塵も積もれば山となる～～//
……で、山となった塵に押しつぶされそうな寅子である。
人生の早いうちに気づけたことは幸いだと思うけれど。
新潟への異動を命じられた寅子（伊藤沙莉）。寅子は初めて家族との間に溝が出来ていることを自覚する。寅子は弟・直明（三山凌輝）から優未（竹澤咲子）がこれまで寅子に見せていた姿が本当の姿ではなかったことを知らされる。新潟には寅子だけが行くべきだという直明の言葉に、寅子は言い返すことができない…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第15週「女房は山の神百石の位？」第73話
感想
「悪気はない」というよりも、別に何も悪いとは思っていないよね。
もっとも、昭和ではパワハラもマウントも別に「悪」ではなかったのである。
現実に、寅子がやってきたことが偉いことであるのは間違いないし、努力もした。
足らなかったのは、ほんの少しの気遣いかも。それは令和だって同じ。
女性の社会進出
トラちゃんが見てるのはね、本当の優未じゃないの。
と、花江ちゃんに言われた後、寅子は直明と話し合う。
ねえ、直明。私の何が駄目だったのかしら。
いや……。
駄目ではなかったけど、本当にささいな「ん？」みたいなズレは結構あったかな。
でも、お姉ちゃん、いつも頑張ってるから応援したいし支えたい。だから、ささいな「ん？」みたいなズレは受け流さなきゃって。
僕もみんなも思っちゃって。
それで気付いた時にはとんでもないおかしなことになってた。
以前、優未が84点のテストを寅子に見せ、「もう少し頑張れば100点」と寅子が言ったエピソードがあった。
私はその時、とりあえず褒めたりしてあげないの……と、思ったものだけれど。
あのテストは「31点」を「84」に改ざんしたものだったのである。上手い！(いや、そこじゃない……)
ちょっと解答用紙を見れば偽装だってすぐ分かることなのに。
だよね。
視聴者ですら気づいていた人もいたし(笑)
寅子は「点数」しか見ていない。
優未にかける言葉はいつも「お利口にしてた？」「偉かったわね」「もっと頑張るのよ」。
適当な「お利口」報告をしておけば褒めてくれるんだもんね。そりゃあ、嘘を覚えるわ。
もちろんテストの点数をごまかすのは悪い。
でも優未はお姉ちゃんの顔色をうかがってズルしてでもいい子のふりをしてる。
それをお姉ちゃんも求めてきた。
私、そんなつもりは全く。
本当に？心からそう言える？
手のかからないお利口さんを求めてなかった？
僕はいつも仕事で理想に燃えるお姉ちゃんが好きだよ。
でも、いや、だからこそやっぱり新潟にはお姉ちゃん一人で行くべきだ。
ここに置いて行って養育費を払いなよ #虎に翼 https://t.co/yCHGnsrJMx
— くう🎞️ (@kukucoo) July 10, 2024
とも思ったのだけど……。
テストの改ざんを叱らない猪爪家の人たちの子育ても心配ではあるよね。
このままじゃ、うるさい母を新潟に見送った後、優未がやりたい放題になりそうで……。
後輩から陰口
昨日登場した離婚訴訟の福田夫妻調停の日。
不貞の妻は調停に現れなかった。
「この時代、離婚調停が不成立になると案件は家裁を離れて地方裁判所で争われる決まりでした」
そんなシステムだったのね。
家裁は仮の調停場だったんだな。
家族の土産を買いに 竹もとへ行くと、偶然、自分の陰口を聞いてしまう……偶然……。
裁判官志望と伝えると研修所の先生方は「次の佐田寅子になれ」って同じことばかりね。
でも佐田さんには悪いけれど、私、家裁には行きたくないわ。
当然よ。誰だって出世したいものよ。現状、家裁に行ったら出世の道は断たれるわけだし。そういう意味でも佐田さんの言動は短絡的よね。
そうよ。ただ吠えればいいものじゃないもの。
陰口の主は、先日対談した修習生たちだと教えてくれる梅子さん。
きっと、これから改めれば問題ないわ。
悪気はないのは彼女たちにも伝わってると思うから。
梅子さん……その言い方、伝わらなさすぎる。
寅子は自分のこと、改めなきゃならないほど悪いと思っていないし。
しかし、これはねぇ……。修習生もどうかと私は思うけれど？
そもそも、佐田寅子先輩の通いの店で陰口するなって……。
聞かせたくて言ってるなら別だけどぉ……。
そして、大先輩を馬鹿にした感じで話を聞いているあなた達も感じ悪いですよね。
