NHK朝ドラ【おちょやん】第71回(第15週 月曜日) 感想

「毒親」というワードは嫌いだし、どんな親でも屈折していても愛はあるものだと思っている。

けれども、子どもを殺す親だけは許せない。正真正銘の「毒」であり「悪」。

 

テルヲはさ、そのレベルに到達してるじゃん。

 

万太郎一座との対決には負けるも、公演は成功し、結束が強くなった鶴亀家庭劇。女たちは千代(杉咲花)の家に集まり、男たちは一平(成田凌)を連れ、酒を飲み交わし、絆を深める日々…。当然、夫婦の時間などゆっくり持てない千代。千代にはふつうの幸せを味わってほしいと願うみつえは、温泉旅行を提案する。その矢先、岡安の店先が大騒ぎになる…。ひどい身なりをした千代の父、テルヲ(トータス松本)が現れるのだった…

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「おちょやん」第15週「うちは幸せになんで」第71話

NHK朝ドラ『おちょやん』感想

感想

こうなる予感はしていたが……。

大病になったり死んだりすれば全てが浄化される。 にも限度がある。

テルヲ・カムバック(呼んでない)


予告で出てくることは知っていたけれど、早々にアバンから出て来たテルヲである。 呼んでないけどな。

もちろん、この親子関係が何も解決しないままじゃ済まないことは分かっている。

朝ドラは基本、ホームドラマ。 今までの朝ドラでも親子の葛藤は描かれ続けてきた。

でもさ。 正直、私はこの親は本当に朝ドラ史上最強のネグレクトでDVで依存体質の毒親だと思っている。

もちろん、時代物ドラマを見る際は常に「時代が違う」を念頭に置いて見ている。(むしろドラマ制作側の方が現代に寄せた描写を押し付けてくる) けれども、テルヲは時代を超えて間違いなく毒親でしょ。

テルヲ振り返り


今までの朝ドラ親父はどんな描かれ方にせよ、ほぼ「過干渉」であることが多かった。

そしてこの「過干渉」は過去の時代的にはきちんと即した表現だった。 戦後まで続いていた明治民法イエ制度では、子どもは間違いなく「親のもの」「家のもの」だったからだ。

けれども、その根底には「それが子どもにとっての幸せだ」という思い込みがあったので仕方ない部分がある。どんなに子供を怒鳴っても殴っても縛り付けても、それが子どもの(家の)将来にとっての幸せだという「一応愛」があった。

貧しい家では、おしんのように奉公に出された。 しかしそこには涙があった。(朝ドラだから。NHKなんでっ。)

家計のために家を出されたり寂しいからと言ってまた戻されたりする 喜美子のような娘もいた。 「寂しいから」である。結果的には、そういう親はちょっと可愛かった。

でも、テルヲは違うやん。

自分のために娘を奉公に出し、自分のために娘を売ろうと画策し、自分のために娘の職場を荒らし、自分のために娘の職場から泥棒までしくさる……。テルヲラプソディ。
NHK朝ドラ【おちょやん】第71回(第15週 月曜日) 感想

愛はどこにもないぜ。

令和的に見れば心の病なので仕方ないのです?仕方なくないわ。二度と顔見せんといて……のレベル。

千代の冷たい態度にちょっとホッとする


今まで、千代はどんなにテルヲがクズでも、とりあえず流されて受け入れてきた。 ちょっと嬉しそうですらあった。そりゃそうだ。親だもの。家族だもの。

でも、今回は、とにかく冷たい顔を貫く。

あかんど千代!  そんなもん! 役者同士、一緒なったかて幸せになれるはずあれぃんがな!

苦労するの目に見えてるがな、そんなもん。 わし、絶対許さへんど。

ま、普通の朝ドラならば、こんな親でも千代が心配だもんね……、と思う所だけれど、テルヲの場合は、どうせ自分の老後資金の心配でしょ。としか思えないから、冷たくされても仕方ない。


あんたに許してもらう筋合いあれへんし、うちがあんたを許すことも一生あれへん。


それで正解だと思う。

旦さんの

おんなじ娘を持つ父親としてはテルヲさんの気持ちも分からんでもないのやけどなあ。

は、めちゃくちゃ甘いし、お坊ちゃん的発想。

こんな酷い人間がこの世にいるなんて……というのは、千代が道頓堀に居られなくなった経緯を知っているのだから分かっているはずなのに。記憶喪失かな。


そうして、テルヲの酷さが「大病」や「死」で清浄化され、みんなこの酷さの記憶を喪失して終わりそうで怖い。

怖い15週目。

 

【おちょやん】
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※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
…テンプレだす…。

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キャスト

竹井千代 – 杉咲花(子役期:毎田暖乃)

竹井テルヲ – トータス松本
竹井栗子 – 宮澤エマ
竹井ヨシヲ – 倉悠貴(子役期 : 荒田陽向)

岡田シズ – 篠原涼子
岡田宗助 – 名倉潤
岡田みつえ – 東野絢香(子役期:岸田結光)
岡田ハナ – 宮田圭子
富川菊 – いしのようこ
富川福松 – 岡嶋秀昭
富川福助 – 井上拓哉(子役期:松本和真)
かめ – 楠見薫
富士子 – 土居志央梨
節子 – 仁村紗和
玉 – 古谷ちさ
椿 – 丹下真寿美
ぼたん – 沢暉蓮
あやめ – 藤本くるみ

天海一平 – 成田凌(子役期:中須翔真)
初代 天海天海 – 茂山宗彦
須賀廼家千之助 – 星田英利
須賀廼家万太郎 – 板尾創路
熊田 – 西川忠志

大山鶴蔵 – 中村鴈治郎
高城百合子 – 井川遥
山村千鳥 – 若村麻由美
高峰ルリ子 – 明日海りお
小山田正憲 – 曽我廼家寛太郎
須賀廼家天晴 – 渋谷天笑
須賀廼家徳利 – 大塚宣幸
漆原要二郎 – 大川良太郎
石田香里 – 松本妃代
須賀廼家百久利 – 坂口涼太郎

宮元潔 – 西村和彦
宇野真理 – 吉川愛
若崎洋子 – 阿部純子
薮内清子 – 映美くらら

小暮真治 – 若葉竜也
片金平八 – 六角精児
守屋 – 渋谷天外

 

語り(黒衣)… 桂吉弥

スタッフ

◆制作統括 : 櫻井壮一、熊野律時
◆プロデューサー : 村山峻平
◆演出 : 梛川善郎、盆子原誠
◆脚本 : 八津弘幸
◆音楽 : サキタハヂメ
◆主題歌 : 秦基博「泣き笑いのエピソード」

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