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NHK大河ドラマ【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第46回「炎のランナー」感想


いよいよ1964年となり聖火リレーの準備は大詰め。岩田(松坂桃李)は、最終走者として原爆投下の日に広島で生まれた青年(井之脇海)を提案するが、政府に忖度する組織委員会の反対にあう。政府はアメリカの対日感情を刺激することを恐れていた。平和の祭典としての五輪を理想とする田畑(阿部サダヲ)は解任以来初めて組織委員会に乗り込む。アメリカとどう向き合うべきか。外交官出身の平沢(星野源)が秘策を思いつく。ー−

(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

  2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」感想

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いだてん~東京オリムピック噺(ばなし) 第46回 「炎のランナー」

市川崑監督よりも面倒くさそうな三谷ン市川崑監督から始まった『いだてん』。最終回1個前。

大河ドラマ『いだてん』第46回感想 三谷ん市川崑

 

ここまでの45話の思い出が凝縮された回だった。

ここまで見てきた私たちへの贈り物のような回だった。

そして、未来のオリンピックのための提言。

 

ちょっと身体に不調があって(いや、普通に書いちゃうと自業自得の不注意で足の指の骨にヒビが入っちゃいまして(笑)←笑い事じゃない)遅くなったのでまとめ気味に書かせていただきます。

1964年オリンピックイヤー

「1月20日 市川崑さんが記録映画の監督に就任」
「3月20日 円谷幸吉選手が2時間23分31秒の好記録」

「4月10日 ポスター第4弾が完成」

オリンピックに向けて準備が進んでいく中、まーちゃんは1週間も家から一歩も出ていない状態。身体に悪いよ~~。

そこへ岩ちんと大島さんが課題を持って来てくれる。

見つけましたよ、聖火リレー最終ランナーの候補!
いましたよ、広島に。ほら!

坂井義則。早稲田!

何だね、これ……彼の何がすごいんだね?

坂井くんの生年月日は、昭和20年8月6日。広島生まれ。

……まさに、原爆の子。
平和の祭典として最適任者だろうと盛り上がる大人たち。

うん……ちょっと待って……。それは本当に「平和」と言えるのかな。

 

聖火に関しては他にも問題があった。

聖火は9月6日に沖縄へ渡り、4日かけて総勢5千人のランナーが沖縄全土を回ります。ただ、国旗掲揚の許可がまだ下りてません。

当時アメリカ占領下だった沖縄から出発することは問題ないが、国旗は揚げたらいかんという話である。色々と面倒だね。

 

みんなから「少しは外に出ろ」と言われたまーちゃんは、バレーボールの奮闘っぷりを見学しに行って、うま@河西の父親が危篤であることを知る。

しかし、河西は大松の言いつけも聞かずに練習に戻ってきた。

バレーボールは続けます!でも……。

「でも」 何や?

やめたくなったら、オリンピックの前日でもやめます!

勝手にせえ!

私もやめたなったらやめます!
私もやめます!
私も!
私も!

……
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 うまと監督

 

団結力ね。
河西のお父さんはこの4日後に亡くなったそうだ。

きっと娘の気持ちは通じている。
空から応援してくれているね。

 

こんなにオリンピックに向けて頑張っている選手たちがいる一方で、政府は「沖縄で日章旗を揚げる許可をアメリカが出してくれないだろう」「原爆に拘るとアメリカの心象を悪くするだろう」と忖度ばかりに悩んでいる。

ついに、まーちゃんは組織委員会に乗り込んだ。

やい、組織委員会!日章旗を今すぐ用意しろ。俺が沖縄まで持ってく。

沖縄で日の丸を振って聖火を迎える。これは島民の願い!最重要事項!政府が何と言おうとやれ!

それから聖火リレーの最終ランナーは、早稲田の坂井義則君を走らせるべきだ!

いいか? よく聞け小役人ども。

アメリカにおもねって原爆への憎しみを口にしえない者は、世界平和に背を向ける卑怯者だ!

