NHK朝ドラ【おちょやん】第109回(第22週 木曜日) 感想

静子は「祥子」であり、一日30分だけの娘。

 

それでも千代は抱きしめる。。

 

達観、とはすなわち成長…。

 

大人気となった「お父さんはお人好し」は、1時間の特別版の放送が決まった。その矢先、脚本家の長澤(生瀬勝久)が入院してしまう。さらに五女・静子が家出をしてしまい、放送局まで両親が駆けつける騒ぎとなる。その静子の居場所は千代(杉咲花)の住む栗子(宮澤エマ)の家だった。大学進学できる成績をとるため、ラジオドラマでの俳優活動をやめるよう両親から説得されたからだった。千代は泊まるよう勧め、親身に相談にのる……

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「おちょやん」第22週「うちの大切な家族だす」第109話

NHK朝ドラ『おちょやん』感想

感想

あの子たちを選んだ一番の決め手は、今、前を向いて生きてるかどうかです。

戦争で傷ついた国を立ち直らせるためには、毎日みんなが聞くドラマは前を向かせるものでなくてはならない。

それは洗脳ではなくて、励ましなんだよね。

戦後お家事情


静子の家出は、やはり現代的な事情だった。

いや、現代にも繋がる事情かな。

昭和もかなり新しくなるまで、「役者」や「芸人」には学歴は不要だと思われていた。

昔の子役さんから現代まで活躍する人たちは、むしろ芸でのし上がるためには勉強なんてしている暇はない、的な教育で、義務教育しか終えていない方も数多くいらっしゃる。

医学部に入るために役者を辞めさせられそうになっている静子の家は、戦前でも戦後でも豊かに暮らしておられるらしい。


「家を継がせる」考えは明治民法的。

学歴主義は昭和的。

反抗して家出するところは現代的。

上手く時代の狭間を作る。

祥子を辞めさせる件、なるべくはようお願いいたします。

と言って去っていく時の静子の父親が「役者ふぜいが」と言っているような表情で上手い。

かなわぬ夢


千代の回想はいつもお月さまとガラス玉。

そこには亡き母と弟がいる。

失くさなければ当たり前にあったはずの幸せ。

あんた、寝心地悪うて寝られへんかったんやろ。

何で?

よそ行って初めて自分とこの居心地のよさは分かりますのや。


千代には、もうずっと、「自分とこ」が無かったもんね……。


家出なんかしても何もええことあれへんで。

ドラマの中と同んなじようにあんたともみんなとも家族になれたらええんやけどな。

かなわぬ夢やわ。


静子は1日30分間の娘。
自分は30分のお母ちゃん。

静子は「祥子」であり、娘ではない。

千代はいつも、きっと物語の中に居たかった。

血すじ


「家族」はたくさん出来た。

それは全て疑似家族だったけれど。

でも、千代がそれを決して不幸だと思っていないことに救われる。

春子のことなんやけどな。
春子は、正真正銘あてとテルヲさんの血ぃ引いた子や。


はい分かってます。

せやさかい、守ってやってや。


千代は笑う。

栗子さんのこの言葉は、自分の孫可愛さと心配さから出たというだけではなく。


ただちゃんと言うときたかったんや…。
春子のためにも。
あんたのためにも。



血のつながった「家族」が居ることを。千代のために。

ほんまにあほやなあ。

何も分かってへんわ。

血がつながっていようといまいと、そないなことどないでもよろしのや。

春ちゃんはもううちの大切な家族だす。
一生うちが守る。


栗子さんもそうやで。


今までも、ずっとその覚悟で「家族」と接してきた。

たくさんの家族を守り、守られてきた。

千代にとっては、どこも心地よい家だったんだ。

 

【おちょやん】
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※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
…テンプレだす…。

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キャスト

竹井千代 – 杉咲花(子役期:毎田暖乃)

竹井テルヲ – トータス松本
竹井栗子 – 宮澤エマ
竹井ヨシヲ – 倉悠貴(子役期 : 荒田陽向)

岡田シズ – 篠原涼子
岡田宗助 – 名倉潤
岡田みつえ – 東野絢香(子役期:岸田結光)
岡田ハナ – 宮田圭子
富川菊 – いしのようこ
富川福松 – 岡嶋秀昭
富川福助 – 井上拓哉(子役期:松本和真)
かめ – 楠見薫
富士子 – 土居志央梨
節子 – 仁村紗和
玉 – 古谷ちさ
椿 – 丹下真寿美
ぼたん – 沢暉蓮
あやめ – 藤本くるみ

天海一平 – 成田凌(子役期:中須翔真)
初代 天海天海 – 茂山宗彦
須賀廼家千之助 – 星田英利
須賀廼家万太郎 – 板尾創路
熊田 – 西川忠志

大山鶴蔵 – 中村鴈治郎
高城百合子 – 井川遥
山村千鳥 – 若村麻由美
高峰ルリ子 – 明日海りお
小山田正憲 – 曽我廼家寛太郎
須賀廼家天晴 – 渋谷天笑
須賀廼家徳利 – 大塚宣幸
漆原要二郎 – 大川良太郎
石田香里 – 松本妃代
須賀廼家百久利 – 坂口涼太郎

宮元潔 – 西村和彦
宇野真理 – 吉川愛
若崎洋子 – 阿部純子
薮内清子 – 映美くらら

小暮真治 – 若葉竜也
片金平八 – 六角精児
守屋 – 渋谷天外

 

語り(黒衣)… 桂吉弥

スタッフ

◆制作統括 : 櫻井壮一、熊野律時
◆プロデューサー : 村山峻平
◆演出 : 梛川善郎、盆子原誠
◆脚本 : 八津弘幸
◆音楽 : サキタハヂメ
◆主題歌 : 秦基博「泣き笑いのエピソード」

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