戦争を通る朝ドラではお馴染みになっている玉音放送。
ドラマが新しくなるほど、この音声も鮮明になっている気がする。
ヒロインの反応もドラマにより様々。
スズ子は……。
終戦の日。スズ子（趣里）たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子（菊地凛子）は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。そして、羽鳥善一（草彅剛）は敵地の上海で、日本に戻ることができるかどうかわからず不安にかられていた。公演が中止となったスズ子たちは、混み合う汽車に乗って東京へ戻ることにする。しかし、皆の安否はわからず、愛助（水上恒司）の病状も分からない。スズ子は不安を抱えたまま、自宅へと戻る…
あらすじ は Yahoo！テレビ より引用
連続テレビ小説「ブギウギ」第15週「ワテらはもう自由や」第67話
感想
終戦の声を聴いた永の時間、ドラマ内でも様々な反応。
しかし主人公は、状況にめげない。
このカラっとした生き方が幸運を呼ぶのかも。
玉音放送
1945年8月15日正午。
昭和天皇は日本の敗戦について詔書を読み上げ、それはラジオで流された。
朝ドラ視聴者班にとってはお馴染みのお声である。
慰問先の富山の旅館で放送を聞くスズ子たち。
実際には当時の放送は質が悪く、聞き取れずに周囲の反応を見ている人も多かったらしい。
小夜ちゃんの
よぐ聞こえねえんだげど、何のごど言ってんだ？
は、正解なのかも知れない。
日本は戦争に負けたんだ。
ええっ！？
あっけないもんだな。
茨田りつ子は畳の上に仰向けに引っくり返っていた。
女中が声をかけに来る。
失礼します。茨田さんな、ラジオは聴っきゃったどかい？
……日本な、負けもしたよ。
……そう…やっと終わったのね。
もう少し早く終われば。自分の歌が少年たちの背中を押すこともなかっただろうに……。
羽鳥善一は混乱極める中国で終戦を迎えることになる。
黎に
コングラチュレーション、羽鳥先生。
と声をかけられて、
日本は負けたんだ。
敗戦国の人間に「おめでとう」はないだろう。
僕はもう、このまま日本に帰れないかもしれないよ。
実際負けると恐ろしいもんだね。
いくら飲んでも酔えないんだ。
と、さすがの羽鳥先生もネガティブがぬぐえない……。
実際、中国や朝鮮から帰国する人たちは、日本人への恨みと憎しみをぶつける人民の混乱の中で引き上げが困難だったので、羽鳥先生の予感は間違ってはいない。
こんな時にポジティブになれと言うほうが難しい。
しかし、黎さんは「音楽家に国境はない」と羽鳥先生を励ますのだった。
私は信じてます！
無事日本に帰った先生が、またすばらしい音楽を鳴らし続けると。
「国」のような大きな秤で「個人」を見るのは間違っている。と言えども、今まで苦しめられてきた復讐は手近にある「個」に向けるしかないのですよね。
どうか無事で……と祈るしかない(まぁ、ここは史実ベースなので安心な部分ではあるけれど)。
東京へ帰る
一応興行主にも確認してみますけど、恐らく予定していた公演は全て中止でしょうな…。
山下さんにそう言われても、スズ子は落ち込むことは無かった。
元々、もう音楽に金を出すような状況ではない中、「慰問」だから続けてこられたツアーである。迷う必要もない。
ほなら帰ろ。
そうだな。家に帰ろう。
そうだな。帰りましょうか。
世話になった女将さんや静枝さんにあいさつ。
とにかく、みんな生きていくしかない。
でも気ぃ付けてくださいね。これから米兵が大勢乗り込んでくるって話やからぁ。６尺もあるぅ大男どもがぁ日本の男を全員奴隷にすっがいと。そんで、女はみんな妾に…。
旅館の従業員の人に言われて、驚くも、スズ子は笑顔だった。
汽車の中ではスリに遭いそうになった。
今や周りはみんな疑ってかからなくてはならない状況。
小夜ちゃんが一緒に居てくれることが頼もしい……。
愛助さん、どないしてるやろ？
いざ帰るてなったら何や急に心配になってきてしもて。
病気のこともあるし。大丈夫やろか？
心配しながら帰ってきたけれど、三鷹の家並みは極めて通常。
まぁ…実際は三鷹も空襲に遭ってはいるのだけれど。この辺は無傷だったのね。
三鷹市には、1939年に調布飛行場が、1941年12月8日に中島飛行機の研究所ができ、軍需工業地帯となったため、とても激しい空襲にあいました?
