東京編はこれで一旦終わりということだろうか。
新潟編がどれほど続くのか分からないけれど(史実のモデルの人は約4年後に東京地裁に戻ってきている。もっとも行った場所が新潟ではないのだけど……)。
東京の人たちとお別れするのは寂しいな。
寅子(伊藤沙莉)は家族に優等生であることを強いていたと反省する。多岐川(滝藤賢一)と汐見(平埜生成)らが旅立つ寅子のために壮行会を開いてくれる。汐見のはからいで香子(ハ・ヨンス)と話が出来た寅子は、よね(土居志央梨)、轟(戸塚純貴)、梅子(平岩紙)にも別れの挨拶をするために上野を訪れる…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第15週「女房は山の神百石の位?」第75話
感想
家族からは煙たがられていた描写の寅子だったけれど、職場では好かれている。
行き先を心配してくれる友もいる。
良い所だったね、東京。
うさんくさい家族
寅子は東京を発つ前に竹中記者に会い、家族の真実を語った。
私という人間が、完璧とも理想とも程遠い人間であることを面白おかしく記事にしてほしいんです。
この「面白おかしく」というのは学生時代に書かれていたような「女性下げ」記事のようなものなのかな。
それはそれで、戦後の昭和という新しい時代の記事として問題があると思うのだけど。
竹中記者はそれには何も言わず、
まあ、あんたの家族のお利口ちゃんがうさんくさいってのは分かってたからいいけどさ。
それやってあんたに何か得があんの?
と聞いた。
たぶん、竹中さん的にも、今この時代に寅子の家族が胡散臭いなんて記事を書いても得はしない。別にスターのゴシップでもないし。
これをしないと家族との土台を作り直せないから。それに、私、絶対にまた土台からきちんと積み直してみせます。信頼とか経験とか絆とか…。
それをまた記事にしたらきっと面白いですよ。
どこまでも自分中心なんだなぁ。やはり寅子はお嬢様育ち。
竹中さんは、
早めに頼むぜ。
こっちにお迎えが来る前にな。
と笑ってくれた。
登場はまだあるかなぁ。いい人だったな。
「うさんくさい」家族でも、竹中さんが取材の時に撮ってくれた猪爪家の写真は素敵だった。
みんな良い顔で笑っている。
「娘のために」
多岐川さんの家で寅子のための壮行会が行われることになった。
ヒャンちゃんが家でやったらと言ってくれたらしい。
久しぶりに2人きりで語る寅子とヒャンちゃん。
梅子さんね、今、よねさんと轟さんの法律事務所をお手伝いしながら竹もとで働いてるの。
みんな元気よ。
そう。
会いたくないよね……みんなに。
以前のようにガンガン会わせようとはしない。ちょっと他人の事情に思慮深くなった寅子。
しかし、意外にもヒャンちゃんは笑顔でみんなに会いたいと言ってくれた。
ううん。すっごく会いたい。
じゃあ…。
でもね、崔香淑は捨てたの。娘のために。
その覚悟で娘を産んだの。
私が選んだの。
ここで日本で生きていくことを。
だから汐見香子でいなきゃ。
ヒャンちゃんは昔の仲間に会ってしまったら、もう香子ではいられないんだね。
過去を全て切り捨てて夫と娘と生きる覚悟。
でも、寅子と会ってくれた。
そして、「元気で行ってらっしゃい」と言ってくれた。
いつか……またみんなと会える日が来ると良いな。
多岐川さんは本当に相当寂しいらしい。
滝行……ならぬ、水垢離を庭で突然始めると、叫び出す。
佐田寅子君!
この先の輝かしい人生を祈って!
頑張れ~!
負けるなあ~!
こっちは任せろ~!
寂しいぞ…。
頭じゃ分かっているが俺は君が去るのが寂しい。
寂しくて寂しくてしかたないんだ!
多岐川さん…。
多岐川さん!僕たちがいるじゃないですか!
そうですよ!俺らが佐田の分も支えますから!
そうです! 佐田、安心して行ってこい!
泣き崩れる多岐川さんにすがり付く汐見さん、小橋、稲垣……。
でも、あんたたちにも異動はあるのでは(笑)
さよなら東京
轟弁護士事務所に行き、梅子さんとよねさんにも挨拶する寅子。
よねさんはまだ真っすぐ寅子を見てはくれないが……。
ありがとうね、よねさん。
ずっと変わらずいてくれて。
周りに流されず、私が道を間違える度に怒ってくれて…。
だから怒られそうだけどうっとうしいついでに言っちゃおうかな。
よねさん、そろそろ自分の道に戻るのはどう?
司法試験、受けてみるのはどうかしら?
言う事は正しいのだけれど、やはりこの上から学校の先生、みたいな語り方が気になる(笑)
よねさんだって、きっと悩んでいることだよね。
よねさんは押し黙る。
この時代でもまだまだ「女性らしい服装と語り方で」と言われる気はする。
けれど戦前よりは柔らかいかも……。
私、確信してるのよ。
弁護士になったよねさんにしか救えない人たちがたっくさんいるって。
大丈夫?
それは兄譲りの「俺には分かる!」じゃないよね。
時代は昭和27年まで近づいてきた。
家族のお別れ会のようなものは特にやらないの、このドラマらしい。
スカッと解決しないまま、優未を連れて東京を離れることになった寅子である。
冒頭にも書いたけれど、史実のモデルの人・三渕さんは、実は名古屋で女性初の裁判官になる。
これを新潟にした意図はちょっと分からない。
三渕さんの軌跡としては「東京」⇒「名古屋」⇒「東京」⇒「新潟」(他もあるだろうけれど大雑把に新潟までの流れ)なので……。
名古屋と東京を外して、ずっと新潟に居るわけじゃないでしょうね?とも思ったけれど……
二度目の東京はとても重要なので、寅子は必ず東京へ戻るはず。
史実の人にはこの後、原爆裁判というお仕事が待っているので……。
そこを8月に合わせてくるのでは?と勝手に予想している。
とにかく。
優未ちゃん、頑張って。
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広告虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
佐田(猪爪)寅子 – 伊藤沙莉
星航一 – 岡田将生
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
猪爪直人 – 琉人
猪爪直治 – 楠楓
佐田優未 – 竹澤咲子(子役期 : 山中天喜→三上ひめな→斎藤羽結→金井晶)
佐田優三 – 仲野太賀
猪爪直道 – 上川周作
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑(汐見香子) – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
稲垣雄二 – 松川尚瑠輝
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
汐見圭 – 平埜生成
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
稲 – 田中真弓
壇 – ドンペイ
浦野 – 野添義弘
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
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