寅子のモデルの人・三淵嘉子さんが原爆裁判に関わったことは史実。
この終戦の月である8月に合わせて、この裁判の話が出て来るだろうと楽しみにしていた。
同居するしかしないとか、……そろそろどうでもいいかな……。
寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は和やかに迎えられるが、百合(余貴美子)・朋一(井上祐貴)、のどか(尾碕真花)の本心はなかなか見えない。一方、東京地裁では、寅子のいる民事第二十四部で「原爆裁判」を担当することが決まる。訴状を読んだ寅子。原告代理人の欄には、雲野(塚地武雅)の名前が書かれていた…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第20週「稼ぎ男に繰り女?」第98話
感想
「永遠を誓わない愛」は結局、優三さんの時の「社会的信用のための結婚」と同じようなことになってるんじゃないの……。
自分で作ったワケの分からないルールに則って結婚した結果、曖昧な夫婦関係のまま戦病死してしまった優三さん。
このままじゃ、航一さんも同じようなことになってしまうんじゃないの……。
僕たち一緒に住みますか?
前回、お祭りの話を大はしゃぎでガハガハ話し、星家の子どもたちのトラウマに触れたらしい寅子。
しかし、星家の皆様は大人なので本人の前では嫌な顔はしない。
次は寅子の家にお邪魔したいと言う航一さんに、
ああ、その件は…。
と保留する寅子。
花江さんと直明兄ちゃんがケンカ中なの。
直明兄ちゃんは結婚してもあの家に住みたいって言ってるんだけど、花江さんが同居は駄目だって。
なら、僕たち一緒に住みますか?
ごめんなさいね。心配かけちゃって。
もっと別のところに問題があるようなのよ。
やんわりと断る形になった母に、あきれたように優未は言う。
あれは絶対プロポーズだったよ。
航一さん、勇気を振り絞って言ってくれたんじゃないの?かわいそうに。
結婚はどちらかが勇気を振り絞ったかどうかという問題ではない。
お互い求めるものが一致するかどうかを確認した上でするものでしょ?
そもそも私たちにはお互い家族がいて、いい年で、その他もろもろ鑑みても結婚する意味を私は見いだせないと…。
寅子が勝手に決めたルール「永遠の愛を誓わない」に巻き込まれる普通の昭和人、星航一。
離れるのが怖い
以前も書いた、この家は誰のものなの?直明が出て行ったら花江ちゃんは生活に困らないの?
……という疑問は、とりあえず置いておいて。
直明が、どうしてそんなに「家族一緒」にこだわるのかという謎は少し解けた。
花江はお嫁さんの立場をよく分かっているから…。
直明が結婚したい、そのお相手のことを考えているんじゃないのかしら?
それは分かってる。
でも僕はどうしても家族のみんなと一緒にいたい。
離れたくないんだ。
戦時中のことを思うとね。
理屈じゃないんだ。とにかく怖いんだよ。
これを子どもっぽいと言って良いかどうかは、トラウマの大きさにも寄るだろう。
直明にとって、ちょっと離れていたらどうなるか分からなかったあの期間が本当に怖いものだったんだよね。
でも、その話は花江ちゃんにはしたのかしら。
原爆裁判
佐田さん、大変な案件をこの部で引き受けることになった。
出勤すると、汐見さんからそう言われる寅子。
赤いミサンガ事件が東京に広まってきた……ワケではなく。
これが、広島、長崎の原子爆弾の被害者が日本政府に賠償を求める「原爆裁判」のことであった。
被害者たちの弁護士には、あの雲野先生と岩居先生が。
#虎に翼
— ドランクドラゴン塚地武雅 (@tsukajimuga) August 13, 2024
雲野先生、岩居弁護士、再登場。
今度は #新宿野戦病院 からの転生!笑 pic.twitter.com/YANNokgks1
そして、2人は助けを求めに山田轟事務所に来ていたのだった。
昔話はやめましょう。
それで何が目的ですか?
とか、相変わらず社会人としてちょっとどうかと思うようなセリフを発する よねさんは気になるけれど……。
我々は今、被爆者の方々を原告として日本政府に賠償を求める訴えを起こしている。
えっ… あっ…国に アメリカが落とした原爆の損害を?
