実次(中村獅童)に呼ばれ熊本に帰った四三(中村勘九郎)を待ち受けていたのは、未亡人となっていたスヤ(綾瀬はるか)との見合いだった。幾江(大竹しのぶ)と実次に押しきられる形になったものの、四三とスヤは晴れて祝言をあげる。しかし四三はスヤを残して東京へ。次のベルリンオリンピックで勝つために練習に打ち込む。
旅巡業の孝蔵(森山未來)が訪れた浜松では、若者達が日本泳法の稽古に励んでいた。その中にはー
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)
いだてん~東京オリムピック噺(ばなし) 第15回 「あゝ結婚」
夫婦がしばらく別々に暮らしていた事は知っていたけれども、スヤさんが再婚だというのは創作なのかと思っていた。そうなのか……こういう経緯で養子になったのか。史実を基盤にこんなに面白いドラマを作る技術、本当に宝物のような腕。
夫婦がしばらく別々に暮らしていた事は知っていたけれども、スヤさんが再婚だというのは創作なのかと思っていた。そうなのか……こういう経緯で養子になったのか。史実を基盤にこんなに面白いドラマを作る技術、本当に宝物のような腕。https://t.co/HBHgEguRRx
#いだてん— くう (@kukucoo) 2019年4月21日
池部家からの求婚
「話は明治43年春まで遡ります。」
東京から熊本へ戻ってきたら、なんと突然の結婚話がすでに決まっている。相手は自転車節のスヤさん。ばばばばばばば!!!!!!!しか言葉が出ない四三である。
スヤさんは池部家の一人息子・重行に嫁いだものの、視聴者も「あのセキはどうなんだ……」と危ぶんでいた通り、亡くなってしまったのだった。
お願いいたします。
こん池部の家ば、おるの代で潰すわけにはいかん。
重行の代わりば探しとったら、実次さんが弟の四三が近々熊本に帰ってくるけん、養子に出しますけん、是非、跡継ぎにと。
と、頭を下げる小田村の女傑、池辺幾江。
ばっ……養子!?
と、本当に「ば!」しか出ない四三である。
この重行さんがさぁ……。
気難しいキャラだったり、スヤさんに厳しいキャラだったり、何だか憎らしかったりしていたなら、まだ四三とスヤさん、おめでとう。と、すんなり言えたのだけど。
四三の家までスヤさんと一緒に来て、ニコニコしてマラソンの応援してくれて……優しか人だったたいね……。
ああ、亡くなってしまったのだな。もう会えない。寂しかね。
おるが欲しかとは、スヤたい
実次兄は、渡航費用のために買い取ってもらった田んぼが四三が養子になればそのまま帰って来るので、大乗り気。
しかし、四三には突然すぎて結婚する心の余裕はまだ無かった。
今は4年後のオリンピックのことしか考えていない。
断ろうとすると、幾江は言うのだった。
四三さん、のぼせなさんなよ。
おるが欲しかとはスヤたい。
あぁたじゃなか。
一人息子が死んでしまい、大事な嫁は実家へ帰ってしまった。
いっぺんに2人もおらんようになって、おるはもういっそ死んでしまおうか……うんにゃ、死ぬわけにはいかん。そぎゃんこと、ぐるぐる考えて菊池川ばどんどん遡って……。気ぃ付いたらスヤの家まで来とりました。
庭からスヤの背中を見て、たまらず声をかけようとすると、スヤは一心に鍋を洗っていた。
生きようとしとる。
おるは死のうと思っとるとに、こん人ば生きようとしとる。
そん姿ば見て、おるはようやっと分かった。
こん人ばい……。おるはこん人が好きだけん、こん人と暮らしたか。
理屈じゃなか。
そう思ったったい。
家がどうの、商売がどうの、そぎゃんことは知らん。スヤが一番だけん。
こん先、おるが生きるとしたら、そら、こん人のためばい。
おるはお前さんと会うたこともなかし、オリンピックがどぎゃん立派なもんかも知らん。
ばってん、スヤば貰わんなら養子にゃせんけん。
こん話は終いたい!
大事な一人息子と時間を共有した嫁。
きっと、息子の看取りも2人で行っただろう。
特別な存在で、大切な人なのだ。
誰も他に気持ちを分ってくれる人は居ない。
ただ2人、オリンピックを体験して2人きりで走り抜けた四三と弥彦を思い出した。2人だけが共有する時間を持っている人。
『昨夜のカレー、明日のパン』を思い出した。息子を看取った舅と嫁。
ごめんなさい、お義母さん……!
どこにも行かんで!