 

そして、記者に向かってひと言。

書きたきゃ書け。 
田畑の発言だ。

 

そうね……私も令和になってもそう思っている。

原爆のことを、初めて落とされた国であることを、日本はもっと口にするべきだと。

日本がかの国におもねっているのは今も同じだしねぇ……。

 

こうして、坂井くんは「平和の申し子」「アトミックボーイ」などと讃えられながら最終ランナーとして走る事に決定するのだった。確かに原爆を落とされた事を恥みたいに隠す事は無いよ。でもね、これは、うーーん……。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 広島の子

 

そして、最終ランナー決定の影で、一人、またオリンピックに間に合わなかった男が……。

治五郎に涙の報告をしていた。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 東京オリンピックを走れなかった四三

 

もう少し待とうか。
四三のゴールはまだ先だから。

……という事は、現代に生きる私たちだけが知っていること。

たった2人で……

沖縄で4日間、国旗を揚げる件は、平沢の助言で解決した。

認めろと言うから認めないという話になる。
そういう時は事後承諾。しれ~っ、と、やっちゃうわけです。

テレビを利用するんです。

あまり知られていませんが、9月1日から沖縄にもマイクロ回線がつながり、中継が可能になるんです。その様子を特別番組として流すんです。

アメリカは沖縄との関係が友好的であることをとにかく、とにかく、世界に向けてアピールしたい。

だからテレビカメラの前で日の丸を降ろさせたり、リレーを中断させたり、島民を取り締まったり、そんな不粋なまねは決してできない。認めざるをえないのです。

結果、本当にしれ~~っとやっちゃってOKになった。賢い人は事後承諾すら上手く使う……。

 

あつ子に頼まれ、通訳の大河原を乗せて選手村に入ったまーちゃん。

おっ……ああ~!おいおいおいおいおい……出来ちゃってるよ~!おい!出来ちゃってるよ、おい!ハハハハ!

 

そりゃーー嬉しいよねぇ。
代々木に選手村。まーちゃんの悲願。

叶えたのはまーちゃんなのにな……

でも、今やもう、まーちゃん自身がそんな過去への恨みも悲しみも抱えてないもんね。

オリンピックを東京に持ってきたのはまーちゃん(たち)。

それだけで、もう喜ばしいこと。

 

一番最後にエントリーしたのに一番最初に来ちゃったコンゴ共和国の2人。ヨンベとウランダ。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 コンゴの2人

 

選手村で一番最初に出した料理はアフリカ料理。

スプーンを拒否して箸を使う2人を……可児先生が見ている。お久しぶり。

いや~、僕もやったよ、テーブルマナー。
ストックホルムに行く前ね。
安仁子にこっぴどく叱られたもんさ。セボン!

まあ、行けなかったんだけどね私は。ハハハハ……。

安仁子の夫、大森先生はストックホルムの帰りに亡くなった。安仁子は昭和16年に亡くなっている。

登場しなくても、懐かしい人たちの面影が見える気がする。

 

コンゴの国家を確認するために2人が歌うシーンは、回想が入らなくても四三と弥彦を思い出したことだろう。

日本からの初めてのオリンピック選手。

料理には馴染めず、トイレすら合わず、旅に疲れ、コーチもおらず、結果も出せず……。

それでも。
世界の中で2人だけの彼らは、2人だけの最高の時を過ごした。

三島弥彦は昭和29年に亡くなった。

ここには居ない。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 日本で初めてのオリンピック選手たち

 

居ないけれども、居るんだ。

治五郎と一緒に。

本当に政治と切り離せている?

