NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】第19回 (第4週 木曜日) 感想

「ネタバレを読んでしまった」と私はよく書いているけれど、単にYahoo!テレビのあらすじの先をついつい読んでしまっているというだけで、それ以上の情報はない。

(ノベライズを原作だと信じている方をたまに散見するけれど、NHK朝ドラの原作は基本、ドラマそのもの。なので史実以外の「ネタバレ」は存在しない。)

だから、Yahoo!のあらすじに書いていない情報は知らない。

あまりの展開に声を失う……。

「たちばなの菓子で救われる人が、きっとおるはずじゃ」再び、菓子作りへの意欲を取り戻した金太(甲本雅裕)。戦後焼け野原となった岡山の町も、少しずつ復興に向け動き出していました。安子(上白石萌音)は材料集めに奔走し、幼い頃からの憧れだったあんこ炊きを金太から教わります。そうして出来上がったおはぎを売りに町へ出ると、持ち逃げしようとする小さな手が…。その男の子を引き止めた金太は、とある賭けをします……

(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第4週「1943−1945」第19話

NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】感想

感想

算太、そんなことやっちゃダメだろうが。やっぱり算太は算太だな。

あんた、自分の母親がどうなったか知ったら、その嘘を一生後悔するよ。

とか思いながら見ていたから……。

それにしては、まるで夢のような展開だな、と思ったら。

「たちばな」を建て直す

金太は起き上がり、餡子を作り始めた。

安子。
たちばなを建て直すで。


戦時中、菓子は贅沢品じゃ言われて、作るな言われた。

じゃけどホンマは菓子は苦しい時ほど必要なもんじゃとわしゃあ思う。

たちばなの菓子で救われる人がきっとおるはずじゃ。

雉真の家を出て、小屋を建てた。

安子は雉真の買い出しと、金太のための材料買い出しをした。

10月。焼け落ちた百貨店が再開しました。あの空襲から僅か100日でのことでした。

これに刺激を受けた人々が少しずつ焦土から立ち上がり、がれきに埋まった商店街の復興に取りかかりました。

少しずつ復興する岡山。

金太の心も少しずつ立ち直っていっただろう。

砂糖が手に入らなくても、人工甘味料のサッカリンを使って作った「おはぎのようなもん」は売れた。

みんな甘い物を食べれば笑顔になってくれた。

悪ガキ

おはぎもどきを万引きして行った子供に、金太は ひと箱全部持たせてやった。

こりょお売ってけえ。

うちじゃあ1個2円50銭で売りょおる。
じゃけど値段はおめえがつけりゃあええ。
おめえの才覚で売ってけえ。
売り上げの1割がおめえの稼ぎじゃ。


10円で売れりゃあ1円。

100円で売れりゃあ10円がおめえのもんじゃ。

そこからさっきの2円50銭、払え。

返って来るとは思っていなかっただろう。

なぜそんなことをしたのかと安子に聞かれて金太は答えた。

何か似とったじゃろう。
算太に。
しゃあから賭きょおしたんじゃ。
あのガキが帰ってきたら算太も帰ってくる。
帰ってこなんだら算太も帰ってこん。

算太は生きている

何ゅうしてほしいか小豆が教えてくれる。

食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべえ。

おいしゅうなれ。

おいしゅうなれ。

おいしゅうなれ。

おいしゅうなれ。

その気持ちが小豆に乗り移る。

うんとおいしゅうなってくれる。

安子は「嬉しい」と言った。

おなごの子は教えてもらえなかった餡子を父が教えてくれている。

帰ってこない万引き少年を待つでもなかったが、夜更け、

おっちゃん。…おはぎのおっちゃん。

子どもの声で戸を叩かれ、金太は慌てて外を見た。

その晩、算太が帰って来た。

言われたとおり、わしの才覚でおはぎゅう売ってきたんじゃ。金持ちがぎょうさんおりそうな町に行ったんじゃ。

まあ、おるわおるわ。身なりのええ紳士淑女が。
中でわしはとりわけ気ぃの優しそうなご婦人に近づいてこねん言うた。
「母ちゃん!母ちゃんじゃねえか生きとったんか!」

…と、もっぺんご婦人の顔を見る。
そこではっと悲しげに「すんません。すんません。空襲で死に別れた母ちゃんに生き写しじゃったもんじゃから…。すんません」

ほしたら、おばはんこねん気取ったバッグから札束取り出して「全部頂戴。釣りは要らんで」じゃて。


じゃから全部もろうてきたんじゃ。
しゃあけど持っとるやつは持っとるのう。

それは絶対に言っちゃいけない嘘でしょ。

あんた、この後、父から自分の母がどうなったか聞いて、うんと後悔するで。

そう思いながら見ていた。

しかし金太はもう算太を叱らなかった。

算太!
よう帰ってきてくれたのう、算太。

すまん。
皆死なせてしもうた。
母ちゃんも、じいちゃんも、ばあちゃんも。

泣きわめくかと思った算太は涙も流さない。

戦争じゃったんじゃ。

しょうがねえが。

ラジオから流れるエンタツアチャコの野球漫才。

家族みんなで笑ったな。

おじいちゃんもおばあちゃんも、職人さんたちも。

お母さんも……。

夢のように話が進んでいるな。

……。これは夢なのでは……。

と、思ってはいた。

なのに。

ラストのナレーションで、本当にテレビの前で声が出た。

ドラマで、声が出てしまうほど泣いたのは久しぶり……。

金太が亡くなっているという知らせが入ったのは、その翌朝のことでした。

算太が迎えに来たのだという説も出そうだけれど。

……私は算太は生きていると信じている。

まだわしが生きとる。安子も生きとる。

と算太は言っていたでしょう?

私たちが見たのは、きっと金太さんが見た最期の夢なのだ。

見ている間はきっと幸せだっただろう。

せめて、そう思わないと……。

※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
…テンプレだす…。

キャストとスタッフ

キャスト

橘安子 – 上白石萌音
雉真るい – 深津絵里
ひなた – 川栄李奈

橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子

雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎

村野タミ – 西川かの子
雪衣 – 岡田結実

水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
赤螺清子 – 宮嶋麻衣
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉

平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮

大月錠一郎 – オダギリジョー
女子大生 – 市川実日子
トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二

桃山剣之介 – 尾上菊之助

語り – 城田優

スタッフ

◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」


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