— ICU 学修・教育センター (@ICU_CTL) August 14, 2020
12月8日は太平洋戦争勃発の日でもあります?
ICUの本館は、戦闘機を開発する旧中島飛行機の研究所でした?
本館の前には、畑があったんだね? pic.twitter.com/9MkAcF6SpF
愛助も坂口さんも無事で、体調も悪くないようだった。
大阪では終戦の前日まで空襲があったいう話だす。
とことんやられて…日本は何もなくなってしもた。
落ち込む2人にスズ子は言うのだった。
何もないことはない。
ワテは生きてここにおる。
愛助さんかてそうや。坂口さんも小夜ちゃんも、みんな生き残ってここにおる。
命さえあれば。
とりあえずは、それを生かせばいい。
人間が居れば、国は滅びない。
スズ子の明るい気質が周りをポジティブにしていく。
こういう時に、こういう人の存在は有難い。
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ブギウギ キャストとスタッフ
キャスト
花田鈴子 – 趣里（子役時代：澤井梨丘）
花田梅吉 – 柳葉敏郎
花田ツヤ – 水川あさみ
花田六郎 – 黒崎煌代
橘アオイ – 翼和希
大和礼子 – 蒼井優
白川幸子/ リリー白川 – 清水くるみ
桜庭辰美 / 桜庭和希 – 片山友希
秋山美月 – 伊原六花
股野義夫 – 森永悠希
林 – 橋本じゅん
大熊 – 升毅
易者 – なだぎ武
アホのおっちゃん – 岡部たかし
アサ – 楠見薫
熱々先生 – 妹尾和夫
ゴンベエ – 宇野祥平
三沢光子 – 本上まなみ
タイ子 – 藤間爽子
ハット – 福徳秀介
コック – 後藤淳平
茨田りつ子 – 菊地凛子
羽鳥善一 – 草彅剛
羽鳥麻里 – 市川実和子
小村チズ – ふせえり
小村吾郎 – 隈本晃俊
伝蔵 – 坂田聡
松永大星 – 新納慎也
辛島一平 – 安井順平
中山史郎 – 小栗基裕
一井 – 陰山泰
二村 – えなりかずき
三谷 – 国木田かっぱ
四条 – 伊藤えん魔
五木ひろき – 村上新悟
小林小夜 – 富田望生
大林林太郎 – 利重剛
藤村薫 – 宮本亞門
山下達夫 – 近藤芳正
佐原 – 夙川アトム
田中鷹雄 – 高阪勝之
棚橋健二 – 生瀬勝久
東 – 友近
鮫島鳥夫 – みのすけ
村山愛助 – 水上恒司
村山トミ – 小雪
坂口 – 黒田有
大西トシ – 三林京子
大西タカ – 西村亜矢子
大西ヒデオ – 湯浅崇
治郎丸和一 – 石倉三郎
治郎丸ミネ – 湖条千秋
西野キヌ – 中越典子
語り – 高瀬耕造
ブギウギ スタッフ
◆制作 : NHK(BK)
◆制作統括 : 福岡利武,櫻井壮一
◆プロデューサー : 橋爪國臣
◆演出 : 福井充広,二見大輔,泉並敬眞,鈴木航,盆子原誠
◆脚本 : 足立紳,櫻井剛
◆音楽 : 服部隆之
◆主題歌 : 中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
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