既に平和条約を締結してしまっている今、日本は戦勝者である連合国側に賠償を求める権利を放棄している。ならば放棄した日本国に対して賠償を求めようというのが訴えの骨子だ。
多くの民間人が犠牲となった国際法違反と言える行為の責任を戦勝国であるがゆえに問いただすことができないというのはあまりにも不公平だろう?
山田轟事務所はこの弁護を引き受けることとなる。
そして、寅子の方でも、この裁判の準備に力を入れることになるのだった。
原告は5名。広島と長崎に原爆を投下した行為は残虐な兵器の使用や無抵抗の市民のいる都市への攻撃を禁じた国際法に違反するとして日本政府に賠償を求めています。
争点は多岐にわたりますね。
そのとおりです。
「国際法の問題」「戦争とは」「戦争のルールとは何か」。
「原子爆弾とは何か」「日米関係のこれまでとこれから」「犠牲者の方々とどう向き合いこれからの教訓とするのか」。
「そもそもあの戦争とは何だったのか」
冒頭にも書いたけれど、三淵嘉子さんが原爆裁判に関わったのは史実。
朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味
— 東京新聞編集局 (@tokyonewsroom) August 14, 2024
今朝の「虎に翼」で話題になった「原爆裁判」。担当した元判事に話を伺った7月の記事が今読まれています。https://t.co/tnTTjp1jA7
東京新聞 TOKYO Web
今週の #虎に翼 小ネタ
— 日本評論社 法律編集部 (@nippyo_law) August 14, 2024
寅子が関わることになった「原爆裁判」。
雲野弁護士がよねさんに訴訟のきっかけとして説明したのは、「第五福竜丸事件」でした。
事件から2か月後に刊行された、法律時報26巻5号(通巻288号)には、国際法学者・皆川洸による論説「第五福竜丸事件と国際法」が掲載されています。 pic.twitter.com/agXQumlK8g
朝ドラ世界がフィクションだとはいえ、三淵さんをモデルに描くのだから、8月にこの裁判が来るのは必然だと言えよう。
どう描かれるのか楽しみにしていた。
ただね、朝ドラは家族ドラマでもあるのは確かなのだけど。
ここに家庭問題をかぶせてこなくてもね……と思うのだった。
ヒロインのモデルの人の歴史に残るお仕事のエピソード。
ここは仕事に絞ってみてもいいのでは……。まぁ……時期的に被るのもまた史実ではあるのだけれど。
ところで「みるはち」では、あなたのベスト朝ドラ投票所 をリニューアル。よろしければぜひ。
このドラマのレビューを投稿してください
広告虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
佐田(猪爪)寅子 – 伊藤沙莉
星航一 – 岡田将生
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
猪爪直人 – 琉人
猪爪直治 – 楠楓
佐田優未 – 毎田暖乃 ← 竹澤咲子(子役期 : 山中天喜→三上ひめな→斎藤羽結→金井晶)
佐田優三 – 仲野太賀
猪爪直道 – 上川周作
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑(汐見香子) – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
稲垣雄二 – 松川尚瑠輝
玉 – 羽瀬川なぎ
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
汐見圭 – 平埜生成
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
杉田太郎 – 高橋克実
杉田次郎 – 田口浩正
高瀬雄三郎 – 望月歩
深田仁助 – 遠山俊也
小野知子 – 堺小春
入倉 – 岡部ひろき
森口美佐江 – 片岡凜
穂高重親 – 小林薫
星朋彦 – 平田満
星百合 – 余貴美子
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
稲 – 田中真弓
壇 – ドンペイ
浦野 – 野添義弘
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
『虎に翼』各回リンク
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
31 32 33 34 35
36 37 38 39 40
41 42 43 44 45
46 47 48 49 50
51 52 53 54 55
56 57 58 59 60
61 62 63 64 65
66 67 68 69・70
71 72 73 74 75
76 77 78 79 80
81 82 83 84 85
86 87 88 89 90
91 92 93 94 95
96 97 98