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NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】第78回 (第17週 月曜日) 感想

なるほどねぇ……。

回転焼にこんなにお客が来るか?みたいなこと、言って申し訳ございませんでした。

「大月」の人気は餡子の美味さだけではなかったんだ……。

条映映画村で夏休みの間アルバイトをしていたひなた(川栄李奈)は、「破天荒将軍」の撮影現場で女優の美咲すみれ(安達祐実)の機嫌を損ねてしまいます。ひなたを止めようとした大部屋俳優の五十嵐(本郷奏多)は、却(かえ)ってさらに大きなトラブルを引き起こし、撮影は中断。しかし、そんな二人の時代劇愛に心を動かされたすみれは、新たな気持ちで次の仕事に向かうのでした……

(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第17週「1983−1984」第78話

NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】感想

感想

芝居の稽古とバイトか何かで疲れ果てて寝てしまったのかと思っていた。

寝ていたのではなく、いつでもどこでもどんな環境でも「死ねる」ための稽古。

そりゃ並みならぬ鍛錬や。

「まこと破天荒なお方であったこと」

「まこと、破天荒なお方であったこと」

とか言って撮影が終わっちゃったから、もう破天荒将軍の出番はないのかと思って心配しちゃったよ。(そんなに?(笑))

出番は今日もあった。破天荒将軍の出番よ、ありがとう。

「黍之丞」忘れていた

美咲さんは、ひなたと五十嵐が2人で即興をやった、あの回を「忘れていた」と言う。

あの回は特別です。

印象に残ってるんです。
おゆみちゃんが潔くて。侍みたいで。

こういう視聴者目線を、長い間役者をやっている人は忘れてしまうのかもしれない。

掘り起こしてほしくないのかもしれない。

あのシーンだけじゃなくて……おゆみを演じてたことなんか忘れてた。


忘れたかった。あのころの自分を。
あのころは今より更に若くて。かわいくて可憐で。


ハツラツとしてピチピチしてて。
それだけで価値があった。


それだけじゃ駄目なんだなって気が付いたのは「黍之丞」シリーズ降板してからよ。


潔くて侍みたいで……か。

しみじみと自分を振り返っているような美咲さん。

可愛らしさや若さの美だけでチヤホヤされる時代を経て。

だんだんとそれでは仕事が来なくなるという悩みはイケメン俳優のインタビューでもよく聞く話。

「二枚目」から脱却することに誰もが試行錯誤する。脱却できた人も出来なかった人も、過去作は振り返りたくないかもしれない。

でも、その「過去作」が宝物のように大切な視聴者もいるんだよね。

視聴者の素人目線批評はくだらないという声もよく聞くが、そういう意味では「作品」は俳優よりも視聴者の物だ。

作りても忘れてしまう、忘れたい、そんな物だって、視聴者は粗末にされたくないのよ。

そういう気持ちを。役者としての初心を。

ひなたのおかげで美咲さんは思い出してくれたようだった。

破天荒アルバイト、結果オーライ。

「死体」の稽古

五十嵐もまた、ひなたのおかげでちょっと株を上げていた。

この事が無ければ覚えてもらえなかったかも知れない、あのミスコンの相手役舞台を轟監督が覚えてくれていたのだ。

コンテストで斬られてたん、お前やな?


アドリブにしては悪なかった。
稽古してへんかったら、ああはできひんぞ。

そして虚無さんに紹介してくれる。虚無さん派、ひなたと合計2名。

大部屋俳優は大抵、あそこからスタートなんや。

見た目より難しいらしいわ。

肩やら背中やら動いてNG出して怒られてる人もよう見るけど、五十嵐君は完璧やな。

榊原さんに言われて、初めて五十嵐が「斬られ役の稽古をしている」と知った ひなた。

ベテランも新人も、みんな頑張っている世界なんだなぁ。

るいの回転焼

今日の仕事はまだマシな方だ。
スタジオだからな。

この季節に外で辻斬り死体の役やらされてみろ。地獄だぞ。汗かくなって怒鳴られるだから。


最悪なのは真冬の土左衛門役だ。

ひなたに謝られて、仕事のことをポツポツ語り始めた五十嵐。

本当にこのまま死んだ方がマシだと思った。
真冬の土左衛門になった日……。
ここの回転焼きを食べた。


目の前でおばさんが熱々を焼いてくれた。
あったかくて甘いあんこの味が広がって……生き返った気がした。もう少し頑張ろうと思った。


それからだ。
やめようかと思う時。気合いを入れたいと思う時。


ここの回転焼きが食べたくなる。

なるほどなぁ……と思った。

大月が人気ある理由。

るいはそうやってお客さん一人一人の様子を気にかけながら焼いているんだね。

回転焼は、時代劇みたいなもんなんだ。

「毎回毎回おんなじ展開。おんなじセットでおんなじ場所でおんなじことが起きておんなじクライマックス迎えて大立ち回りで拍手喝采」

毎回毎回同じ味で「あんなもん」と思う人もきっといて、でも「誰かにとっての大事なもの」。

五十嵐にとっては、生きるために必要なもの。

そうか……「たちばな」の継承は、こういう形で成されているんだなぁ……。

※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
…テンプレだす…。

キャストとスタッフ

キャスト

橘安子(雉真安子) – 上白石萌音(子役期 : 網本唯舞葵)
大月るい(雉真るい) – 深津絵里 (子役期: 古川凛)
大月ひなた – 川栄李奈 (子役期 : 新津ちせ)

大月錠一郎 – オダギリジョー
大月桃太郎 – 青木柚(子役期: 野﨑春)

五十嵐文四郎 – 本郷奏多
桃山剣之介 – 尾上菊之助
伴虚無蔵 – 松重豊
榊原誠 – 平埜生成
美咲すみれ – 安達祐実

野田一恵 – 三浦透子(子役期:清水美怜)
野田一子 – 市川実日子

藤井小夜子 – 新川優愛(子役期:竹野谷咲)

赤螺清子 – 宮嶋麻衣 → 松原智恵子
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗(堀部圭亮)
赤螺初美 – 宮嶋麻衣
赤螺吉之丞 – 徳永ゆうき(子役期:石坂大志)

破天荒将軍 – 徳重聡

橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子

雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎
雉真雪衣 – 岡田結実

村野タミ – 西川かの子

水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
水田力 – 小林よしひさ
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉

平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮


トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二

語り – 城田優

スタッフ

◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」


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