NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】第112回 (第23週 金曜日)最終回 感想

これらを「回収」とは私は思わない。「伏線」でもないし。

ただ、「繋がった」。

その幸せは体験できた。

一番泣いたのは吉右衛門ちゃんと安子姉ちゃんの再会。

やっとあの頃の「岡山」に会えた……。

ひなた(川栄李奈)とるい(深津絵里)は、再び来日したアニー(森山良子)と再会します。そこでひなたはアニーから驚きの誘いを受けます。そして時は流れ、それぞれの人生にさまざまな変化が…。ラジオ英語講座とともに歩んだ家族の100年の物語、ついにフィナーレです……

(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第23週「2003−2025」第112話

NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】感想

感想

100年の物語は、大月ひなた先生のテキストだった。

その中に、戦争から繋がるあの第97回が含まれているのかと思うと。

なんという豊かな戦争描写。

「たちばな」の再建

これは、当然そうなのだろうと多くの視聴者が予想していたと思うのだけれど。

「たちばな」は安子でも算太でもなく、金太さんが戦後救ったあの少年。金太さんの最期を見たあの少年が再建していた。

横須賀がな、本店の店じゃ。
今じゃあ全国に支店があらあ。

何でも岡山の闇市でおはぎゅう売りょうった店のおやじに商いの楽しさを教えてもろうたんがきっかけじゃあて。

その店の表に「たちばな」いう文字がはためきょうったんを うっすらと覚えとったんじゃあて。

これで金太さんも浮かばれた……と思うのではなく、たぶん金太さんがこうなるように導いたのだろうな、と思う。

家やのれんは、血筋が躍起になって継がなくても良いのだと。

そう教えてくれていたんだよね。

水田屋の きぬちゃん

きぬちゃんは結局、安子の行方と無関係だったなぁ……と思っていたけれど、また会うことは出来た。

きぬちゃんの姿をした子は、きぬちゃんの孫だったけれど。

きぬちゃんが今もご健在であることは分かった。

親友であると同時に、あの頃は店先をおはぎ売りのために貸してもらった恩人でもあったよね。

桃太郎がここに惚れて結婚までしてしまったのは「想定外」というよりも(こんなの誰も予想できない(笑))フィナーレのための楽しいイベント。

赤螺との再会

安子ねえちゃん!

安子を「安子姉ちゃん」と呼べる人間はもうこの世にこの人しかいない。

赤螺と るいが京都で縁を作ることができて。きっと安子の行方や るいのルーツは赤螺の口から語られるのだろうと、あの頃は思っていた。

けれども、ずっと赤螺はただのご近所さんのまま。

まぁ……現実ってこんなものなのかな……。というガッカリした気持ちで忘れかけていたのだけれど。

安子ねえちゃん!

と、吉右衛門ちゃんは安子を呼んでくれた。

申し訳ないけれど、怒涛の展開に私はちっともついて行っていなくて、安子がアニーだなんて今日も思えていなかったんだよね。

この時、やっと私の中でアニーが安子になった。

会いたかった。

清子さんにも会わせてあげたかった。

あの空襲を生き残ることが出来た人たちの再会……。

ベリーの旦那

私ゃ第62回の感想で、ベリーのお相手(の中の人)は濱田岳くんだといいな、と書いたのだけど(当時は算太の再登場がどうなるか分からなかったので)。

まさかの強面の田中(爆)

強面の田中はモモケンと同じく時代を超えて出続けるのだろうとは始めに予想していたけれど、まさかここに来るとはね。

いえいえ、なかなかお似合いで……。

モモケンの方は何と すみれさんと結婚……。一体いくつ?(笑)

これは、モモケン=ワタケンだと考えると、ちょっと複雑な気持ちになる(笑)幸せにしてあげてください。

黍之丞シリーズは、なんとあの武藤蘭丸が継承。

「たちばな」と同じく。こちらも血の繋がりを排除して「味」を繋いでいく。

『カムカムエヴリバディ』最終回感想 黍之丞

ナレーションの中の人

これはもう……

意外でもあったし。泣けてしまった。

懐かしくて。

世の中の評判はイマイチだったようだけれど、私は ひなたの子供時代も好きだった。

子供が幼いころ、家族は一番面白い。

子供のころの思い出が掘り起こされるシーンは揺さぶられる。

あの頃。

ひなたは英語なんて全然喋れなくて。

初めて勉強を頑張ってみたけれど、持続できなくて。

お父ちゃんがカードを作ってくれて。お母ちゃんがラジオ英会話を薦めてくれて。

親子の思い出の中にあった人は、視聴者もずっと接してきたナレーターだった。

Why don’t you come over to my place?
Let’s enjoy kaiten-yaki together.


