ヨシヲが一緒に暮らしていたら、こんな風に世話できたのに。
と、セリフが無くてもそう感じてしまう。
杉咲花さんの演技が凄いな。
父のテルヲ(トータス松本)が亡くなって5年、千代(杉咲花)は30歳になった。昭和12年、夏に始まった日中戦争で日本軍は勝ち続け、日本中が沸いていた。鶴亀家庭劇でも戦争を題材とした愛国ものの芝居「頑張れ!集配婆さん」が人気となっていた。千代は一平と相変わらずの二人暮らしだが、鶴亀家庭劇の団員たちを世話し、舞台に出れば大盛況の毎日は、それなりに充実していた。千秋楽、楽屋に戻ると男が部屋を物色していて…
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「おちょやん」第16週「お母ちゃんて呼んでみ」第76話
感想
子どもを持たない千代に、子どもが現れる話。これが人生の転機になるのかどうか。
千代は劇団のお母ちゃん
昭和12年の年の瀬、テルヲさんが亡くなってから5年がたち、千代ちゃんも30歳……。
時代はまだほんの戦争初め。
日本は強い。勝ち続ける。という報道に作られた世相の中、好景気に押されて芝居小屋も活気にあふれる。
みんなの生活に(外見にも)変化はなく、岡安と福富の孫・一福だけが子役替わり。
ええなあ、一福。
おじいちゃんに遊んでもろて。
遊んでんのちゃう。
お国守るために戦うてんねん。
と立派に軍国教育を施された子どもに育っている。
まぁ、子供の成長は早いもんね。
シズさんに、テルヲが借りていた200円を返済する千代。10年弱掛かりの借金終了。
これを返すことができるのも、好景気のおかげ。
子供には恵まれへんけど、それはそれで2人で楽しゅうやってます。
うちにとったら劇団のみんなが手のかかる子供みたいなもんやし。
劇団員のみんなも相変わらず。
そして、世話する千代も天然ボケを愛されるという、平和な描写が続く。
「頑張れ! 集配婆さん」
この年の夏に始まった支那事変、いわゆる日中戦争に日本軍は勝ち続け、12月になってもその勢いはとどまることを知らず、日本中が勝った勝ったの喜びに沸き立っておりました。
そんな中、鶴亀家庭劇は「頑張れ! 集配婆さん」という演目で人気を博していた。
では、さっそく画像をドン!
— 松竹新喜劇【公式】 (@sh_shinkigeki) March 22, 2021
こちら本編中で演じられていた『頑張れ!集配婆さん』!
その頃の番付になります!
この番付、昭和18年南座公演の時のモノということで古さも一際!
触れるだけで紙が崩れそうに…
ページを開くだけでも非常に緊張しました…#松竹新喜劇台本紹介 pic.twitter.com/33Z0U9tipu
あの、千之助の付き人・百久利さんも役者として活躍。良かったね。夢がかなって。
演目の内容は、戦争に行った孫の代わりに郵便物を集配するお婆さんの話。
相変わらず舞台描写はリアリティがあり、照明が秀逸。
脚本は笑いあり涙ありで家庭劇らしい。らしいのだが……。
おばあ様、万歳。
大日本帝国、万歳!
万歳! 万歳!
と観客みんなで大合唱するのにはゾッとしてしまった。
ライブ感……なんだろうな。
こうして民衆は洗脳されて行ったんだね。
ヨシヲの面影
そんな中、千代と一平は松島寛治という少年を預かる。
寛治のお父さんはな、新派やってる一座の座長さんやったんやけどついこないだ亡うなってしまいはってな。
ほかに身寄りらしい身寄りがいてへんのや。
すまんけど、あんたらでひと月ほど面倒見たってほしいんや。
元より世話好きの千代だけれど。
たぶん、ヨシヲの面影を寛治の中に見ているよね。
そして、一平は一平で、父を亡くした少年に自分を重ねていくのだろう。
この出会いが吉になるとい良いけれど。
|
|
【おちょやん】
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
31 32 33 34 35
36 37 38 39 40
41 42 43・44 45
46 47 48 49 50
51 52 53 54 55
56 57 58 59 60
61 62 63 64 65
66 67 68 69 70
71 72 73 74 75
76
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
キャスト
竹井千代 – 杉咲花(子役期:毎田暖乃)
竹井テルヲ – トータス松本
竹井栗子 – 宮澤エマ
竹井ヨシヲ – 倉悠貴(子役期 : 荒田陽向)
岡田シズ – 篠原涼子
岡田宗助 – 名倉潤
岡田みつえ – 東野絢香(子役期:岸田結光)
岡田ハナ – 宮田圭子
富川菊 – いしのようこ
富川福松 – 岡嶋秀昭
富川福助 – 井上拓哉(子役期:松本和真)
かめ – 楠見薫
富士子 – 土居志央梨
節子 – 仁村紗和
玉 – 古谷ちさ
椿 – 丹下真寿美
ぼたん – 沢暉蓮
あやめ – 藤本くるみ
天海一平 – 成田凌(子役期:中須翔真)
初代 天海天海 – 茂山宗彦
須賀廼家千之助 – 星田英利
須賀廼家万太郎 – 板尾創路
熊田 – 西川忠志
大山鶴蔵 – 中村鴈治郎
高城百合子 – 井川遥
山村千鳥 – 若村麻由美
高峰ルリ子 – 明日海りお
小山田正憲 – 曽我廼家寛太郎
須賀廼家天晴 – 渋谷天笑
須賀廼家徳利 – 大塚宣幸
漆原要二郎 – 大川良太郎
石田香里 – 松本妃代
須賀廼家百久利 – 坂口涼太郎
宮元潔 – 西村和彦
宇野真理 – 吉川愛
若崎洋子 – 阿部純子
薮内清子 – 映美くらら
小暮真治 – 若葉竜也
片金平八 – 六角精児
守屋 – 渋谷天外
語り(黒衣)… 桂吉弥
スタッフ
◆制作統括 : 櫻井壮一、熊野律時
◆プロデューサー : 村山峻平
◆演出 : 梛川善郎、盆子原誠
◆脚本 : 八津弘幸
◆音楽 : サキタハヂメ
◆主題歌 : 秦基博「泣き笑いのエピソード」