長男が遺産を独占するって話は「法律ですから」じゃ済まないのだろうか。
遺言があっても遺留分は主張できる……なのに独占しようっていう方が無理に思えてしまう。
でも、この時期は本当に多かったのだろうな。法律の改正は、いつの時代も国民を混乱させるよね。
元大庭家の問題は解決せず、家裁に調停の申し立てが行われた。梅子(平岩紙)は息子たちが均等に分けることを望むが、長男・徹太(見津賢)は他の兄弟に相続放棄を迫る。当初は徹太の相続に同意していた常(鷲尾真知子)だったが、長男夫婦の世話にはなりたくない、三男・光三郎(本田響矢)により多く相続して欲しいと言い出す。裁判官としてしか関われない寅子(伊藤沙莉)は梅子を案じていた…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第13週「女房は掃きだめから拾え?」第63話
感想
ひでぇ大庭家の息子たち……と昨日は思っていたけれど、この息子たちも時代の教育の犠牲者といえばそうなのかも。
特に次男は、たぶん祖母の愛は兄に全振りされ、母の愛は弟に奪われ、孤独だったのだろうな。
妙な跡取り教育は家族を歪ませるよね。
梅子さんの真意
私は放棄しませんよ。
と言う梅子さんの真意は、もちろん私欲ではなく、なるべく光三郎くんに残したいからだと思っていた。
しかし、あの長男のことまできちんと考えていたみたい。
梅子さんの弁護士として寄り添うことになった轟に、梅子さんは言う。
私はともかく遺産が息子3人に平等に相続されるようにしたいの。
長男の徹太は夫にうり二つの性格に。次男の徹次は戦地から戻ってより酒に溺れてひねくれてしまった。三男の光三郎はお人よしがすぎる子で…。
それぞれ心配なところがたくさんあるの。
だからこそ3人手を取り合って生きていってほしい。
どんな子でも自分の息子はかわいいか。
そうなっちゃうのかしらね。
とにかくね、息子たちの誰かが損することのないようにしたいの。お願いします。
優しいな。
私だったら、たとえ我が子でも許せん!となってしまいそう(笑)
恋!?
イエ制度から抜け出せず法律に翻弄される大庭家。長男制は早くから機能せず新しすぎる猪爪家……。今のところ、猪爪家、最高!!とも言えない流れ #虎に翼
なぜ「猪爪家最高!」とは言えないのかというと、花江ちゃんのワンオペっぷりが必死すぎるように見えてしまうので……。
一人で家計を担っている寅子は仕方ないとして、別に直明が全く手伝う意思がないわけではない。
「いいのいいの、私がやるから」
は、亡くなった姑に追いつこうとしているから故の無理なのかと思っていたけれど……
えっ、まさか、恋のおかげで張り切っているとか、そんな方向なの?
随分ご機嫌ね。
道男が来たからだよ。
おばあちゃんに代わって気にかけているんでしょ。
俺には分かる。恋は人を笑顔にする。
花江が道男を?まさか!
いや……
「まさか」にしてください……。
だって、道男がなりたかったのは直人や直治だって言っていたじゃん。
個人的には、ここにそんなエピソードはいらない……。
(それとも、家事ストレスで道男と駆け落ちでもしちゃいます?脚本家によってはそういう展開もある…)
姑の言い分
大庭家は調停が必要な状態になり、寅子も裁判官として参加するようになってしまった。
友達の家のゴタゴタ、本当だったらあまり見たくはないよね。場に居ても味方もしてあげられないし。
さて……。
この家の姑、つまり一族の長老は、長男を育てたくらいなのだから、当然、長男の相続を望み、介護も期待しているのだと思っていた。
しかし、自分に発言が振られると突然、
私は徹太には面倒を見てほしくない。
梅子さん、あなたが悪いんですよ。
あなたが徹太の嫁をきちんとしつけないから。
あの嫁は口答えばかりで私のことをバカにしている。
あの子の世話になんか絶対になりたくない。
と言い出すのだった。
いやいや……。
元々、自分が育てるからと梅子さんから長男を取り上げたのは自分でしょ。
長男を育てたならば長男の嫁も自分が躾けてよ。
ではどなたの扶養に入りたいとお考えですか?
そうね…光三郎がいい。
だから光三郎により多く相続してちょうだい。
これには梅子さんもビックリ。
それに光三郎が行くところには梅子さんもついていくでしょう?
何せ家出の時も一緒に連れていくくらいかわいがっていますからね。今までどおり私と光三郎の世話をしてもらいましょう。
光三郎ちゃん、ヤングケアラーまっしぐら……。
しかし、梅子さんが言う通り、光三郎くんは優しいので、これを受け止めてしまう。
いいよ。
ただし、おばあちゃんが「お母さんに意地悪しない、命令しない」って約束してくれるならね。
しかし、この姑も変な人だこと。
散々意地悪してきた嫁に介護なんてさせたら、何されるか分からないのにね(まぁ、優しい人柄だと分かっているから、こんな甘えを言い出すのだろうが)。
この調停の時に寅子が考えていたことが、なかなかに方向違いで冷静だったので……
まあ、このくらいの人の方が判事には向いているのかも。
「離婚も親権を得ることもできなかったけど、光三郎ちゃんのこと立派な青年に育てたんだね。それだけでうれしくてしょうがない寅子です」
少なからず怒りを溜めて大庭家の身勝手さを見ている視聴者よりも全く冷静(笑)
長男の気持ちは「欲深い人間の心理として」ちょっと理解できる。
まぁ過渡期にはこういう男性は多かっただろうな。本当だったら自分が戸主で全部の財産を相続できるはずだった。法律の方が勝手に変わった。くそがっっ!っとなる気持ちは分からなくはない #虎に翼
しかし逆に前時代の長男には家を支え、家族を全員きちんと食わせる覚悟はあった。この長男夫婦にそういう覚悟があるかというと、そうは思えない #虎に翼
次男は、自分を捨てていった母親……という思いが拗らせを発生させているわけだけれど、たぶん、そんな育ちで元々依存性が高いし、それに戦争トラウマの影響も大きそう。
とりあえず、次男。愚痴外来行こうか #虎に翼
三人兄弟は難しいな。
ところで……
寅子はこの調停で活躍の場はあるのかしら(今週はあと2日)。
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広告虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
佐田(猪爪)寅子 – 伊藤沙莉
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
猪爪直人 – 琉人
猪爪直治 – 楠楓
佐田優三 – 仲野太賀
猪爪直道 – 上川周作
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑 – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
星航一 – 岡田将生
汐見圭 – 平埜生成
稲 – 田中真弓
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
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