寅子が弁護士をやめることになった頃の よねさんの気持ちは分からなくもなかった。
怒っていたのは寅子が居なくなるからではなく、相棒だと思っていた自分に何の相談もなかったこと。
今もそのこじらせが続いてしまっている……。
昭和24年1月、ついに家庭裁判所が発足。多岐川(滝藤賢一)は寅子(伊藤沙莉)たちに家裁の「五つの性格」について聞かせる。設立記念のパーティーの後、寅子は最高裁長官の星朋彦(平田満)から新たな辞令を受ける。これまでの仕事に加え、東京家庭裁判所判事補を兼務することになった寅子。念願の「裁判官」として、寅子の新しい仕事が始まる…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」第56話
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/04/toranitsubasa-L1.jpg?resize=1150%2C487&ssl=1)
感想
#俺たちの轟 に救われた回。
変わらず明るく人好きな轟。
変わらず頑なで こじれた よねさん。
声をかけたのは よねさんだったけれど、轟が居なければこの事務所は成り立たなかったね。
同窓会が好きな陽性人格、よきかな。
日本初の女性判事
昭和24年1月1日。
日本に家庭裁判所が発足。
4日の仕事始め、記念式典の後、多岐川と寅子はライアンと桂場から呼び出される。
長官、彼女が例の。
桂場が紹介すると「長官」と呼ばれた男性(平田満さんね)は、穏やかな笑顔で寅子を見た。
穂高先生の希望の光だね。
佐田君。星朋彦最高裁長官だ。
家庭局事務官・佐田寅子です。
姿勢を正す寅子に辞令が伝えられる。
佐田寅子君。
君には東京家庭裁判所判事補。
兼、最高裁判所 家庭局事務官として今日から頑張ってもらう。
日本初の女性判事が登場した瞬間である。
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第56回 (第12週:月曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/06/toratsuba56-1.jpg?resize=864%2C577&ssl=1)
なのに、寅子の関心は「兼」の方なのね……(笑)
まずは言うことがあるだろう!
ごめんなさい!はい!ありがとうございます!……それで、あの「兼」とは?
言葉どおり兼務ということだね。
まだまだ裁判所は人手不足だから。
やはり……恵まれた贅沢な子。という印象はぬぐえないね。
話せてよかった。くせ者3人に引けを取らないくせ者の君ならば、きっとねじ曲がってしまった子供たちと立派に対峙してくれるだろう。
轟と よねさんとの再会
ドラマは多岐川さんが出てきてからずっと「子ども」をテーマに描いているのだが、ヒロインにはあまり、その自覚がなかったみたい(笑)
しかし、「家事」と「少年」が合併した今、寅子はその問題と直接向き合うこととなる。
戦争が起きれば大人が死ぬ。大人が死んだ結果どうなるか。子どもに親が居なくなる。
この当たり前の図式に乗っ取り、戦後は町に戦争孤児が溢れかえった。
終戦から3年が過ぎても、なお路上には孤児たちがあふれています。
終戦直後の昭和20年9月。
政府は「戦災孤児保護対策要綱」を取りまとめました。
その内容は「個人家庭への保護」「委託養子縁組の斡旋」「集団保護」の3つ。しかしその3つの方針はほぼ実行されず。
戦災孤児は生きていくために働くか、犯罪に手を染めるようになります。
昭和23年9月には「浮浪児根絶緊急対策要綱」が閣議決定されます。
お国のために産めよ増やせよと言っておいて、面倒を見ることになったら放り投げ、犯罪者として忌み嫌う。酷い話である。
飢えて死ぬ子もいれば、飢えぬために盗む子もいる。
上野へ視察に訪れた寅子は現状を目の当たりにするのだった。
……というか……「目の当たり」のお手本のように財布をすられる小橋。小者感、ありすぎでしょ……。
スリの子どもを追って、一人走ってついてきた寅子は(単独行動、危ないでしょ)、彼が「カフェ 燈台」跡地へ入っていくのを見る。
しかも、そこには「轟法律事務所」という看板が……もう、何だか偶然過ぎてドラマみたい(ドラマだよ)。
少年に声をかける、見知った声の人が一人。
だからスリだけはやめろって言っただろ!
(いや、もっと本気で怒って。そしてスリだけじゃなくて他の犯罪もやめて)
視聴者はもう知っていたけれど……待ちに待った よねさんとの再会!
しかし、よねさんは頑なだった。
こっち来んな。
また去ってしまいそうな寅子を引き戻してくれる人が、その時 店の中へ!
佐田?
生きてたのか。
よかった!本当によかった!
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第56回 (第12週:月曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/06/toratsuba56-2.jpg?resize=864%2C575&ssl=1)
良かった……。
変わらぬ人情派。
この人はいつでも人が好きだし、人を受け入れる。
復員して上野で再会してな、山田には助手をしてもらってる。といっても実質上の親分はこいつだがな。ハハハハハ……
おい!いつまでにらんでる!
どんな道を歩もうと佐田の自由だろ。
的確な轟の言葉。
ああそうだな。
好きな道を行けばいい。お互い死なずに済んでよかった。
ただ顔を合わすのは今日が最後だ。
どうしてこうなっちゃうのかなぁ。
確かにあの時はわだかまりがあった。
寅子が一人で突っ走った挙句、辞めてしまったからね。
それは寅子が悪いわけではないのだけれど、よねさんは何もかも相談してほしかったんだよね。
相棒だと思って寄り添っていたのに、梯子を外された。
その悲しみと恨みが深くても、あの戦争を生き延びてこうして再会したら、生きて会えたことを喜び合えるかも知れないと思ったのにな。
せっかくの再会も、上手く行かなかったな……と、思ったけれど。
外へ出て、スリ少年に締め上げられる小橋と、傍にいる稲垣を見て、盛り上がる轟のおかげで何となく楽しく終わった(笑)
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第56回 (第12週:月曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/06/toratsuba56-3.jpg?resize=861%2C568&ssl=1)
何だ何だ!今日は同窓会か!?
轟……生きてたのか!
抱き合う轟と稲垣……。
そう見たかった再会はこういうやつよ(笑)
全部、轟がやってくれた。
しかしまぁ、とらよね対立に関しては、寅子が自分のやったことを自覚して謝らないと解決しないよなぁ……。
自覚、するかな。
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虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
猪爪寅子 – 伊藤沙莉
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
猪爪直道 – 上川周作
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
佐田優三 – 仲野太賀
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑 – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
星航一 – 岡田将生
汐見圭 – 平埜生成
稲 – 田中真弓
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
『虎に翼』各回リンク
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