それを、寅子の方が完全に悪いように受け取る梅子さんも何だかな……。
まぁ、梅子さんはずっとパワハラ家庭に苦しんで生きてきたから余計に気になるのだろうけれど。
暴漢に襲われる
こういう時は、立て続けに心が折れることが起こるもので。
家裁の廊下に福田夫妻の妻が現れた。
私、あの日とても具合が悪かったの。
だから調停に行けなかっただけなの。
そうだったんですね。
その旨、お電話していただけたらよかったのに。
夫に追い出されて、今いる所に電話なんかないわ。
ねえ、どうしたらいいの？
あんたのせいで夫と裁判しなきゃいけなくなって。
いつも女の味方みたいな顔してさ。
私は女性の味方ではありません。
もちろん男性の味方でもない。
私は法律の下、全ての人を平等に見ます。
そして困ってる人に手を差し伸べたい…。
だから私は困ってる！ 困ってるの！
そうやって恵まれた場所から偉そうに…。
あんたみたいなやつが一番腹立つのよ！
刃物で襲い掛かってくる福田。
いやぁ……サスペンスぅ……。
でも、逆恨みで史実のモデル・三淵さんが襲われたのは史実らしい。
その場ですぐに取り押さえられてよかったね。
腰を抜かしながらも、
おい、何があった！？ケガは！？
佐田はとりあえず医務室に……。
と小橋が声をかけてくれたの、嬉しかったな。
ひょええっ #虎に翼
— 名村辰 / namu (@namurashin) July 10, 2024
寅子の味方は今や小橋のみ(泣)
でも、この時も
平気だから。騒ぎにしないで。お願い。
って言うだけなんだよね。
後で小橋に「ありがとう」言えたかなぁ……。
こういうところなんだよね。
塵も積もれば山となる
心身共に痛めつけられて家に帰ると、家族は自分が居ない家の中で伸び伸びと楽しそうにカルタをしていた。
犬も歩けば棒に当たる。
あっ！
どっちが早かった？
相変わらず優未に甘いな、お前ら。
そりゃあ、猪爪家の姫様だからね。
゛
塵も積もれば山となる。
おい、優未、そこだって。
えっ、どこ～？
笑顔の花江ちゃん。
ちょっと切なくなったな。
うちの父親はいつもカリカリしてガミガミ怒鳴っていたけれど、こういう側面があったのだろうな。
疎外感。
というやつよね。
しかし、その生きづらさは、父が自分自身で作ったものなのだけれどね。
寅子はまだやり直せる……。
自分と家族をきっと繋いでくれる存在だった優三さんは居ない。
あんなに可愛くて大事だった優未を笑顔で育てて上げられなかったのは自分自身。
仕事をしたかったし、実際に稼ぐ必要もあった。
だから家庭を顧みられない。それは事実。
ただ必要だったのは気づかいと感謝と笑顔だけだったのに。
案外、気づけないものよ。
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虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
佐田(猪爪)寅子 – 伊藤沙莉
星航一 – 岡田将生
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
猪爪直人 – 琉人
猪爪直治 – 楠楓
佐田優未 – 竹澤咲子（子役期 : 山中天喜→三上ひめな→斎藤羽結→金井晶)
佐田優三 – 仲野太賀
猪爪直道 – 上川周作
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑(汐見香子) – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
稲垣雄二 – 松川尚瑠輝
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
汐見圭 – 平埜生成
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
稲 – 田中真弓
壇 – ドンペイ
浦野 – 野添義弘
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ～ 2024年9月 日（予定）（全120回）
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
『虎に翼』各回リンク
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