生と死のリンク。
凄い演出だった。
人間は生まれる時も苦しい。死ぬ時も苦しい。
生まれ変わりって、こういうこと……。
スズ子（趣里）のもとに愛助（水上恒司）から、病状は快方に向かっており、出産予定日までには東京に帰ることができるだろうという葉書が届く。しかし、実は愛助の病状は非常に悪いままであった。愛助は、トミ（小雪）に、自分はもう助からないのだろうと聞く…。その数日後、スズ子に陣痛が来る。ちょうど同じ時、山下（近藤芳正）と坂口（黒田有）のもとに、大阪の矢崎（三浦誠己）から緊急の知らせが入る…
あらすじ は Yahoo！テレビ より引用
連続テレビ小説「ブギウギ」第18週「あんたと一緒に生きるで」第85話
感想
史実では、モデルの人、笠置シズ子さんの娘さんが生まれた日と吉本穎右が亡くなった日は同じではない。
「史実通りにならなくてもいい」と何度も書いて来たのは「そういうこと」ではないのだけど……しかし、すごい創作でため息が出る。
治して
僕、もう、あかんねやろ……。
苦しい息の下からそうつぶやくほどに顔色も真っ白になった愛助。
何言うてるのや。あんたは絶対治る。治すんや。お母ちゃん、大阪中の医者集めてでも治したる！
精いっぱい明るく頼もしく息子に話しかける母・トミ。
けれども、もう愛助は別れの言葉を口にするようになっていた。
僕な、お母ちゃんの子でホンマよかったわ。何より僕をようけ笑かしてくれて……ありがとう。せやけどな……僕は…スズ子さんと結婚するで。
僕は…あの人の明るさに救われたんや。
あの人は僕の人生を明るうしてくれた唯一の女の人や。あ……お母ちゃん以外やな。せやから…絶対一緒になるんや。
トミには、もう結婚に反対する余裕はない。
結婚なんてどうでも良かった。生きてさえいてくれれば。
親にとっては、結局、子どもに対する望みなんてそれだけ。健康に。ただ生きていて欲しい。
震える声で訴える小雪さんの演技に泣かされた。
そやったら… 病気治し！
あんたが病気治したら、お母ちゃん何でも言うこと聞いたるわ。
そやから…治して。
なあ。治して！
離れたままでも籍だけは入れさせてやって事実上の夫婦にしてやることではないのかなと私は思うのですが……。
丹前を抱きしめる
坂口と山下のじいが愛助の危篤の知らせを矢崎から受け、スズ子の家に向かった頃、スズ子は陣痛に苦しんでいた。
やっぱりあかん。
ボンの願いは福来さんが安心して出産することや。
ボンかて福来さんの声、聞きたいんちゃいまっか？
声聞いたらもしかしたら…。
愛助の容態を伝えるか悩みながら家に来てみれば、そこに居たのは陣痛の中で一人入院準備をするスズ子。
とにかく、はよ病院行きましょ！大丈夫でっか？
荷物…。
あっ、これでんな！？これでんな！？
あと愛助さんの丹前。
はようはようはようはよう！はよう！
ちゅうか、お二人は何でここに…？
何でて……何でもええやないですか。行きまひょはよう！
虫の知らせですわ。
本当に虫の知らせやわ。
愛助さんが2人を行かせたとしか思えない。
たった一人で入院の準備。一人で歩いて行こうとしてた？
とにかく、2人が来てくれて助かった。
こうしてスズ子は、朝な夕なに話しかけていた愛助の身代わりの丹前を抱きしめて分娩することになった。
命の交替
お母ちゃん…。
何や？
手紙……。スズ子さんに…手紙書きたい…。
瀕死の枕で、愛助は自分で手紙を書くと言ってペンを手に取った。
力尽きてベッドの上に倒れた頃、
愛助さん！お母ちゃ～ん！
痛いわ～！
スズ子と愛助の赤ちゃんが誕生した。
愛助の子どもが無事に生まれた報告を有頂天になった報告した坂口は、電話の向こうの矢崎のすすり泣きを聞く。
ついに会えなかったけれど、愛助くんはきっと側にいたと思う。
苦しい肉体から自由になって、スズ子に会うために来ていたのだと思いたい。
スズ子も赤ちゃんも頑張った。
そして愛助も頑張った。
人間は生まれる時も死ぬ時も苦しむのだと。教えてもらったような回。
愛助さんの病室でのシーンは、物語の順を追いながら一気に集中して撮影されました。
— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) February 2, 2024
だんだんと弱っていってしまう命の灯を、大切にていねいに表現してくださった愛助さん、トミさん、矢崎さんです。
無事に撮影を終えたみなさんのオフショットです。#水上恒司 #小雪 #三浦誠己#ブギウギ pic.twitter.com/oAiy5nP57x
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ブギウギ キャストとスタッフ
キャスト
花田鈴子 – 趣里（子役時代：澤井梨丘）
花田梅吉 – 柳葉敏郎
花田ツヤ – 水川あさみ
花田六郎 – 黒崎煌代
橘アオイ – 翼和希
大和礼子 – 蒼井優
白川幸子/ リリー白川 – 清水くるみ
桜庭辰美 / 桜庭和希 – 片山友希
秋山美月 – 伊原六花
股野義夫 – 森永悠希
林 – 橋本じゅん
大熊 – 升毅
易者 – なだぎ武
アホのおっちゃん – 岡部たかし
アサ – 楠見薫
熱々先生 – 妹尾和夫
ゴンベエ – 宇野祥平
三沢光子 – 本上まなみ
タイ子 – 藤間爽子
ハット – 福徳秀介
コック – 後藤淳平
茨田りつ子 – 菊地凛子
羽鳥善一 – 草彅剛
羽鳥麻里 – 市川実和子
羽鳥カツオ- 中谷悠希(子役時代 : 髙田幸季)
小村チズ – ふせえり
小村吾郎 – 隈本晃俊
伝蔵 – 坂田聡
松永大星 – 新納慎也
辛島一平 – 安井順平
中山史郎 – 小栗基裕
一井 – 陰山泰
二村 – えなりかずき
三谷 – 国木田かっぱ
四条 – 伊藤えん魔
五木ひろき – 村上新悟
小林小夜 – 富田望生
大林林太郎 – 利重剛
藤村薫 – 宮本亞門
山下達夫 – 近藤芳正
佐原 – 夙川アトム
田中鷹雄 – 高阪勝之
棚橋健二 – 生瀬勝久
東 – 友近
鮫島鳥夫 – みのすけ
村山愛助 – 水上恒司
村山トミ – 小雪
坂口 – 黒田有
大西トシ – 三林京子
大西タカ – 西村亜矢子
大西ヒデオ – 湯浅崇
治郎丸和一 – 石倉三郎
治郎丸ミネ – 湖条千秋
西野キヌ – 中越典子
語り – 高瀬耕造
ブギウギ スタッフ
◆制作 : NHK(BK)
◆制作統括 : 福岡利武,櫻井壮一
◆プロデューサー : 橋爪國臣
◆演出 : 福井充広,二見大輔,泉並敬眞,鈴木航,盆子原誠
◆脚本 : 足立紳,櫻井剛
◆音楽 : 服部隆之
◆主題歌 : 中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
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