戦後、寅子が本当に大人しい。
言いたいことは胸にしまい、大事なシーンで、ほとんど口を開かない。
それは「優三さんを待っている」という罪悪感からだったのね。
それももう、必要なくなった。
直言(岡部たかし)の体調が優れない。寅子(伊藤沙莉)と直明(三山凌輝)はマッチ製造の仕事を紹介してもらい、はる(石田ゆり子)と花江(森田望智)は繕い仕事をすることでなんとか生活していた。寅子はかつて世話になった雲野(塚地武雅)の事務所を訪ねてみるが、雲野も苦しい生活をしているようだった。そんな中、直言がある重要な知らせを寅子たちに隠していたことが発覚する…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」第42話
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/04/toranitsubasa-L1.jpg?resize=1150%2C487&ssl=1)
感想
お父さんはずっと具合が悪い。
寅子に弁護士の仕事は無い。
待っていた夫は亡くなっていた。
本当の地獄。
みんなが気兼ねして生きている
働かなければ生きていけない……という事で。
寅子と直明は、マッチのラベル貼りと箱詰めの仕事を。
はるさんと花江ちゃんは繕い物を請け負うことになった。
直言さんは、もう働くこともできないほど体調が悪い。
昭和21年の年明け。
直道兄さんの戦死を知ってから、ずっと優三さんの写真をしまっていた寅子に花江ちゃんは言う。
トラちゃん。もっと優三さんの話をしていいのよ。写真も飾っていいの。すぐにこう言ってあげられなくてごめんね。
私に気を遣わないで。
一緒に優三さんを待ちましょうよ。
うん。そうだよ。優三さんはきっと帰ってくる。
うん。俺もそう思う。
みんなで優三君の帰りを楽しみに毎日頑張ろう。
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第42回 (第9週:火曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/05/toratsuba42-1.jpg?resize=864%2C591&ssl=1)
家族に気を使って、優三さんの存在を消してしまっていた寅子。
優三さんはやっと、猪爪家に戻った。
5月、帝大の入学式が行われたというニュースをラジオで聞き、寅子は直明の様子をうかがう。
直明は夜中に1人、台所で本を読んでいた。
そんなコソコソ読まなくても。
ずっとみんな気にしているんでしょ。僕を大学に通わせられなかったこと。でも自分で決めたことだから。
夜、眠れない時にこうやって活字を目で追っているだけで落ち着く。ただそれだけだよ。
🐯 #トラつばの箱 🪽
— 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_nhk) May 27, 2024
持っていた本を売って、岡山からの切符代にしていた直明。
その中でも一冊だけどうしても売れなかったのが、アルフレッド・アドラーの著書『問題児の心理』。#朝ドラ #虎に翼 pic.twitter.com/Pt8L8h5mz4
このタイトル……『問題児の心理』。
この後の展開を考えると、直言父さんのことのよう……。
寅子も弁護士をあきらめて以来、久しぶりに本の箱を開けた。
読みやすいのを選んどいたから。
えっ、いいの?
うん。興味があればほかにもあるから。
自分が存分に学ばせてもらったように、弟にも学んでもらいたい。
そして……
自分も学んだことを生かした仕事にもう一度就きたい……。そう思うのが自然。
よねさんは居なかった
勇気を出して雲野法律事務所を訪れると、雲野先生と岩居さんが歓迎してくれた。お2人とも御無事で……。
しかし、話を聞いてみると「雇ってください」と言い出せる雰囲気ではなかった。
あの時、辞めておいて正解だったよ。
結局扱う案件も少なくなって、常盤さんにも山田君にも辞めてもらうことになってしまってね。
よねさんは、やはり居なかった……。
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第42回 (第9週:火曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/05/toratsuba42-2.jpg?resize=864%2C594&ssl=1)
先生は相変わらずで、弁護料を支払えないお客の依頼も受けてしまうし。
もらってるだろ。野菜とか米とか。ハハハハハ。
で。どうしたんだい?今日は。
近くまで来たものですから、懐かしくてつい。
ああそうかそうか。ハハハハ。うれしいなあ。
お土産に野菜をいっぱい貰った。
ここでも寅子は遠慮してしまった。
言うだけ言ってみても良かったのに……。
直言 父さんの隠し事
戦後1年。秋になっても優三さんは戻らず。
寅子も弁護士の仕事を見つけることが出来なかった。
そんな中、直言さんが倒れ、物音に驚いた寅子と直明は父を助け起こした。
近くの文箱が落ちているのを発見し、片付けようとした寅子に直言さんの怒号が飛ぶ。
見るんじゃない!
異様な父の様子に、寅子は手にした手紙のようなものを開かずにいられなかった。
見るんじゃない!
やっ……やめろ!
![NHK朝ドラ『虎に翼』感想 第42回 (第9週:火曜日)](https://i0.wp.com/dramablog.cinemarev.net/entry/wp-content/uploads/2024/05/toratsuba42-3.jpg?resize=980%2C455&ssl=1)
史実のモデルの方(三淵さんの夫)の死因も「戦病死」。長崎で亡くなったという話。
お父さん、隠してもどうにもならないし、それじゃ亡くなった人が浮かばれないよ!…と思ったけれど、これが直言さんという人なんだよね。あの時も怖くて言い出せず有罪すら受け入れようとしていたし。現実が怖かったんだよね #虎に翼
— くう🎞️ (@kukucoo) May 28, 2024
直言さんには一人で隠して抱え込んで取り返しがつかないことになる癖がある。
これは、優しさではなくて自分本位な虚言と通ずるところがあるから、あまり良い性質とは言えないかも。
臆病なのよね、基本。
しかし病死なのでご遺骨はあるのでは……と考えると、早く教えてあげて欲しかったね。
たぶん、寅子は怒るに怒れない。
残酷だなぁ。直言さんも辛かろう……。たぶん、先は長くない。
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虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
猪爪寅子 – 伊藤沙莉
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
猪爪直道 – 上川周作
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
佐田優三 – 仲野太賀
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑 – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
星航一 – 岡田将生
汐見圭 – 平埜生成
稲 – 田中真弓
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
『虎に翼』各回リンク
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