和解というわけではないけれど、思いは通じ合った。
「あんさんとワテはおんなじ男をとことん愛した仲や」
姑と嫁。そういうことを笑って話せる仲でいるのが幸せ。
愛子が生まれて3ヶ月。スズ子(趣里)は、愛助(水上恒司)がいなくなった寂しさを感じつつも、愛子とともに気丈に日々を過ごしていた。山下(近藤芳正)は、そろそろ仕事を始めてみてはどうかと提案するが、スズ子は慣れない子育てに追われる日々で、それどころではない状況にいた。そんなある日、坂口(黒田有)が訪ねてくる。坂口は、トミ(小雪)がスズ子に話をしたいと大阪からやって来ると伝える…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「ブギウギ」第19週「東京ブギウギ」第87話
感想
やっぱり、私はトミさんがすごく好きだな。サッパリして、ユーモアのある人。
本当に「お母さん」と呼べる関係ならば良かった。
息子であり夫である人を失い、やっと壁がなくなった。
仕事の話
愛助さんが亡くなって3ヵ月。
それはつまり、産後3ヵ月。愛子は生後3か月。
山下のじいは
今日をもって「スズさん」とお呼びしてもよろしいでっか?
と宣言した後、
今日は折り入って仕事の話です。
と切り出した。
ワシはスズさんと愛子ちゃんを一生面倒見ていくとボンに誓いました。
せやから愛子ちゃんのミルク代のこともそろそろ考えていかなあきまへん。
そう……ですな。
それにスズさんの歌を待ってはる人もぎょうさんいてはります。
それはありがたいことでっけど…。
まだ歌う気ぃになりませんか?
悲しみが癒えていないとか、そういう問題ではなく。
生後3ヵ月での仕事復帰は早すぎない?恐いわ、昭和。
食事の支度に洗濯、おむつ替え……
おむつ替えを手伝わされて、山下さんも
確かに仕事どころやないなあ……。
と実感。
おんなじ男を愛した仲
愛助とスズ子が共に暮らした三鷹の家に、トミがやって来た。
村山の東京支社で会う約束だったのが、待ちきれず家までやって来た義母。
よう泣いてるわ。貸して貸して。
と笑顔で愛子を抱き上げ、
おばあちゃんやで。
と名乗る。
良かったな……。ここで自ら「おばあちゃん」と言ってくれなかったら、スズ子の口からは愛子に「おばあちゃんやで……」とは言えなかっただろうね。
ほうかほうか。
このおっちゃん2人が怖いんやな?
見てみい。母親いうんはあんたらなんぞよりよっぽど忙しいんや。
と、矢崎、坂口を振り返る。
矢崎さんが、ちょっと嬉しそう。
大事なボンの子どもに初対面ですもんね。
もちろん。
結婚を許可しなかったことをなおざりにするつもりはない。
トミにとって、これは大きな後悔。
だから、きちんと話に来た。
ワテは間違うてたんやろか。
愛助が死んでからそればっかり考えてますのや。
ワテは先代の社長、ワテの旦那はんと出会うて夫婦になって、2人で一生懸命頑張って村山をここまでしてきましたんや。
力を合わせておんなじ夢を見て子供や芸人らもおんなじ夢を見て頑張ってきましたんや。
それがええ夫婦、ええ家族や思てましたし…。
それしか知りまへんのや。
最期まで許さなかったこと。
仏壇の愛助の写真をしみじみ見る。
スズ子は言うのだった。
お母さんは……間違うてないと思います。
家族や夫婦に間違いなんてあらしまへん。
村山に愛子を引き取りたい、とトミは言ったけれど、息子の忘れ形見を無理やり連れて行こうという意味ではない。
スズ子は一人で育ててみようと思う、と答える。
義母になれなかった人は、いつでも頼って欲しいと言ってくれた。
もうあかん思たらその時はどうか助けてください。
当たり前や。孫やで。
それに、あんさんとワテはおんなじ男をとことん愛した仲や。
恐い女社長だと言われてきたけれど、いつも凛として美しく、ユーモアがあって華やかだった。
素敵な義母だよ。
また歌うてくださいね。
え…。
言われんかて歌わはると思いまっけど、あんさんの歌を愛助も天国で楽しみにしてると思いますわ。
それにな……
ワテもホンマはあんさんの歌のファンやねん。
結婚を許していれば。時代がちょっと違えば。
笠置シズ子は吉本の所属で歌い、踊り、演技をし、息子の忘れ形見は嫁を仕事に送り出した吉本せいが見る。
そんな生活もあったのかも。
史実のモデルの人・吉本せいも、息子の死後、笠置シズ子に赤ちゃんの面倒を見ると申し出ている。
その後は体調を崩して60の若さで大阪で亡くなる。
子どもをすべて失い、それでも会社が家族という人生。
これはこれで幸せだったのかも知れない。
村山トミさんには長生きしていただいて、愛子ちゃんにまた会ってほしいな。
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ブギウギ キャストとスタッフ
キャスト
花田鈴子 – 趣里(子役時代:澤井梨丘)
花田梅吉 – 柳葉敏郎
花田ツヤ – 水川あさみ
花田六郎 – 黒崎煌代
橘アオイ – 翼和希
大和礼子 – 蒼井優
白川幸子/ リリー白川 – 清水くるみ
桜庭辰美 / 桜庭和希 – 片山友希
秋山美月 – 伊原六花
股野義夫 – 森永悠希
林 – 橋本じゅん
大熊 – 升毅
易者 – なだぎ武
アホのおっちゃん – 岡部たかし
アサ – 楠見薫
熱々先生 – 妹尾和夫
ゴンベエ – 宇野祥平
三沢光子 – 本上まなみ
タイ子 – 藤間爽子
ハット – 福徳秀介
コック – 後藤淳平
茨田りつ子 – 菊地凛子
羽鳥善一 – 草彅剛
羽鳥麻里 – 市川実和子
羽鳥カツオ- 中谷悠希(子役時代 : 髙田幸季)
小村チズ – ふせえり
小村吾郎 – 隈本晃俊
伝蔵 – 坂田聡
松永大星 – 新納慎也
辛島一平 – 安井順平
中山史郎 – 小栗基裕
一井 – 陰山泰
二村 – えなりかずき
三谷 – 国木田かっぱ
四条 – 伊藤えん魔
五木ひろき – 村上新悟
小林小夜 – 富田望生
大林林太郎 – 利重剛
藤村薫 – 宮本亞門
山下達夫 – 近藤芳正
佐原 – 夙川アトム
田中鷹雄 – 高阪勝之
棚橋健二 – 生瀬勝久
東 – 友近
鮫島鳥夫 – みのすけ
村山愛助 – 水上恒司
村山トミ – 小雪
坂口 – 黒田有
大西トシ – 三林京子
大西タカ – 西村亜矢子
大西ヒデオ – 湯浅崇
治郎丸和一 – 石倉三郎
治郎丸ミネ – 湖条千秋
西野キヌ – 中越典子
語り – 高瀬耕造
ブギウギ スタッフ
◆制作 : NHK(BK)
◆制作統括 : 福岡利武,櫻井壮一
◆プロデューサー : 橋爪國臣
◆演出 : 福井充広,二見大輔,泉並敬眞,鈴木航,盆子原誠
◆脚本 : 足立紳,櫻井剛
◆音楽 : 服部隆之
◆主題歌 : 中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
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