホラ話みたいでさ。

褒めてくれているわけでも、称えてくれているわけでもない。

「不思議」「あり得ない」だから「愉快」。明快である。

まあ……植物学をやろうなんていうお方はいないでしょうねえ。


一文にもなんなそうだよ。


ん~……まあ、ほうですね。


うちの家賃は大丈夫なんでしょうね?


あ……心配はいりません。
暮らしの金は…。

「暮らしの金は……」で、登場したのはボウイの竹雄。

よく似あっちゅう(笑)

すでに竹雄目当ての女性客も付いている感じ。

NHK朝ドラ【らんまん】感想 第37回

こういうところもさ、ホラ話みたいだろうな。

一緒に暮らしている男が稼いでくれて、自分は小学校も出ていないのに東京大学へ通っている。

竹ちゃん、体の半分が脚だね。

半分以上じゃ。

昭和的に言えば「漫画みたい」。

令和的に言えば「乙ゲー」みたい(笑)

目の前には使ったこともないナイフとフォーク。

若い女性だったら「夢みたい」、しかし差配の りんさんにとっては「気味が悪い」のだった。

仲間に入れてもらえないのかい?
そりゃそうだよ。
よそから来る人間は怖いよ。


ましてや玄関じゃなく、いきなり縁側から上がり込んだみたいなもんだろ?


泥棒なのかお隣さんなのか福の神かも分かんないしね。


うちだってみんなでドクダミ抜いて大騒ぎしたから万さんの人となりが分かったけど、分からないものは気味悪いよ。


しかし、りんさんも長屋の人たちも、今や万太郎の人となりを分かっている。だからこう言ってくれるのだ。

そりゃあね!引っ越してきた途端にあっという間に反故紙だの、ほら、枯れ草だのでいっぱいにしてさ!


そのタヌキの巣穴みたいな部屋でさ、万さん、ニコニコしてんだもの。


あっ、こりゃ悪い人じゃない、変わった人だって。


分かってよかったよ。

人柄が分からなければ誰でも新参者は警戒する。

繋がらないとね。

ということを教えてくれる存在があって良かったな。万太郎。

帰宅した竹雄に、峰屋に送るから自分の絵を描いてくれと言われ、たぶん、初めて草ではなく「人」を描く。

ずっとずっと、草とだけ向き合っていたくても、人間界で生きている以上、他人と関わらずにいられない。

万太郎はつぶやく。

大学は植物学を目指す人らあがおる。
憧れた夢のような場所じゃ。
けんどのう……さみしいがよ。
佐川で一人っきりでおった時よりのう。

土佐では実は一人きりじゃなかったこと。

自由にしていても誰にも関わらずに済んだこと。

ようやくそれに気づく。

一人になりたくて一人なのと、一人ではない環境なのに独りなのは違う。

よく出来た心情描写……と、本当にしょっちゅう書いてしまうけれど、そう思いながら見ている。

意味の分からない意地悪や、意味の分からない行動ではなく、人間が人間らしく生きているドラマだ。

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らんまん キャストとスタッフ

キャスト

槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)

井上竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子

槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸

西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵

天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童


宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼

大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由


野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司

語り – 宮崎あおい

らんまん スタッフ


◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志

◆脚本 : 長田育恵

◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」


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