NHK朝ドラ【スカーレット】第12回(第2週 土曜日) 感想

地元での就職を取り消された15歳の喜美子(戸田恵梨香)。父・常治(北村一輝)がツテを頼りに大阪で新たな就職先を見つけてくる。喜美子は内心、信楽を離れたくなかったが、家族のために本音を隠して就職を受け入れる。さらに中学校で成績優秀な喜美子に進学の誘いがあるも、断らざるをえない。信楽を離れる喜美子の噂を聞いた友人・照子(大島優子)から柔道勝負を挑まれ同じく友人・信作(林遣都)立ち会いの下、涙の勝負が…
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「スカーレット」第2週「意地と誇りの旅立ち」 第12話

NHK朝ドラ『スカーレット』感想

感想

史上最大級とまで言われている台風接近に伴いまして、いつ避難勧告が出るかいつ停電するか、どうなるかよく分からない地域に住んでいるので簡単に。

 

2週目が終わった『スカーレット』。

ここまで、本当に好きだ。

好きなのは、わざとらしさもいい加減さもなく、人情や同情で全て解決しないから。

 

分かった。ほな行くわ。
大阪、働きに行きます。


絶対にショックに決まっているのに笑顔でそう言ってしまう喜美子。この家の長女として生きてきた特性だね、これは……。

お父ちゃんが床を舐めるほど土下座して頼みこんできたという大阪の職場は、どうも察するにお母ちゃんの実家関係じゃないのかな。

 

「荒木さだ」いう女や。
いとこや。


いとこ!?
そんなんいたん、大阪に? 
お父ちゃんの?

 

親戚の会社といえば普通は歓迎されたり甘えられたりしそうなもんだけれども、この場合は親戚だからこそ風当り強そう……。

 

今、信楽でな、上の学校に進みたい子を支援しよういう動きがあるんや。

川原さんは優秀やから、上の学校に進むというのはどうやろ?

先生、それやったらなんとかしてあげられるで?

 

……タダで高校行けるかもしれません。

 

わざわざ先生がそう言ってくれても、

この子が数学得意なんは、うちの状態がどうか、ちいちゃい時からよう計算してきたからです。

春からうちは若い男の子を2人運送で雇う、その給料がなんぼなんぼ。……妹が2人おって家族の生活がなんぼかかる。瞬時にいろいろ分かっとるんです。働きへんかったら食べていけんいうこと。

大阪行って仕送りする。
この子にはそれ以外の道はありません。

 

お父ちゃんの返事はそれだけ。

お母ちゃんはお父ちゃんに従うことしかしない。

令和的に見れば毒親っちゅうことになる。
この時代的には家のために稼ぐのは子どもの仕事。それだけ切羽詰まっている川原家。

 

最終的には喜美子自身の本音がついに出る。

タヌキの道、知ってる?

信楽に来たすぐの時にな、あの道でほんまもんのタヌキに会うたで。

「よそもんはタヌキに化かされるんや」信作が言うてな。

 

ほやけどあれ以来会うてへんねん。
見たことない。

ほんまのタヌキは現れへん。何でか分かる?

うちは余所もんちゃう。
うちは信楽の子や。
うちは信楽好きや。
うちは……。

大阪行きたない!

ここにいたい!ずっと信楽にいたい!

お父ちゃんとお母ちゃんと……みんなと……。

みんなとここで暮らしたい!

 

お父ちゃんも、それはきっと分かっている……。

けれども、喜美子が働かなければきっと「家族みんなで」自体が無理なのだろう。

 

だったらお父ちゃんの事業を見直してくれればええのに。

意地と誇りを捨てて、丸熊みたいに雇った2人の仕事を断ってくれればいいのに。

 

けれども、お父ちゃんは自分を変えず。
それは実は喜美子も分かっている。

信作と照子に本音の泣き言は言えず。意地と誇りで笑い飛ばす。喜美子はお父ちゃんの子。


タヌキの道の先、ず~っと行ったらな、左に折れてまたず~っとず~っと登っていくんや。行ったことあるか?

細い道行ったらな、急にパアッと開けるんや。

そこから見える夕日が綺麗や。

 

よう見とけ。
大阪行ったらもう見られへんで。

NHK朝ドラ『スカーレット』第12話 感想 

 

ちょっと思ったのは、今まで行商で何度もここを通っているお父ちゃんは、この広い世界を喜美子に見せたかったのかなって。

信楽以外にも世界があること。

そこは案外面白いかも知れないこと。

 

獅子が我が子を突き落すような崖だ。

喜美子はそこで、信楽の思い出を拾い「旅のお供」にするのである。

あ、「簡単に」と書いたのに、結構ガッツリだった(笑)




※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
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キャスト

川原喜美子 – 戸田恵梨香(子役期:川島夕空)

川原常治 – 北村一輝
川原マツ – 富田靖子
川原直子 – 桜庭ななみ(子役期:やくわなつみ)
川原百合子 – 福田麻由子

熊谷照子 – 大島優子(子役期:横溝菜帆)
大野信作 – 林遣都(子役期:中村謙心)
大野陽子 – 財前直見
大野忠信 – マギー

庵堂ちや子 – 水野美紀
酒田圭介 – 溝端淳平
田中雄太郎 – 木本武宏
荒木さだ – 羽野晶紀
大久保のぶ子 – 三林京子
ジョージ富士川 – 西川貴教

草間宗一郎 – 佐藤隆太
十代田八郎 – 松下洸平
深野心仙 – イッセー尾形


語り… 中條誠子

スタッフ

脚本 – 水橋文美江
制作統括 – 内田ゆき
プロデューサー – 長谷知記
演出 – 中島由貴、佐藤譲、鈴木航
音楽 – 冬野ユミ

主題歌 – Superfly「フレア」



【スカーレット】
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コメント

  1. スカーレット (第12回・2019/10/12) 感想

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  3. 連続テレビ小説『スカーレット』第12回

    内容姿を消していた父・常治(北村一輝)が帰ってくる。喜美子(戸田恵梨香)の就職先として、大阪にいる親戚の荒木さだの“荒木商店”を決めてきたという。一方で、優秀な喜美子に、担任は進学を勧めるが、常治は。。。そんな喜美子に照子(大島優子)は、柔道の勝負を挑んでくる。敬称略順調だね。父と“荒木さだ”の関係性。。。親戚云々よりも人としての関係が気になるが。無理のない流れだ。あとは、この流れから、どう…

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