多岐川先生が言うような愛が、今回の寅子にあるかどうかは分からない。
でも、まあ、道男のことは良い方向に解決してよかったよね。
子どもが正しい道に進んで幸せになってほしいと願う心はみんなにある。それは確か。
はる（石田ゆり子）と心ゆくまで語り合った寅子（伊藤沙莉）たち。花江（森田望智）は道男（和田庵）からの謝罪を受け入れる。道男の将来に対して自分に何ができるか悩む中で、寅子は懐かしい人との再会を果たす。それは道男にとっても、希望の光となる再会だった…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「虎に翼」第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし？」第60話
感想
よねさんの気持ちを轟のセリフで説明させたのには、ちょっとガッカリしてしまったな。
もっとも朝ドラとはそんな枠なので(子どもからお年寄りまで常に見ているので、あまり考え込まなくてても見られる構成が基準よね)これが正解なのかも……。
俺がなりたいのは……
はるさんの葬儀の後、道男は花江ちゃんに謝ってきた。
俺さ、バカみたいだけどさ、猪爪家の人になりたいって思っちゃったんだよね。
だから、花江ちゃんの大事な人の代わりになれたらって……。
でも俺がなりたいのは直人や直治、優未なんだよな…。
そんなこと無理なのに。
ごめん。
道男が登場して以来、初めて好感持てたかも。
それは、道男がセクシャルな表情を見せた「男」ではなく、母親を慕う子供のようだったからだよね。
家族が欲しかったと言われて可哀想に見えたからだよね。
つまり、私も、この世間様並みの認識なんだよな、と思うのだった。
私がこの時代に存在していたら、道男のような浮浪児は眉をひそめて遠巻きに見るだろうし、盗みを働いたら捕まればいいのにと思うし、きっと泊まらせない。声もかけない。
今週はそういう話で視聴者も試されたと思う。
まぁ、それでも、預かって家族に押し付ける形になった寅子が凄いとは思えなかった。
臨終の床からまで心配してやった はるさんと、乱暴者を恐がらず接した花江ちゃんのおかげよね。
頑ななよねさん
道男はやはり、軽犯罪歴があるので処罰を検討されるらしい。
そんな道男をどうするか。
猪爪家で預かり続けるのか、悩む寅子は よねの事務所を訪れる。
私、道男を引き取るべきなのかしら。
私たち「現実はこうだ」って切り捨てられて諦める苦しさたくさん味わってきたじゃない。
なまぬるい理想でも今できる一番を探したい。
だから嫌がられるのを承知で会いに来たの。
よねさんとならいい案が浮かぶ気がして。
それは違うと思うなぁ、寅子。
「「現実はこうだ」って切り捨てられて諦める苦しさたくさん味わってきた」と寅子は言うけれど、よねさんにとっては、それは過去の話ではなく、現在進行形。
よねさんにとって、今の寅子は「私たち」ではない。
手を貸せることは何もない。
いついなくなるか分からんやつの言葉は届かない！
正確には、たぶん、
「私にひと言も相談してくれずに私の前から居なくなったお前の言葉はもう信用できない」なんだろうな。
そして、今日も、寅子は
「そうよね」
と言ってすぐに引き下がってしまう。
まぁ、私もこんな面倒な旧友が居たら、二度と関わらないだろうな、とは思う。
けれど、寅子はそうじゃないのでは？(笑)
よねさんに寄り添うと言われたのに、一方的な片思いをさせて捨てた形の寅子。
戦後も、焼けたと言われたらすぐにあきらめ、捜索もせず。
寅子はよねさんをちっとも大切にしていない。
よねさんのこじらせは続く……。
轟は言うのだった。
佐田が去った時お前は心の底から傷ついた。
だから怖いんだな。また関わるのが。
轟……。今知ったの？(笑)
(脚本、今さらそれ語るの？(笑))
寿司屋の道男
審判の結果、道男は不処分となった。
無事に空襲を生き延びていた傍聴マニアの笹山さんが道男を引き取ることになる。
おいちゃん、もうかれこれ15年トラちゃんのひいきなの。
田舎に帰ってたんだけど、またこっちで店開こうと思ってね。
トラちゃんから話を聞いてたら、君のこと雇いたくなっちゃってね。
ドラマみたいな展開だけど、
一人前になったらさ、一番にみんなに寿司ごちそうするよ。特上のやつ。
と言う道男の将来が輝いて見えたので、ちょっと幸せな気持ちになれた。
この道男を見たら、よねさんも寅子を見直してくれそうだよね。(猪爪家で預かり、はるさんに会わせたという手柄により……)
佐田君を見ていて思わんかい？愛が理想を超えて奇跡を起こすわけだよ。
そこまで言わなくてもいいのでは……と、思いつつ、平和な解決で良かったのは確か。
次週は梅子さんが出て来る模様。
よねさんとの仲も取り持ってもらえる……かも？
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虎に翼 キャストとスタッフ
キャスト
猪爪寅子 – 伊藤沙莉
猪爪はる – 石田ゆり子
猪爪直言 – 岡部たかし
猪爪直道 – 上川周作
猪爪直明 – 三山凌輝
猪爪(米谷)花江 – 森田望智
佐田優三 – 仲野太賀
山田よね – 土居志央梨
桜川涼子 – 桜井ユキ
大庭梅子 – 平岩紙
崔香淑 – ハ・ヨンス
轟太一 – 戸塚純貴
花岡悟 – 岩田剛典
小橋浩之 – 名村辰
桂場等一郎 – 松山ケンイチ
穂高重親 – 小林薫
桜川寿子 – 筒井真理子
桜川侑次郎 – 中村育二
笹山 – 田中要次
竹中次郎 – 高橋努
久保田聡子 – 小林涼子
中山千春 – 安藤輪子
雲野六郎 – 塚地武雅
増野 – 平山祐介
大庭徹男 – 飯田基祐
星航一 – 岡田将生
汐見圭 – 平埜生成
稲 – 田中真弓
久藤頼安 – 沢村一樹
多岐川幸四郎 – 滝藤賢一
語り – 尾野真千子
虎に翼 スタッフ
◆放送期間 : 2024年4月1日 ～ 2024年9月 日（予定）（全120回）
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
◆制作統括 : 尾崎裕和
◆プロデューサー : 石澤かおる,舟橋哲男,徳田祥子
◆演出 : 梛川善郎,安藤大佑,橋本万葉
◆脚本 : 吉田恵里香
◆音楽 : 森優太
◆主題歌 : 米津玄師「さよーならまたいつか!」
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