NHK朝ドラ『ブギウギ』感想　第47回 (第10週:火曜日)

2023年下期朝ドラ「ブギウギ」感想

2023.12.05

史実のモデル・笠置シヅ子の弟・八郎さんは、太平洋戦争開戦の2日前12月6日にフランス領インドシナで戦死されている。

この頃、まだ「やった！開戦だ！ばんざーーい！」だったんだねぇ……。

欲しがりません勝つまでは。勝てばもう我慢せずに済んだはずだもの……。

役場の職員が梅吉（柳葉敏郎）の元を訪れて手渡した知らせには、六郎（黒崎煌代）が戦死したと記載されていた。しばらくして、家に戻ったスズ子（趣里）もその知らせを読み、六郎が戦死したことを知る。しかし、突然の出来事に、スズ子と梅吉は現実を全く受け入れられずに一晩を過ごす。翌朝、チズ（ふせえり）が心配したり、小夜（富田望生）がスズ子はしばらく休むだろう団員に伝えたりする中、スズ子は楽団の事務所へ向かう…
あらすじは Yahoo！テレビより引用

連続テレビ小説「ブギウギ」第10週「大空の弟」第47話
感想
「六郎が死んだ」
太平洋戦争開戦
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ブギウギ　キャストとスタッフ
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連続テレビ小説「ブギウギ」第10週「大空の弟」第47話

感想

元々、妻を失ってから廃人のようになっていた梅吉さんは、六郎まで失ってどうなってしまうんだろう。

妻の死も悲しい。息子の死も悲しい。

現実逃避で寝込むしかないよね……。

「六郎が死んだ」

冒頭にも書いたけれど、史実のモデルの弟・八郎さんは12月6日。太平洋戦争開戦2日前に戦死されている。

開戦前なので、実感がない方が当たり前だと思う。

日本人はこの後、現実に一般人まで「爆撃の恐ろしさ」を体感する民族になるわけだけれど、この頃は当然、誰もが想像でしか「戦争」を理解していない。

それでも……

身内の戦死広報ほ受け取れば手も震える……。

間違うてる。
日本は今、戦争に勝ってんねやろ？勝ってんのに何で死ぬねん。

間違うてる。絶対そうや。
あ～びっくりした。
やっぱり「怖い」とも「助けてくれ」とも書いてへん。

カメのことしか書いてへん。

ホンマに死にそうな目に遭うてたんやったらこんなアホみたいな手紙よこさへんわな。

…おい何か言えや、スズ子。

スズ子は、

やかましな。よう分からへん。

としか答えられない。

手紙をよこす梅吉さんの手が震えて見えた。

翌朝、小夜ちゃんがあらかじめ事務所に事態を伝えてくれていたので、出勤したスズ子は説明しなくても済んだ。

済んだけれども、みんなから帰って休めと言われる。

今は無理しない方がいい。しばらくゆっくりしなよ。

そうそう。どうせ暇だしさ。

そう。これは幸いなことに、暇なので、身内が死んでもステージに立たなきゃという状態ではないんだよね。

暇やったらあきまへんやろ。
ワテの楽団なんやからワテがしっかりせんと。

笑顔で売り込みに行こうとするけれど、みんなの顔を見て我に返る。

そうか……気ぃ遣わせてしまうか。
ほなら帰りますわ。

出ていくスズ子を小夜が追ってくる。

困らしてごめんやで。
せやけどな、じっとしてたら気がおかしなりそうやねん。

歌ってみようとしたけれど、声は出ず、ステップを踏もうとしても足が動かない。スズ子はその場に崩れる。

スズ子さん、もうやめでください！スズ子さん！

気ぃ抜くとな…。
六郎のことが頭に浮かんでくんねん。
どんな気持ちで死んでいったんやろ。
怖かったやろなあ…。
寂しかったやろなあ…。
かわいそうやったなあ…。

スズ子さん。今は無理しなくていいがら。オレがそばにいるがら……何でも言ってくんちぇ。

昨日も書いたけれど……

あの酔っぱらいの夜「小夜ちゃんダイスキーー」から、全く自分の中の小夜ちゃん好感度が上がっていないので、こういう位置づけになられて、ちょっと戸惑っている……。

でも、今は事情を知っていて支えてくれている人が居るのはきっとありがたいことだよね。

(これから好感度が上がってくれるといいな……)

「ワイは毎日空を見ています。同じ空の下にカメがいてる思うと元気が出ます。お父ちゃんと姉やんも元気で」

子どものように無邪気なこの手紙が形見。

本当に。

どんな思いで亡くなったんだろう。恐かっただろうか。痛かっただろうか……。

太平洋戦争開戦

2日後。

1941年12月8日。

西太平洋で海軍の攻撃が開始……いわゆる「真珠湾攻撃」、そして陸軍のマレー半島に奇襲をもって、太平洋戦争、アジアの第二次世界大戦が開始される。

【「ブギウギ」の背景となった
太平洋戦争の出来事】
ブギウギ47話では1941年(昭和16）12月8日が描かれました。

ドラマのように、多くの国民はラジオのニュースで「太平洋戦争」の開戦を知りました。
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— ＮＨＫアーカイブス (@nhk_archives) December 4, 2023