本年度最後の『カムカムエヴリバディ』。来年は1月3日からです。
昨日、宇宙人のことを「 レストランで働く駆け出しのお手伝い兼ピアニスト……。 」と書いたけれど、ピアニストではなかったな。
まぁ、状況は遠からず……。
るい(深津絵里)は、時々クリーニング店にやってくる片桐という男に恋心を抱いていました。ある日、弁護士の卵だという片桐から映画に誘われたるい。生まれて初めてのデートに心が沸き立ちます。一緒に暮らす和子(濱田マリ)と平助(村田雄浩)に温かく送り出され、片桐とのデートを楽しむるいでしたが…。その後るいは、店を訪れていたちょっと変わったお客さん(オダギリジョー)の正体を知ることになります…
(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第8週「1962」第42話
感想
これも、
桃山剣之介は時代を超えて出続けると思っていたけれど、こわもての田中もソレか……
と、昨日書いたような感じ。
剣之介も田中も二代目かしらん……。
善女のパン
「善女のパン」?どんな話やったかな……。
パン屋の女主人のミス・マーサのお話です。
いつも、安い古いパンだけ買うお客さんのことが気になっとるんです。
「 貧しい画家らしい彼は、もっといいパンを買いたくても買えないんだわ。でも包みにパイやマフィンを忍ばせたりしたら彼のプライドを傷つける。
ある日ミス・マーサは、とっさに思いついて男性のパンにこっそりとバターを塗りました。
ミス・マーサはその日ずっとドキドキして過ごします。
男性がパンをかじって自分のちょっとしたいたずらに気付いた瞬間のことを想像して…。
彼は驚いて、それからバターを塗った人のことを考えてくれるかしらって。
でも……。
「このおせっかいの老いぼれ猫!お前のせいで何もかもが台なしだ!」
彼は建築の製図を描いている人で、古いパンは食べるんじゃなくてその消しゴムとして使われてたんです。
3か月かけて描いた製図が最後の最後にバターのせいで台なしになった。 」
そう聞かされたミス・マーサは青い水玉のブラウスを脱ぎまた古いサージに着替えました。
……おしまい。
るい脳内劇場。
劇中の建築家はすっかり片桐さんの姿に変換。
完全に「恋」なのだった。
そんな片桐さんが預けて行ったクリーニングのポケットから紙が現れる。
桃山剣之介の映画のチケット。
デートのお誘い。
るいは初めて大阪へ出て来た時に買ったワンピースを着て出かけて行く。
青い水玉のブラウスに着替えたミス・マーサのごとく。
大喜びで送り出してくれるおばさん。ハンカチにプロの技でアイロンかけくれるおじさん。
本当に素敵な夫婦……。
思えば、るいはきっと雉真の家でこんな風に気遣ってもらったことはないわよね。
母は餡子と英語のことばかり。
女中さんは気遣ってくれても従業員だし。
祖父とおじは仕事で忙しい。
「親身になってくれる」人がきっといてくれたとしたら、それは美都里さんだったのだろうな……。
傷跡
雉真の家の世話になりたくは無かっただろうし。
安子への呪いをこの身に残しておきたい気持ちもあったのだろう。
しかし。
こうなると、本当に雉真の力で傷は治しておいた方が良かった。……と大人の身としては考えるのである。
独立してから自分の身体にお金をかけるのはとても大変だ。容姿に関する治療費って一番バカにならない出費なんだよね。
まぁ……若さゆえ……だよ。
額の傷に引いてしまった片桐さんは、るいの王子様候補ではなくなり。
るいは青い水玉のブラウスを脱いでしまう。
不意打ちの失恋はつらい。
……が。
宇宙人からトランぺッターに昇格した「彼」が待っています。
もちろん。
風間くんの出番は来年もあるよ。
2021年度分をまとめて
「女三世代を描く朝ドラ」という前知識はあったけれど、第一章は意外なくらいキツい結末だった。
それが嫌だということではないけれど、家からだけではなく日本からも出て行ってしまうとは。第三章の ひなた は、祖母の安子に会うことはあるのだろうか。(会えるとしても、きっと上白石萌音ちゃんではないよね)
第一章がつらかったので、明るめに始まった るいの物語も影が差し続けているように見える。いや、繰り返すけれど、それが嫌だというわけではない。
基本的には私は藤本有紀先生の作品は少年漫画のようだと思っていて。
主人公は、叫び、戦いながら前へ前へ進んでいくのである。
『カムカム』第一章は今のところ昼ドラのような印象。
第二章はミュージカルのような印象(笑)
おいしくなぁれ、おいしくなぁれ……ハッ
……が、るい編ででてくることはあるのかなぁ、など。「傷」以外にも繋がる部分を求めながら見ている。
年明けも楽しみです。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
キャストとスタッフ
キャスト
橘安子 – 上白石萌音
雉真るい – 深津絵里
ひなた – 川栄李奈
橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子
雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎
村野タミ – 西川かの子
雪衣 – 岡田結実
水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
水田力 – 小林よしひさ
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
赤螺清子 – 宮嶋麻衣
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉
平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮
大月錠一郎 – オダギリジョー
女子大生 – 市川実日子
トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二
桃山剣之介 – 尾上菊之助
語り – 城田優
スタッフ
◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」
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