NHK朝ドラ『ブギウギ』感想　第12回 (第3週:火曜日)

2023年下期朝ドラ「ブギウギ」感想

2023.10.18

「頑張る才能」かぁ……。

スズ子にはそれがあり、辞めていく人たちにはないということ。

それは才能なのだろうか。

大和礼子（蒼井優）が演出の公演に向けた厳しい稽古が始まった。スズ子（趣里）はなんとか良い役をつかもうと必死に稽古に取り組んでいた。ある日、同期の桜庭和希（片山友希）は後輩の秋山美月（伊原六花）と比べてダメだと言われ、落ち込み、ついには稽古を休んでしまう。さらには、秋山の厳しい指導を受けた新人たち全員が、やめたいと言い出してしまう。スズ子はなんとか劇団をまとめようとするのだが…
あらすじは Yahoo！テレビより引用

連続テレビ小説「ブギウギ」第3週「桃色争議や！」第12話
感想
才能
頑張る才能
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連続テレビ小説「ブギウギ」第3週「桃色争議や！」第12話

感想

元々、「どうせどんどん辞めるから」と特別採用されたスズ子。

つまり、どんどん辞めるのは歴史的定番。それだけキツイ世界なのだろう。

しかし教育係の責任と言われたら話は別……。

才能

秋山さん、ちょっと踊ってみて。

と、優秀な後輩・秋山美月を躍らせ、

みんな、よ～く見て！特に桜庭さんは同じポジションだから秋山さんの踊りをお手本にして。

と、みんなの前で和希に言う大和先輩。

恥をかかせると分かっているだろうし(無神経でやっているわけではないよね……)、狙いはきっとあるはず(と、信じたい)。

和希を何とか元気づけようとするスズ子だが、

あんたはええよな…。娘役やもんな。
秋山の才能と勝負せんでええんやから！

と、怒らせてしまう。

確かに……。

現状、「凄い後輩」への嫉妬に苦しむことはあっても「ポジション争い」とは無関係なスズ子とリリー。

ダンスの居残り練習するスズ子と一緒にピアノ伴奏の居残りをしている股野さんも、演出家・大和に怒られた口。

片手間でやって大和さんの演出台なしにしたら承知せえへんって橘さんにもえらい怒られたわ。

片手間？

僕、ホンマは浪花交響楽団に入りたい思うてたから。

やりはったらええのに。

せやけど才能がね……はははは…。

ここにも「才能」に悩む人がいる。

ちょっと、もう聞いてえや！ムカつくねん、あの男！いきなり好きな人できたから別れてくれって！

と、男のことばかりのリリー。

(いや、ほんと、お嬢だったはずなのに……。このキャラは設定が変わりすぎ(笑))

しかし、リリーの観察眼は鋭く、股野さんは大和さんのことが好きなのだろうと一発で当てられてしまう。

ワテ、全然分からんかったわ。

ホンマ、スズ子も恋せな。
キッスの一つでもしたら悩み解決や。

ワテかて……。

何？したことないやろ。

ワテかてあんたや大和さんの才能と勝負してんねん。
ワテかて……才能欲しいわ…。

頑張る才能

秋山美月は芸の才能はあるが、人に対してとてもキツい。

秋山に「やめてしまえ」と言われ、辞めてしまいそうなスズ子の教え子たち。

新人全員やめさせた教育係は……あ～今までおらんどぉ。

林部長に叫ばれ、仕方なく秋山と話をすることにしたスズ子。

あんたなあ……新人追い詰めてどうすんねんな。

追い詰めてませんよ。
やる気ないんやったらやめえ言うただけです。

才能ないならやめえ言うたんやろ？

あのなあ、みんながあんたや大和さんみたいに才能あるわけやないやろ。

才能なかったら続けたらあかんのか？

才能いうんは「頑張る才能」のことです。
それがないんやったらやめえ言うただけです。

頑張る才能ねぇ……。

それは「才能」ではなくて「持続力」というメンタルの強さなのではないかしら。

メンタルの強さも才能なのか？

ウチ踊りの仲間に目標やった子がおって、一緒に花咲受けたんです。

２人とも受かって。せやけど、その子は入学前に事故でケガして踊れんようになりました。

そら……気の毒やな。

想像もつきませんわ。踊れんようになるってどういうことか…。

そやから花咲入って、どっか余裕ある人たち見ると腹立つんです。それでケンカして……。

花咲を辞めた原因も人間関係だったんかぃ……。

あんな人らと踊るんやったらもう踊りなんかええわって思うてましたけど…、やっぱり、また踊りとうなって……。林部長が誘ってくれたんです。

そやから、恩もあるし、梅丸もっと大きいして花咲抜いたろとも思てます。せやから、この調子で厳しやりますよ。嫌われるんは慣れてますから。

秋山にも梅丸愛はあった。
スズ子が得意な「義理と人情」。

そして「技術を上げてもっと梅丸を大きくしたい」という目標は大和先輩と同じ。そりゃ通じ合うわけだわ。

しかし、梅丸は会社組織でもあるわけだから、後輩に「厳しく」するのは「辞めちまえ」じゃなくて、それなりの指導であってほしいよね。

秋山は、とりあえず教育係でもないので……。少し落ち着いて行こう。

スズ子が帰宅すると、女学校を出て芸者見習いになったタイちゃんが待っていた。

芸者見習いは楽しいと言う。

本当は辛いことも多いだろうと思うけれど……お母さんの反対を押し切って入った世界らしいので、頑張って続けていくのだろう。

「才能もないのに」脚本を書き続けている梅吉父ちゃんをタイちゃんは偉いという。

才能もないのに書くんが偉いやろ。やめたらそこで終わりや。続けるんが一番難しいねん。

続けることが「才能」かどうかは分からないけれど、続けることが難しいのは本当だ。

みんな辞めずに、一緒に成長していけたらいいね。

今日は #タイ子ちゃんも登場。その、たおやかなたたずまいにウットリしちゃいました。。

趣里さん、藤間爽子さん、黒崎煌代さんの幼なじみオフショットです?こども時代の3人（澤井梨丘さん、清水胡桃さん、又野暁仁くん）と並べてみましたよー！#ブギウギ pic.twitter.com/ft1hJzwXmL
— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) October 16, 2023