スズ子の『サンシャインブギ』を安易すぎると却下したのに、買い物カゴで……(笑)
タナケン(生瀬勝久)が入院したと聞き、山下(近藤芳正)とスズ子(趣里)は、タナケンの見舞いに行くことにする。訪ねてきたスズ子に対して、タナケンは右足の古傷が悪化して立つのも辛いと言い、自分が客から忘れ去られてしまうのではないかと不安だと話し出す…。しばらくして、スズ子は、新曲の相談をしに羽鳥善一(草彅剛)を訪ねる。しかし、羽鳥はブギのモチーフもネタ切れになってしまったという…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「ブギウギ」第22週「あ〜しんど♪」第103話
感想
朝ドラヒロインは基本的に経済に無頓着で、それはヒロインのモデルになっている人たちが本当に裕福なご家庭の方が多かったりすることが理由だったりもする。
福来スズ子は庶民の出だけれど、戦前からスターさんだったので、ドラマで描かれる以上に儲かってましたんやろうな……。
だから「自分のために楽しく歌って来た」ただそれだけで生活できていたわけで。
でも実際は、これって結構不安定な稼業だよね。
タナケン入院する
公演中の舞台まで中止にするほどの症状でタナケンが入院したという記事を見たスズ子は、山下のじいと一緒に病院まで見舞いに行く。
実際には、公演でケガをしたということではなく、古傷が原因ということだった。
病室の中から、タナケンには珍しい怒鳴り声が聞こえてくる。
先生、担当医からは向こう半年の療養を命ぜられております。2~3日の休養ではとても復帰できません。
お客さんが待っているんだ!
スズ子たちが入っていくと、
福来君……まさか見舞いに来るとは。
表まで聞こえていたかい?
と、動揺した模様。
とにかく……今までのタナケンらしい落ち着きがまるでない。
昔、足を舞台セットの下敷きにしてしまい、後遺症を騙しだまし芝居してきたらしい。
今は安静にして、動けるようになるまで静養するしかない。
それは分かっているけれど……。どうも不安でね…。
舞台から離れている間に…僕は忘れ去られてしまうかもしれない。
タナケンほどのスターでも?と思うけれど、現代でも、芸能関係の人たちはいつもそういう橋を渡って生きているのだろうなと思う。
いわゆる人気もの水商売。
自分が居なくなっても代わりは居る。
芸は後輩に追い抜かれる。
だから、皆さん次々と仕事を入れて行くんだろうなぁ……と、よく思う。
福来君、僕はね、まだまだお客さんを笑わせたいんだよ。
君も分かるだろう?僕たちはお客さんを楽しませなくちゃいけない。
モデルの榎本健一、エノケンさんも足のケガが原因で切断するまでに至り、怪我と仕事の狭間で苦しむ人生を送るんだよね……。
喜劇王はお客さんを笑わせながら泣いていた。それでも王は譲りたくなく、仕事は続けたかった。
令和から見ればワーカーホリックだけれど、個人的には尊いと思うのだった。
芸人の鑑。
棚橋先生、すごい気迫やったな。
帰り道でしみじみそう語るスズ子。
ホンマですな。舞台人の性いうんか業いうのか…。
お客さんのためにあそこまで自分を追い込むんやな。
そしてスズ子の芸人魂にも火がつく。
負けてられへん。
自由な仕事
新曲の催促に羽鳥邸へ出かけるスズ子。
しかし、スズ子の家と羽鳥先生の家ってどんだけ近いんだろ。
大野さんから夕食の買い物を受けて、お出かけ用のハンドバッグと一緒に買い物かごも持たされる。
こんな格好で出かけられるほどなのだから、乗り物にも乗らなくて良さそう(笑)
羽鳥家では、麻里さんは洋服に、お部屋は洋風にリメイクされていて、すっかり大人っぽくなったカツオくんがピアノのレッスンを受けている……戦後経済復興期のお手本のよう。
しかし、父の指導が気に食わない反抗期からはまだ脱却していないようで(笑)
おやじ……勘弁してくれよ。
とピアノの前から逃げて行ってしまうカツオくん。
実にもったいない。今が一番伸びる時期なのに。
音楽漬けになれる時間がどれほど貴重なのか、あいつは分かってないんだ。
と本題に入るスズ子。
そら、しゃあない。
カツオ君にはカツオ君の気持ちもありまっしゃろ。
だけどね、純粋に音楽に向き合えるのは今だけだよ。
僕がカツオくらいの頃はそうだったんだ。ただ音楽が好きで音楽を聴くのも奏でるのも純粋に楽しめた。
先生は今もそんな感じや思いまっけど。
音楽が仕事になってしまえば依頼主の要望は無視できないし、締め切りに追われてることもある。あのころの気持ちをつい忘れそうになることもあるんだよな。
分かる気がする……。
自分が好きでやっている内は楽しくて仕方ないけれど、強制的にやらされる身になると途端にやりたくなくなる。人間のサガ(笑)
楽しめるうちに楽しんでおけ、というのは父の思いやりだよね。
今日は新曲のお話ができたら思て伺ったんです。
スズ子は「ブギはネタ切れ」と言う羽鳥先生に、あくまでもブギで食らいついて行くのだった。
スズ子さん、考え事に夢中になってお買い物忘れないようにね。
買い物かごを渡す麻里さん。
ホンマや。うっかりするとこやった!
