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NHK朝ドラ【スカーレット】第84回(第14週 土曜日) 感想

八郎(松下洸平)の作品作りには既成概念を捨て、発想の転換が必要だと助言する喜美子(戸田恵梨香)。八郎はその意見を否定して、二人の間に緊張が走る。すぐにわだかまりは解けるが、喜美子の才能溢れる作陶に八郎の心はゆらぐ。三津(黒島結菜)が住み込みの弟子になって2か月。すっかり家族にもなじんでいる。この頃、信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)の距離がますます近づく。百合子が涙ながらに思いがけない言葉を… (上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「スカーレット」第14週「新しい風が吹いて」 第84話

NHK朝ドラ『スカーレット』感想

感想

昨日の

僕と喜美子はちゃうで。
違う人間や。


から、たった1日でもうここまで来てしまった……。

 

喜美子が出品した「春のお皿」。
淡い渋い緑に発色する大皿にほのかに桜色つく花びらの絵付け。

何や平凡やな。

と言う柴田に

奇をてらわない方がええかと思ったんです。

と応える喜美子。

そう。

奇をてらったものも作れるんだよね……。

あ~……ま、確かにな女性が応募すんのは珍しい。初めてかもしれん。控えめな方が好感持ってもらえるかもな。

 

自由自在に色んな表情の焼き物を作ることが出来る女房の作品が食卓にも並ぶ。

平和で明るい川原家の風景。夫婦の陶器がちゃぶ台を彩るなんて、贅沢な家。羨ましい。

 

そんな中で。

八郎は次第に追い詰められていったのだろう。

 

喜美子は上手やったで。最初に教えた時から。

どうしても作りたい言うてな……しゃあない、教えたったら、徹夜してやってた。

それが初めてお金になった言うて、うわあ~……はしゃいでな。

 

三津に向かって語る夫婦の思い出。このドラマではあまり多用されない、回想シーンがはさまれる。八郎に負ぶわれてクルクル回る、はしゃぐ喜美子。

今から思うと、夫婦のノートを三津が取り返してきたのは象徴だったのだろう。

そんなもの……引き継がないで欲しかったけれど。

 

僕が教えんでもできるようになって……。

僕を超えよった。

才能のある人間は無意識に人を傷つける言うたな?

喜美子が百合ちゃんの茶わん作ってる時も卵焼きのお皿作ってる時もな、僕の横で……上手くいかへん僕の横で……。


NHK朝ドラ『スカーレット』第84話 感想

 

この話を聞いてくれているのが信作だったら。

とも思ったけれど、信作は喜美子にとっての「中の人」で、よそ者の八郎はやはり心理的に「外の人」なのだろう。

周りは喜美子の縁者ばかりで喜美子の愚痴を吐く事なんかできなかった。いや、正確には「喜美子の愚痴」ではなくて、「上手く行かない自分自身の愚痴」。

信楽の中の人になりたくて、信楽の土にも信楽の人たちにも拘って頑張ってきた。

けれども、最終的には信楽へのこだわりが自分を殺していたと気づいたんだね。

こういう話はたぶん、フカ先生にも出来なかったに違いない。フカ先生は初めから信楽にも信楽の外にも自由に飛び立つ人だから。

 

結局、今、八郎は、あんなに拘り続けた信楽の外から来た三津に向かって話をしている。「余所」から来た人だから。

三津に向かって話すの、止めて……止めて……と思いながら見ていた。けれども、ついに口から出てしまった。

 

喜美子に横におられんのは……。

しんどいなあ。

 

怒っているから形に出てしまった、と笑いながら土をこねる喜美子から。笑いながらおにぎりを作るラストへ繋がる。気づいてるやんね。

 

しんどいなぁ……。

 

※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
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キャスト

川原喜美子 – 戸田恵梨香(子役期:川島夕空)

川原常治 – 北村一輝
川原マツ – 富田靖子
川原直子 – 桜庭ななみ(子役期:やくわなつみ)
川原百合子 – 福田麻由子(子役期:稲垣来泉→住田萌乃)
川原武志 – 伊藤健太郎

川原(十代田)八郎 – 松下洸平

熊谷照子 – 大島優子(子役期:横溝菜帆)
大野信作 – 林遣都(子役期:中村謙心)
大野陽子 – 財前直見
大野忠信 – マギー
熊谷敏春 – 本田大輔
熊谷和歌子 – 未知やすえ
熊谷秀男 – 阪田マサノブ
慶乃川善 – 村上ショージ
十代田いつ子 ‐ しゅはまはるみ
鮫島正幸 ‐ 正門良規
津山秋安 ‐ 遠藤雄弥
藤永一徹 ‐ 久保山知洋
加山 – 田中章
深野心仙 – イッセー尾形
池ノ内富三郎 ‐ 夙川アトム
磯貝忠彦 ‐ 三谷昌登
松永三津 – 黒島結菜

庵堂ちや子 – 水野美紀
酒田圭介 – 溝端淳平
田中雄太郎 – 木本武宏
荒木さだ – 羽野晶紀
大久保のぶ子 – 三林京子
ジョージ富士川 – 西川貴教
泉田あき子 – 佐津川愛美

草間宗一郎 – 佐藤隆太


語り… 中條誠子

スタッフ

脚本 – 水橋文美江
制作統括 – 内田ゆき
プロデューサー – 長谷知記
演出 – 中島由貴、佐藤譲、鈴木航
音楽 – 冬野ユミ

主題歌 – Superfly「フレア」



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コメント

  1. 連続テレビ小説『スカーレット』第84回

    内容八郎(松下洸平)に促され、次世代展の作品作りを始めた喜美子(戸田恵梨香)ついに、完成させる。一方で、八郎は、喜美子へのある思いを、三津(黒島結菜)に打ち明ける。敬称略フカ先生と重ねている意味合いもあるんだろうけど。いや、そこは、いいや。作品作りをしない八郎に、いろいろ言われても、全く説得力がないんだけどね。そう。そこなんだよ。そこ。八郎が登場してから、ずっと感じている違和感。そもそも、何…

  2. スカーレット (第84回・2020/1/11) 感想

    NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト) 第14週『新しい風が吹いて』の 『第84回』の感想。 ※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。 ※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。 八郎(松下洸平)の作品作りには既成概念を捨て、発想の転換が必要だと助言する喜美子(戸田恵梨香)。八郎はその意見を否定して…

  3. 多数決>『スカーレット』第83話

    ​​​予告では、三津は喜美子の弟子に見えたけど蓋を開けたら八郎さんに弟子入りしていたのでまあ、そりゃあそうだよね…現時点ではと思っていたら、結局喜美子が三津に教えること…

  4. 多数決>『スカーレット』第83話

    ​​​予告では、三津は喜美子の弟子に見えたけど 蓋を開けたら八郎さんに弟子入りしていたので まあ、そりゃあそうだよね…現時点では と思っていたら、結局 喜美子が三津に教えることに 弟子入りそのものも、喜美子が頼み込んでいたし 何だかトコトン 地雷を踏んだのは喜美子 としたいのかなあ…と思ってしまった(^^;) …ひじゅにですが何か? ​​「茶椀が替っただけでこんなにご飯違っ…

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