「政治とスポーツを一緒にしない」それが代表をやっていた頃のまーちゃんの言い分だった。(結果、政治家は金を出したら口も出せばいいと自分自身が言ったと気づくわけ……)

アメリカにおもねるな。沖縄から聖火を出発させ、原爆の子で閉めろ。と望んだのもまーちゃん。

それは確かに戦後の国家間の政治問題をスポーツに入り込ませたくなかったからだろう。

 

しかし、テレビに映る沖縄の聖火リレー風景には『1日も早く日本に帰りたい』とかいうプラカードを持った人が映っちゃってるし。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 1日も早く帰りたい

 

坂井くんは、自分に課せられた「原爆の子」という看板に傷ついていた。

「8月6日」じゃありません!
「アトミックボーイ」でもない!僕は坂井です!

坂井義則! 
オリンピックの選考会で負けた坂井です!

大河ドラマ『いだてん』第46回感想 坂井くん

 

だよね……そうなるよね。
そんな看板を勝手に付けられて喜ぶ人はいないよね。

それに、原爆の日に広島で生まれた事を隠している人は当時多かったと思うんだよ。プライバシーの侵害だよね。

ほんと。
昭和ってデリカシーの欠片も無い時代だったからなぁ……。

結局、これって「アメリカにおもねらない日本」という、ある種政治活動のようなものよね。

切り離せないもんだなぁ……。

マリーさんの占い

くそっ……なぜもっと早く気付いてやれなかった。

どんな時も選手第一でやってきたじゃんね~…。

 

まーちゃんは激しく反省していた。

坂井くんのナーバスな心を映すかのように、悪天候極めそうな開会式前日。

 

明日の天気、占ってあげよっか?

いい! 
あんたの占いが当たらないってことはもうみんな知ってる。

だからこそ、じゃんねぇ……。

「全般に雨になるでしょう。明日の開会式は残念ながら雨に見舞われる可能性が高そうです。」

という天気予報の声を聞きつつ、

マリーさんは最後の占いを始める。
大河ドラマ『いだてん』第46回感想 マリーさん最後の占い

 

雨!豪雨と出てるわ。

本当か!?

世界中の雨雲を全部東京に持ってきちゃったような曇天よ。

 

それって、すなわち…………ってことじゃんねーー!!

 

さあ……
いよいよ最終回だよ!!

泣きたいけれど、とりあえず最後まで楽しもうじゃんねーー

 

レビューにまとめられなかった五りんはどう絡んで来るのか。

そして、美川は出て来るのか

 

結局、長いレビューになっちゃった(笑)
すいません!

このドラマについてひと言ふた事書きたい方はぜひどうぞ。

https://dramarevue.cinemarev.net/revue/idaten/

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※キャスト

田畑政治 … 阿部サダヲ
金栗四三 … 中村勘九郎

高石勝男 … 斎藤工
大横田勉 … 林遣都
野田一雄 … 三浦貴大
鶴田義行 … 大東駿介
河野一郎 … 桐谷健太
松澤初穂 … 木竜麻生
前畑秀子 … 上白石萌歌

酒井菊枝 … 麻生久美子
マリー … 薬師丸ひろ子

松沢一鶴 … 皆川猿時
河西三省 … トータス松本
慶 … 深沢敦

平沢和重 … 星野源
岩田幸彰 … 松坂桃李
北原秀雄 … 岩井秀人
東龍太郎 … 松重豊
津島寿一 … 井上順
川島正次郎 … 浅野忠信
大島鎌吉 … 平原テツ
東照子 … 筒井真理子
東博彦 … 荒井敦史
吹浦忠正 … 須藤蓮
大河原やす子 … 川島海荷

丹下健三 … 松田龍平
黒澤明 … 増子直純
亀倉雄策 … 前野健太
村上信夫 … 黒田大輔
市川崑 … 三谷幸喜
三波春夫 … 浜野謙太
松下治英 … 駿河太郎

