NHK朝ドラ『ブギウギ』感想　第25回 (第5週:金曜日)

2023年下期朝ドラ「ブギウギ」感想

2023.11.04

実の親に会ったからこそ、大和先輩の両親にお礼を言えたスズ子。

「会えてよかった」のは、自分自身の心。

スズ子（趣里）たちは、大和礼子（蒼井優）が出産後に病院でなくなったと知らされる。スズ子はお別れの会で、大和が梅丸少女歌劇団に入団以来ずっと会っていなかった、大和の両親と出会う。一方、スズ子は東京行きの件でツヤ（水川あさみ）と相変わらずわだかまりを抱えていた。ツヤは、スズ子が東京に行ってしまったら帰ってこなくなるのではないかと心配しており、梅吉（柳葉敏郎）にどうするべきなのか相談する…
あらすじは Yahoo！テレビより引用

連続テレビ小説「ブギウギ」第5週「ほんまの家族や」第25話
感想
大和礼子の葬儀
行ってきなはれ
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連続テレビ小説「ブギウギ」第5週「ほんまの家族や」第25話

感想

その答えはツヤさんらしい。

きっちり白黒つけなくても、母も娘もお互いが必要だと気づいたのだ。

帰れる場所がある安心感。

大和礼子の葬儀

橘先輩はきちんと葬儀に参加してくれていた。

大和先輩の死は悲しいけれど、橘先輩とまた会えたことは、視聴者として嬉しい。

もっとも、泣いたり沈んだりすることは無く、本当に「昔の仲間の葬儀」という感じに見えた。

あれから大和先輩と橘先輩はどういう付き合いをしていて、どう過ごしていたのだろうね。そういう所も見たかった。

身体が元々悪かったらしいのに、自分の意志で子どもを産んだという大和先輩。

もっと…もっともっと生きてたかったやろなあ。
なあ。お母ちゃんとようけ話したかったなあ。

そこへ老齢の上品な女性が話しかけてくる。

あの……股野さん？
礼子の母です。

えっ！？初めまして。あの礼子の…礼子さんの、あの…。

礼子がお世話になりました。

いえ、こちらこそ。
結婚のことから何からお知らせすることができずに…。

結婚のことも知らせてなかったんだ。

本格的な断絶……。

礼子によく似てる。

と愛しそうに赤子を見る夫人の後ろで、大和先輩の父がつぶやく。

こんなところに来なければ礼子は生きていた。私が見ていれば絶対に礼子を死なせなかった。そんな体で子供などを産ませなかった！

そのまま帰ろうとする夫婦を見て、スズ子は思わず口をはさんでしまう。

待ってください！

あの……お会いできてよかったです。

うまいこと言えまへんけど、大和さんはお二人に育てられたんやなって…。

気持ちが分かるなぁ……。

だって、このまま帰ったら、この2人は白壁の祖父母のようになってしまう。

二度と孫に会えない祖父母になってしまう。

スズ子はこの赤ちゃんの中に自分を見たのよね。

だから分断を阻止したかった。

行ってきなはれ

大和先輩の死にはツヤさんも考える所があったようである。

梅吉さんに本音を語るツヤさん。

ワテな、香川に帰らへんようになったん…あの子を自分だけの子にしたい思うたんよ。

キヌには毎年会うたらええなんて言うてせやけどどんどんあの子がかわいなってもうて…。もう、ワテの子や…ワテだけのもんやって…。

ワテはそういう人間や。
身勝手でずるい人間や。

梅吉さんは妻の肩を叩いて言うのだった。

あいつは何があってもツヤちゃんを嫌いにはならへん。

身勝手でずるいんはワシかて同じや。
ツヤちゃんが香川に帰らんことをええことに、な～んも知らんふりしとったわ。

あいつはどんだけ反対しても絶対行きよるで、東京。

そう育てたん…ツヤちゃんや。
何でも自分で考えて生きていけるように育てる言うてたがな。そのとおりに育ってるわ。

ツヤさんが、自分が生んだ男の子とスズ子を連れて帰ってきた時の、

「あれ……双子だったかいの……。まぁ、ええわ」

もしかしたら、あのままここまで来たのかぃ……。

まぁ、重要なことほど語れないものだし。

これで、この家族の肩から長年の荷が下りたということ。

ツヤさんはスズ子に堂々と言うのだった。

行ってきなはれ。

東京で思いっきり歌って踊ってきなはれ。

せやけど、つらなったらすぐ戻ってくるんやで。
我慢したらあかん。すぐ帰れる場所があるいうことを忘れたあかんで。