ずっと書いてきたことだけれど、雪衣さんの立場ってどういうものなのだろうなぁ。
初めから勇ちゃんの相手候補だったという予想は完全にド外れ。
ただのお手伝いさんを雇うにしては若すぎるなぁ。
雪衣さんのお相手も探して差し上げないと。時代的に……。
1951(昭和26)年。るい(古川凜)は7歳になり、小学校入学の準備をしています。るいが入学する小学校の制服は、雉真繊維が製造することに。経営状況も順調で、勇(村上虹郎)はすっかり頼もしい跡取りでした。また、安子(上白石萌音)も、たちばなを立て直す決心をした算太(濱田岳)とともに行商に出向く日々です。それぞれが順調に進み始めたかに思えたやさき…千吉(段田安則)が勇を呼びだし、とある提案をします…
(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第7週「1948−1951」第33話
感想
時間が遅くなってしまったので簡単に。
父の思い、息子の思い。
幸せになって欲しいもんねぇ。
カムカムの終わり
「皆さんとご一緒に楽しく続けてまいりました、このカムカムの英語遊びもいよいよ今週いっぱいでお別れということになりそうです」
(これが終わったら さだまさし の出番はどうなってしまうん……)
大阪で暮らしょおった時に始まったんじゃ。
るいを背負うて、芋飴ょう売り歩いて。
しゃあけど一個も売れなんで。つろおて…。
そねえな時に出会うたんが「カムカム英語」じゃった。
平川先生の温けえ声、聴きょおったら明日も頑張ろういう気になれたんじゃ。
「カムカム」のおかげで優しい人たちに救われた日もあったねぇ。
本当に。大変な時代を生き抜いたわ。
今は、自分の店ではないが豆腐屋の片隅を貸してもらえる。
るいも連れ歩かなくてもいいほど大きくなった。
何よりも、雉真の家で暮らすことができる。
宙ぶらりん
ここまで来る間に予想していたことの一つは冒頭にも書いたように
「雪衣さんは元から勇ちゃんのお相手候補で花嫁修業ついでに雉真に潜入」(美都里さん仕込み)
だったけれど、安子が雉真に戻ることについて美都里さんに悪意は全くなく、この線は消えた。(すいませんすいません)
その前(まだ雪衣さんが来る前)に予想していたのは
「勇の妻として再婚し、るいを2人で育てるように」
という無理強い(戦後は割と実在した例)を拒否して、雉真を出る、という展開。
今、これになりかけているような気がする。
でも、そうなると、雪衣さんの立場って本当にただのお女中さんなんだよね。
戦前は「女中さん」は割と花嫁修業のようなもので、女中に入った家から縁談を世話してもらえたりして、結婚前就職のような形で一般化されていた。
戦後は本当にお金持ちの家しか女中さんを雇うことはなくなったので、この大きな家に若い雪衣さん一人というのは違和感はある……。お年頃の坊ちゃんが独り身の家だし。
最終的には、相手は勇くんでも算太でもいいから幸せになってほしいねぇ……。
安子さんと一緒んなれ。
ハッ……ハハハッ。
何じゃ何じゃ。何の冗談じゃ。父さんらしゅうもねえ。
よう考えてのことじゃ。
今のままじゃあ安子さんの立場は宙ぶらりんじゃ。
るいの小学校入学を機にはっきりしたった方がええ。
いや…そねんこと……できるわけがなかろうが。
義姉さんは兄さんの嫁さんじゃ。
未亡人になったおなごが夫の兄弟と再婚するんはそねん珍しい話じゃねえ。
勇。おめえにとって安子さんはただの幼なじみじゃねえんじゃろう。
とうに分かっとった…。
おめえが稔と安子さんを一緒にさせたってくれえと頼みに来た時からのお。
稔じゃったら言うじゃろう。
安子さんを任せられるんは勇しかおらんと。
安子さんにゃあわしからは何も言わん。
自分でよう考えて決めえ。
いいお父さんだね。
と思うのである。
戦後、やっと明治時代から続いた民法が改正された、とはいえ、この時代はやはり「親は絶対」である。
親が絶対の時代に千吉さんは、政略結婚でも何でもなく、思い人と一緒になれと息子に言ってやっているのだ。
「安子の気持ちを考えていない」というご意見もあろうが、それはそうだ。千吉さんの子どもは勇ちゃんだもの。
息子の幸せをただ願う。
孫も一緒に幸せになれるはずだ。
(母親には何も言わないが彼女自身も経済的にはベストなはずだ)
そういう提案だ。
安子の気持ちを考えるのは安子の親の仕事である。……もう居ないけれど。
こうして、安子が雉真を出るだろう未来が見えてきた。
「2人で日向の道を歩く」はずだったのに。
そして、勇ちゃんに何度も失恋させるこの展開。……つらいよね。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
キャストとスタッフ
キャスト
橘安子 – 上白石萌音
雉真るい – 深津絵里
ひなた – 川栄李奈
橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子
雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎
村野タミ – 西川かの子
雪衣 – 岡田結実
水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
水田力 – 小林よしひさ
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
赤螺清子 – 宮嶋麻衣
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉
平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮
大月錠一郎 – オダギリジョー
女子大生 – 市川実日子
トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二
桃山剣之介 – 尾上菊之助
語り – 城田優
スタッフ
◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」
『カムカムエヴリバディ』各回リンク