May I call you Hinata?


Of course!Okay.

よく出来ました。

やっと言えた。

一緒に回転焼きを食べましょう?

あの戦争が今も続いていること

朝ドラはいつも自分のレビューを昼に書いて、夜ツイッターを少し振り返ったりしている。

『カムカムエヴリバディ』の時はあまりタグ先は見なかったな。

毎回毎回感動していたわけではなく、かなりツッコんだ部分もあるので。(特に経済的なことね……まぁ、朝ドラのほとんどの作品はそんな感じだけれど)

自分は第97回の終戦記念日のエピソードが、本当にこのドラマの神回だと思っていて。

「カムカムエヴリバディ」第20週「1993−1994」第97話 感想

この回の後は、ずいぶん#カムカム タグ先を遡って読んだ。

いつものように考察をつらつら書いておられる方や、行間読みのような感想を綴っている方がたくさんおられる中、私の心を捉えたのは松村北斗ファンの方の1つのツイートだった。

フォロー関係が無いのでツイート自体は使わせていただけないし、どなたか分からないのでもうツイートを探すことも難しいのだけれど。

北斗目当てで見ているけれど今日は考えさせられた。毎年、黙祷の時はただボンヤリ頭を下げているだけだったけれど黙祷の意味を初めて理解した気がする。

そんな内容だった。

そう、散々戦争映画を観ている私だって、あの戦争で亡くなった方々の魂が今も私たちの隣にいるなんて、考えたことも無かった。

私たちが鎮魂のために頭を垂れるその横に立つ人たちは何を伝えたいだろう。

戦争はまだ終わっていない。

戦争で亡くなった人たちは今も伝えたいことでいっぱいだ。

この100年の物語が戦争からの復興を描いた物語なのだと理解するとしたら。

こんなに素晴らしい朝ドラは無かった。そう言ってもいいと思った。

明日の朝6時30分にラジオをつけてみて。

世界と繋がるための言葉が平和のために使われ、世界を渡り歩く人たちが平和のために繋がるように。

稔さんのような人が、平和な時代に生き続けられるように。

そう願ってやまない。

良い最終回。

キャストとスタッフ

キャスト

橘安子(雉真安子→ヤスコ・ローズウッド(アニー)) – 上白石萌音-森山良子(子役期 : 網本唯舞葵)
大月るい(雉真るい) – 深津絵里 (子役期: 古川凛)
大月ひなた – 川栄李奈 (子役期 : 新津ちせ)

大月錠一郎 – オダギリジョー
大月桃太郎 – 青木柚(子役期: 野﨑春)

五十嵐文四郎 – 本郷奏多
桃山剣之介 – 尾上菊之助
伴虚無蔵 – 松重豊
榊原誠 – 平埜生成
美咲すみれ – 安達祐実

野田一恵 – 三浦透子(子役期:清水美怜)
野田一子 – 市川実日子

藤井小夜子 – 新川優愛(子役期:竹野谷咲)

赤螺清子 – 宮嶋麻衣 → 松原智恵子
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗(堀部圭亮)
赤螺初美 – 宮嶋麻衣
赤螺吉之丞 – 徳永ゆうき(子役期:石坂大志)

破天荒将軍 – 徳重聡
武者蘭丸 – 青木崇高

橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子

雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎 → 目黒祐樹
雉真雪衣 – 岡田結実 → 多岐川裕美

村野タミ – 西川かの子

水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
水田力 – 小林よしひさ
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉 → 世良公則
柳沢慎一 – 前野朋哉

平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮


トミー(北沢富夫) – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二

語り – 城田優

スタッフ

◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」


『カムカムエヴリバディ』各回リンク

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