え~、おネギとニンジンとゴボウと…。
ジャガイモとお砂糖。そやそや!買うて帰らな。
2人のやり取りを聞いていた羽鳥先生は思いついたよう……。
そして、あれが来るのね……。
トミさんが
帰宅すると、山下のじいが待っていた。
スズさん、お帰りなさい。
お伝えしたいことがあります。
先ほど村山興業の本社から連絡ありまして、トミ社長が亡くなられました。
トミさんが……?
昨日の晩のことやそうです。
そんな……何で?
肺結核やと。
『わろてんか』では、そんなことにはなっていなかったけれど(そもそも、息子は死なないというパラレルで終わったし)。
愛助と同じ病で逝ったんだね。
看病で息子から貰ったのかもしれない。
切ない話。
トミ自身が結婚を反対していたから家族になれなかったわけだけれど……。
「お母さん」と言って欲しかった。
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ブギウギ キャストとスタッフ
キャスト
花田鈴子 – 趣里(子役時代:澤井梨丘)
花田梅吉 – 柳葉敏郎
花田ツヤ – 水川あさみ
花田六郎 – 黒崎煌代
橘アオイ – 翼和希
大和礼子 – 蒼井優
白川幸子/ リリー白川 – 清水くるみ
桜庭辰美 / 桜庭和希 – 片山友希
秋山美月 – 伊原六花
股野義夫 – 森永悠希
林 – 橋本じゅん
大熊 – 升毅
易者 – なだぎ武
アホのおっちゃん – 岡部たかし
アサ – 楠見薫
熱々先生 – 妹尾和夫
ゴンベエ – 宇野祥平
三沢光子 – 本上まなみ
タイ子 – 藤間爽子
ハット – 福徳秀介
コック – 後藤淳平
茨田りつ子 – 菊地凛子
羽鳥善一 – 草彅剛
羽鳥麻里 – 市川実和子
羽鳥カツオ- 中谷悠希(子役時代 : 髙田幸季)
小村チズ – ふせえり
小村吾郎 – 隈本晃俊
伝蔵 – 坂田聡
松永大星 – 新納慎也
辛島一平 – 安井順平
中山史郎 – 小栗基裕
一井 – 陰山泰
二村 – えなりかずき
三谷 – 国木田かっぱ
四条 – 伊藤えん魔
五木ひろき – 村上新悟
小林小夜 – 富田望生
大林林太郎 – 利重剛
藤村薫 – 宮本亞門
山下達夫 – 近藤芳正
佐原 – 夙川アトム
田中鷹雄 – 高阪勝之
棚橋健二 – 生瀬勝久
東 – 友近
鮫島鳥夫 – みのすけ
おミネ – 田中麗奈
小島 – 田村裕
大野晶子 – 木野花
水城アユミ – 吉柳咲良
柴本タケシ – 三浦獠太
高橋 – 内藤剛志
村山愛助 – 水上恒司
村山トミ – 小雪
坂口 – 黒田有
大西トシ – 三林京子
大西タカ – 西村亜矢子
大西ヒデオ – 湯浅崇
治郎丸和一 – 石倉三郎
治郎丸ミネ – 湖条千秋
西野キヌ – 中越典子
語り – 高瀬耕造
ブギウギ スタッフ
◆制作 : NHK(BK)
◆制作統括 : 福岡利武,櫻井壮一
◆プロデューサー : 橋爪國臣
◆演出 : 福井充広,二見大輔,泉並敬眞,鈴木航,盆子原誠
◆脚本 : 足立紳,櫻井剛
◆音楽 : 服部隆之
◆主題歌 : 中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
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