昭和22年。
常子(高畑充希)たちが創刊した『あなたの暮し』は、3万部を超える売上げを達成する。
更に販売部数を伸ばすために、花山(唐沢寿明)が次の特集にと企画したのは、「住まい」についてだった。
そんな折、美子(杉咲花)が、女学校時代の恩師・東堂(片桐はいり)から来た手紙を見つける。
書かれた住所を頼りに訪ねてみる常子。
焼け出され移り住んだというその場所は、家具も台所もないような殺風景な物置だった…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第17週「常子、花山と断絶する」 第97話
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
簡単に…本当に本当に簡単に。
時節は昭和22年夏。
常子さまの出版社はすっかり軌道に乗ったらしく、経理として水田くんを本格採用。
鞠ちゃんと机を並べて働くとか…。
もう一人、庶務担当として岡 緑が加わりました。
ってことで、求人を出して人を雇う余裕まであるらしい。中の人は悠木千帆さん。
(でも…綾さんは…?綾さんは…いつここに来r…ぃゃ一人ごと…)
岡や水田に住まいで困っている所はないかと聞く花山さん。
そう、次号は「住居」特集なのだった。
「終戦直後、国内の住宅事情は逼迫していました。
空襲によって多くの家屋が焼失し、資材不足から12坪以上の住宅の新築・増築が禁止となり、狭い空間での生活を余儀なくされたのです」
そんな折、編集部あてに3姉妹の恩師・東堂先生からお手紙が届く。
このタイミングで、何で先生?
…と、思ったら……
まさに「住居」の話と先生が直結しているのだった。
あの…近くまで仕事で来たので会いに来てしまいました。
と、またもアポなし訪問で知人の生活に踏み込む常子さまである。
お上がりになって。
ただ、とても狭いので覚悟して下さい。
広いおうちを建てられないのは存じ上げております。
確か12坪以下でしたよね。
……ええ…
こちらのお宅はそうなのだけどうちは…
こっちなの。
先生は何と、家を建て替えられなくて困っているどころか、焼け出されて旦那様の親戚の物置を間借りしていたのだ。
「住まい」ではないので当然建てつけは悪く、ガタつく窓枠、家具もない部屋、隙間を新聞紙で埋めた壁…先生の蔵書は無くなり、まさに「小屋」。
驚いたでしょ?
六畳しかないの。
お台所もないからいちいち借りに行かなくてはならなくて。
先生は明るく振る舞ってはいるが、書道家の旦那さまも戦争で腕をやられてしまって仕事のない様子だし、何もかも奪われた感は綾さんよりも凄いなって。
こうやって常子さんに来て頂くなら愛着のあった駒込のおうちにおいで頂きたかったわ。
たまに点てていたお茶のお道具や季節ごとの掛け軸なんて高価ではないけど好きな小物が色々あったのよ。
居間の一角に私の机があって、廊下の一面が書棚になっていてね。
居心地のいい家だったの。
でも何もかも焼けてしまって…。
まさかこんな暮らしになるなんて…。
実は、世評とは違い、私はこの片桐はいりさんの先生があまり好きじゃなかったんだよね。演技が…大きくて(爆)
今日、初めて好感を持てたわ。人間らしくて。
と、同時に…
このドラマの主人公一家に抱き続けていたホンノリした不快感も形になってよく見えてきたわ。
ストーリー的には上手く流れている。
先生はまさに「住」に困っている状態で、けれども本は相変わらず愛していて、教え子の本が「生活に役立った」ことを心から喜んでくれている。
この人たちが作った本がきっと先生の生活に…というか心に、少しでも響き潤わせる結果になるのだろうね。
けれども、あくまでも傍観者なんだよね。
悲惨な戦争で多くを失くした人々を「気の毒ね」「少しでも助けてあげたいわ」と描きつつ、一家はお祖母さまが用意してくれ、奇跡的に空襲も逃れた広くてキレイなお家で今日も美味しいご飯を食べている。
この図が……
底辺でもがく人々を上から見下ろす「俺らが助けてやろうか」エヘン!!層を見ているようで、もう……まさにこの国の闇そのものじゃん。
だから、ついつい何かとカチンと来てしまうんだよ。
同情するなら金をくれ!!
