これは~~……誤訳?
それとも策略?
陥れるためだとしたら大問題だけど、大丈夫?新潟の司法。
寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は涼子(桜井ユキ)の店がたびたび嫌がらせを受けていたことを知る。警察にも相手にされず、嫌がらせにも慣れつつあるという涼子と玉(羽瀬川なぎ)の代わりに怒る寅子。改めて放火事件の証拠品を調べた寅子は弟・広洙(成田瑛基)に宛てて兄・顕洙(許秀哲)が送った手紙の内容に疑問を持ち、小野(堺小春)に協力を仰ぐ…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」第88話
感想
入倉の思い込みは酷いレイシスト属性だけれど、差別されている人は犯罪なんてしないというのもまた思い込みなので、寅子も結構危ないと思う。
だから「相応しくない」自覚はあるのだろうけれど。
韓国語の手紙
ご一緒している裁判にふさわしくないかもしれません。どうしても被告人側差別を受けている方たちに気持ちが寄ってしまいます。
と言う寅子を諭す航一さん。
全ての事件に公平でいるなんて無理ですよ。
もちろん感情が法を超えてはいけません。
でも裁判官だって人間で揺れ動くのは当然だ。先人たちはそれも分かっているから合議制を作ったのでは?
そう。つまり正しい裁判には、朝鮮人に懐疑的な入倉も、肩入れしすぎてしまう寅子も必要だと航一さんは言うのだ。
戦争に関わる裁判には、ただ裁判をやるだけ(有罪にすることは決まっている)ものも数多くあって、世界中で裁かれることもなく秘密裏にたくさんの命が処分されていった。
そういう時代をこの人たちは知っているのだものね。
さて、放火事件では、被告人の弟の自宅から被告人が書いた手紙が出てきて、証拠として提出されることになる。
「広洙へ。広洙、きちんとご飯は食べているか。眠れているか。どうだろうか。先日は差入れをありがとう。私は健康に過ごしている。迷惑をかけてすまない。私が中を完全に燃やしてしまったせいで心配をかけただろう。私のせいでお前はお前の人生を自由に生きられなかったのではないか。解放後すぐに故郷へ帰った方がよかったのではと責任をずっと感じていた。」
手紙を読んだ入倉は、
バカですね。あんな手紙送るなんて。
と容赦ない。
そうなのよね。
はっ?
わざわざあんな手紙送るかしら?
文章もちょっと不自然というか。
朝鮮語だからバレないと思ったんですよ。
被告人も何も反論しないで黙り込んじゃったじゃないですか。
そうなんだよね。
弁護士が全く機能していないんだよね、杉田兄弟よ。
納得行かない寅子は、一人この手紙を調べることになる。
弁護士の仕事だよね、本当は!
ヒャンちゃんを呼ぶ
小野さんに聞いてみたが、読み書きまではできないということで明確な答えは得られない。
次の日曜日、寅子は稲さんに優未を託して家に客を呼んだ。
なんと……汐見夫妻である。
手紙をもらった時は驚いたけど、2人で話し合って…。
多岐川さんも薫は見てるから2人で旅行がてら行ってきたらどうかって言ってくれて。
困った時の多岐川さんだよねぇ(多岐川さんに任せて本当に大丈夫なんか……)。東京は忙しかったけれど、仕事は回っているのかのぉ。
寅子の方が東京に行くのが筋じゃない?と思ったけれど、まぁ、ここで涼子さまと玉ちゃんと再会してくれるといいよね(ここまで来たんだ!するよね!?)
手紙を読んで、涙ぐむヒャン……じゃなくて香子ちゃん。
あ……ごめんなさい。とても悲しい手紙なので。
一呼吸して、日本語訳で読み上げてくれる。
「グァンス、きちんとご飯は食べているか?眠れているか?先日は差入れをありがとう。私は健康に過ごしている。迷惑をかけてごめん。私が気を揉ませてしまったせいで心配をかけただろう。私のせいでお前を……」
待って。
気を揉ませてしまったせいで?
「気を揉ませて」って書いてあるのね?
解説してくれる香子ちゃん。
この「テウダ」という言葉にはトラちゃんの言うとおり「燃やす」や「焼く」という意味があるの。
でも……。「テウダ」の上に「ソグル」、何かの「中」という意味がくっつくと、「ソグル テウダ」「気を揉ませる」「心を苦しめる」という慣用句になる。
おや、ちょっとミステリーみたい。
それを「中を完全に燃やしてしまった」と誤訳していた。
えっ、でもそんな翻訳が出たら被告人自身が反論するんじゃないかな。
それは……そうなんですよね。
諦めちゃったんじゃないでしょうか。
日本で懸命に働いてもずっと異国人扱いで居場所もなく、味方もいなくて…。
抵抗しても更に悪いことが起きそうで……だから…。
分かる気もするね。
ここではそういう描写はさすがにないけれど、取り調べでひどく責められたかもしれないし。脅されたかもしれないし。
弁護士も全く弁護してくれないし。
八方ふさがりで、投獄されてももういいや……と思っちゃった人、たくさん居そう。
現代よりも何もかもがずっと不透明な時代だから。
ところで、これ本当に誤訳?仕込みじゃないよね?
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広告虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
佐田(猪爪)寅子 – 伊藤沙莉
星航一 – 岡田将生
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
猪爪直人 – 琉人
猪爪直治 – 楠楓
佐田優未 – 毎田暖乃 ← 竹澤咲子(子役期 : 山中天喜→三上ひめな→斎藤羽結→金井晶)
佐田優三 – 仲野太賀
猪爪直道 – 上川周作
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑(汐見香子) – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
稲垣雄二 – 松川尚瑠輝
玉 – 羽瀬川なぎ
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
汐見圭 – 平埜生成
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
杉田太郎 – 高橋克実
杉田次郎 – 田口浩正
高瀬雄三郎 – 望月歩
深田仁助 – 遠山俊也
小野知子 – 堺小春
入倉 – 岡部ひろき
森口美佐江 – 片岡凜
穂高重親 – 小林薫
星朋彦 – 平田満
星百合 – 余貴美子
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
稲 – 田中真弓
壇 – ドンペイ
浦野 – 野添義弘
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ~ 2024年9月 日(予定)(全120回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
『虎に翼』各回リンク
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