古今亭志ん生 … ビートたけし
美濃部孝蔵 … 森山未來
おりん … 池波志乃
美津子 … 小泉今日子
五りん … 神木隆之介

知恵 … 川栄李奈
今松 … 荒川良々
万朝 … 柄本時生

三遊亭圓生 … 中村七之助

大隈重信 … 平泉成
田畑うら … 根岸季衣
小松勝 … 仲野太賀

嘉納治五郎 … 役所広司

岸清一 … 岩松了
野口源三郎 … 永山絢斗
副島道正 … 塚本晋也
杉村陽太郎 … 加藤雅也
牛塚虎太郎 … きたろう

黒坂辛作 … ピエール瀧→三宅弘城
可児徳 … 古舘寛治
田島錦治 … ベンガル
内田定槌 … 井上肇
永井道明 … 杉本哲太
大森兵蔵 … 竹野内豊
大森安仁子 … シャーロット・ケイト・フォックス

武田千代三郎 … 永島敏行
二階堂トクヨ … 寺島しのぶ

春野スヤ … 綾瀬はるか
池部幾江 … 大竹しのぶ
金栗実次 … 中村獅童
金栗信彦 … 田口トモロヲ
金栗シエ … 宮崎美子
金栗スマ … 大方斐紗子
春野先生 … 佐戸井けん太
美川秀信 … 勝地涼
池部重行 … 髙橋洋

三島弥彦 … 生田斗真
シマ … 杉咲花
三島弥太郎 … 小澤征悦
三島和歌子 … 白石加代子
吉岡信敬 … 満島真之介
中沢臨川 … 近藤公園
押川春浪 … 武井壮
本庄 … 山本美月

橘家圓喬 … 松尾スズキ
小梅 … 橋本愛
清さん … 峯田和伸

村田富江 … 黒島結菜
村田大作 … 板尾創路
人見絹枝 … 菅原小春
古橋廣之進 … 北島康介
河西昌枝 … 安藤サクラ
大松博文 … 徳井義実
谷田絹子 … 堺小春
宮本恵美子 … 泉川実穂
半田百合子 … 松永渚
松村好子 … 田中シェン
磯辺サタ … 北向珠夕
エミ … 渡辺悠子
河西栄一野 … 添義弘
河西まさ代 … 滝本ゆに

犬養毅 … 塩見三省

高橋是清 … 萩原健一

噺 … ビートたけし

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
原作 …
音楽 … 大友良英
題字 … 横尾忠則
制作統括 … 訓覇圭、清水拓哉
プロデューサー … 岡本伸三、吉岡和彦
演出 … 井上剛、西村武五郎、一木正恵、大根仁、桑野智宏
時代考証 … 古川隆久
スポーツ史考証 … 真田久、大林太朗
落語・江戸ことば指導 … 古今亭菊之丞

【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】
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コメント

  1. くう より:

    -d-さん
    レビューが遅くてレスも遅くて申し訳ありませんっ!(泣)

    >近現代史の難しい史実とドラマ性を上手く合わせて
    さすがクドカンとずっと楽しく見続ける事ができました

    正直、クドカンと「歴史」が結びつかず、ドタバタしたドラマで1年終るんだろうな、と最初は思っていました。

    けれども、始まってみれば見事なスポーツ史、そして世界史、日本史の完璧な大河ドラマ。

    私は改めて宮藤官九郎さんを心から尊敬します。すごい脚本家だ!

    役者さんも誰1人無駄なキャラなく、愛しい人たちでした。終わって、ただただ寂しいです…。

  2. -d- より:

    くうさま
    最終回のupがないのでこちらに書かせていただきますね
    いだてん 素晴らしい大河でした!
    近現代史の難しい史実とドラマ性を上手く合わせて
    さすがクドカンとずっと楽しく見続ける事ができました
    明治維新から日清日露 大震災 内乱2度の大戦 敗戦
    日本の有史以来の激動期にオリンピックを通して
    人を描くというね ほんと挑戦だったと思います
    また資料の多い中で何を選び削るか大変だったでしょう
    入れて欲しかったエピや立ち消えたキャラもいましたが
    大円団で満足しています。

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