…と、叫びたくなる状況です、今。
よろしければ→【2016年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
小橋 常子 … 高畑充希(子役期:内田未来)
小橋 君子 … 木村多江
小橋 鞠子 … 相楽樹(子役期:須田琥珀)
小橋 美子 … 杉咲花(子役期:川上凛子、根岸姫奈)
小橋 鉄郎 … 向井理
小橋 竹蔵 … 西島秀俊
青柳 滝子 … 大地真央
隈井 栄太郎 … 片岡鶴太郎
青柳 清 … 大野拓朗
花山 伊佐次 … 唐沢寿明
五反田 一郎 … 及川光博
谷 誠治 … 山口智充
水田 正平 … 伊藤淳史
相田良輔 … 兒玉宣勝
富樫隆彦 … 笠原秀幸
花山三枝子 … 奥貫薫
関元 … 寺田農
長澤 … 飯田基祐
村野(中田) 綾 … 阿部純子
田所 竜子 … 志田未来
銀太 … 中島広稀
三宅 … 有薗芳記
工藤せつ … 西尾まり
平塚らいてう … 真野響子
水田国彦 … 筧利夫
南大昭 … 上杉柊平
赤羽根憲宗 … 古田新太
村山健太郎 … 野間口徹
酒井秀樹 … 矢野聖人
国実恒一 … 石丸幹二
水田たまき … 吉本美優
森田 まつ … 秋野暢子
森田 宗吉 … ピエール瀧
森田 照代 … 平岩紙
森田 富江 … 川栄李奈
長谷川哲典 … 浜野謙太
星野 武蔵 … 坂口健太郎
田畑 … 谷田部俊
根本 … 杉山裕之
下宿のおばさん … 大島蓉子
木戸 稔 … 白洲迅
早乙女 朱実 … 真野恵里菜
多田 かをる … 我妻三輪子
諸橋 道子 … 野村麻純
島田 早紀 … 菅野莉央
山岸 隆一 … 田口浩正
坂田 徳之助 … 斉藤暁
佃 博文 … 斉藤洋介
東堂 チヨ … 片桐はいり
玉置茂雄 … 大内田悠平
玉置正雄 … 加藤諒
玉置幹雄 … 藤野大輝
山田 … 田中幸太朗
杉野栄治 … 田山涼成
大迫博文 … ラサール石井
ナレーション(語り) … 檀ふみ
※スタッフ
脚本 … 西田征史
演出 … 大原拓、岡田健、藤並英樹、松園武大
プロデューサー … 盆子原誠
制作統括 … 落合将
音楽 … 遠藤浩二
衣装監修 … 黒澤和子
主題歌 … 宇多田ヒカル「花束を君に」
公式サイト http://www.nhk.or.jp/totone-chan/
とと姉ちゃん(part1) [ NHK出版 ] |
暮しの手帖 2016年4月号 【特集】 『暮しの手帖』を創ったしずこさん(連続テレビ小説 『と… |
【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の… |
暮しの手帖別冊 しずこさん「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 2016年 04月号 [雑誌] |
※「Twitter」やってますです。
【とと姉ちゃん】
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
31 32 33 34 35 36
37 38 39 40 41 42
43 44 45 46 47 48
49 50 51 52 53 54
55 56 57 58 59 60
61 62 63 64 65 66
67 68 69 70 71 72
73 74 75 76 77 78
79 80 81 82 83 84
85 86 87 88 89 90
91 92 93 94 95 96
97
コメント
SECRET: 0
PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
>空襲で焼失する前の暮らしがあって差を感じたものです。
今日の回を見て、主人公一家以外はたくさんの物を失って辛い目に遭っているとハッキリ思ったのです。つまり主人公一家だけが妖精のように上の世界から地上を見ているんですよね。
それならそれでいいんだけれども、この人たちは生きている普通の人間らしいので食べたり着たりもするわけです。これじゃ応援したい対象にはなり辛いですよね^^;
前半は、もう無かったものと思いながら見ています(笑)
SECRET: 0
PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
>もしかしたら「記者としてのフラットな目線であり姿勢」のつもりの演出&演技かもしれませんが
私の目には「げ、なにこれーマジスカー」とどん引きしているように思えてしまって…。
確かにねぇ、人を取材して記事にする仕事は立場も見方もフラットでいた方が良いと思います。
でも、ほんとおっしゃる通り、なぜか上からに見えますよね~^^;
>先生のご主人の右手(書道家としては大変なこと)の力が抜けて重みがあるという演技はよかったです。
ご主人も良かったし、先生も生活が変わってしまった事を嘆きつつ無理して明るくしている感じがしました。名優、さすが。
相変わらず>『とと姉ちゃん』第97話
講座はその後どうなったのか?
それによる「お金と話題」の件はどうなったのか?
日曜日を挟んだだけなのに
いつの間にやら『あなたの暮らし』は3万部を超え
常子達は直線裁ちではなく普通の洋服を着て髪型もモダンに
しかも
水田さんだけでなく、もう一人女性社員まで…
綾さんを雇うんじゃなかったんだ!?
…ひじゅにですが何か?
「誰もが皆、住まいへの不満を…
相変わらず>『とと姉ちゃん』第97話
講座はその後どうなったのか?それによる「お金と話題」の件はどうなったのか?日曜日を挟んだだけなのにいつの間にやら『あなたの暮らし』は3万部を超え常子達は直線裁ちではなく…
とと姉ちゃん 第97回
『常子、花山と断絶する』内容順調な“あなたの暮らし”そこで花山(唐沢寿明)は、次は“住まい”を取り上げることを決める
敬称略
全くもって、意味不明。
先週末の土曜日から、今週の月曜までに、何があったんだ????
いや、それどころか、
そこまでの“評判”になったように、感…
SECRET: 0
PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
傾向なんでしょうか。
BK版「梅ちゃん」的だった「ごちそうさん」で『さえ』
キャンプ生活のような暮らしからのスタートだった「梅」に対し
空襲で焼失する前の暮らしがあって差を感じたものです。
青柳商店で「住」、森田屋で「食」に焦点は当たっていましたが
それらを通じての心の交流というには小橋家にとって一方的過ぎ
前半のオリジナル展開が後半に生きてきたとは全く言えない。
SECRET: 0
PASS: 67828959122547a7fddaab97d5e99e3c
「困っている女の人の役に立つ雑誌」という「困っている女のひと」のなかに自分が入ってませんよね。
いつもいつも上から目線~って感じてしまいます。あと「他人事~」だとも思います。
もしかしたら「記者としてのフラットな目線であり姿勢」のつもりの演出&演技かもしれませんが
私の目には「げ、なにこれーマジスカー」とどん引きしているように思えてしまって…。
先生のご主人の右手(書道家としては大変なこと)の力が抜けて重みがあるという演技はよかったです。
とと姉ちゃん (第97回・7/25) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第17週『常子、花山と断絶する』『第97回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
昭和22年。常子(高畑充希)たちが創刊した『あなたの暮し』は、3万部を超える売上げを達成する。更に販売部数を伸ばすために、花山(唐沢寿明)が次の特集にと企画したのは、「住まい」につ…