あんた、もう…
抱き合う義母子が切ない……。
スヤさんと結婚ばせい
金栗家では、とにかく、田んぼが自分の物になることが一番である。ここに「情」はない(特に)。
結婚とは家と家の話であるのが当然の時代。
結婚は家長が決めるのが当然の時代。
四男なんか金持ちの養子に入れれば有り難い以上の何ものでもない時代……。
という話は置いておいてもさ。
スヤさんの気持ち、初回からずっと察しているだけに、四三の無骨さにイライラする(笑)あんただって東京でわざわざ自転車節を歌ってたじゃん。好きじゃなかったのかYO!
煮え切らないのでイライラするのは幾江さんも同じ。
自分はスヤさんが居ればそれでいいので後継ぎは別の所からと言い出した。
いえ。私は四三さんがよかです。相手が四三さんだけん、謹んでお受けしたばってん、四三さんじゃなかったら、こん話は終いです。
……好いとっとね?
好いとっとーーーーー!
もはや実の母娘のごとく理解し合う2人。
「おいも、好いとっと」は、どうした!
こうして、とりあえず、スヤさんと結婚した四三である。
春休みで帰省してこぎゃ~ん大変なことになるとは。
し……重行さんの最期はスヤさんが看取られたとですか?
俺には4年後がありますけん。
オリンピックに出るっちゅう大志のありますけん。
日本スポーツの向上のために雪辱ば果たさんといかん。
そんためには脇目も振らんで何はさておきオリンピックだけん……。
だったら私も、何はさておき、お義母さんです。
そぎゃんですか。
ではお互い頑張りましょう。
ひどい……。
失言ととんちきだらけの今回の四三(笑)
祝言が終わると、四三は東京へ。
最後までこちこちで、おいも好いとっと。って言わない!
マラソンのプロフェッショナルになる
体協が金の事や体育方針の事でゴタゴタしている中、東京でも結婚したと言い出せない四三。
春が過ぎて夏が来ると、灼熱の海岸で帽子を被らず走る!水分も摂らず走る!
確かにストックホルムで倒れたのは暑さに負けたせいだけれども、こんなやり方で熱さと闘っても死ぬだけだと気づかないらしい……負けから何も学んでない!
しかし、このメチャメチャなトレーニングで四三はまた丈夫になったらしい。これは、ただの結果オーライだぜ……。
そして、ついに東京高師を卒業することになった時。
四三は教師にならず、ただ次のオリンピックのためにマラソンをし続けると言い出したのである。
走れ!君は何も考えず、存分に走りたまえ。
文部省には私が話をつけよう。
職にも就かず、マラソンばかりやっているようなやつのことを何というか知っとるかね?
プロフェッショナルだよ。
君はマラソンを極めて、我が国におけるプロフェッショナルのスポーツ選手、第1号になりたまえ!
治五郎先生のお墨付きで、プロのマラソンランナーになることを決めた四三である。
……もちろん。
この先の道は厳しく、また世界情勢もスポーツに厳しくなっていくのだった……。
それでも夫婦
卒業しても熊本へ帰らない婿養子に幾江は怒り狂ったが、スヤは理解した。
「スヤより。
お手紙拝読しました。
進路の件、マラソンへかける思い、私は理解しました。
お義母様はこれじゃ話が違うと騒ぎますが、「四三さんがオリンピック制覇の宿願を達成するまでの辛抱です」と言い聞かせております。」
四三の勧めで冷水浴を始めたスヤ。
もちろん、はるかちゃんのヌードは首から上のみです。
「紀行」によると、四三とスヤさんが水浴びを行った井戸は今も池部家に残っているそうで。
スヤさんの再婚の件といい、きちんと取材して丁寧に物語と重ねているのだった。
物語から、鈍感で武骨で無神経で、でも可愛い四三と、幾江さんとはまた別の柔らかい女傑で家を切りもりしただろうスヤさんの姿が見えてくる。
大河「ドラマ」とは、こういうもの。
※キャスト
金栗四三 … 中村勘九郎
田畑政治 … 阿部サダヲ
嘉納治五郎 … 役所広司
永井道明 … 杉本哲太
大森兵蔵 … 竹野内豊
大森安仁子 … シャーロット・ケイト・フォックス
野口源三郎 … 永山絢斗
黒坂辛作 … ピエール瀧
可児徳 … 古舘寛治
田島錦治 … ベンガル
内田定槌 … 井上肇
岸清一 … 岩松了
武田千代三郎 … 永島敏行
二階堂トクヨ … 寺島しのぶ
春野スヤ … 綾瀬はるか
池部幾江 … 大竹しのぶ
金栗実次 … 中村獅童
金栗信彦 … 田口トモロヲ
金栗シエ … 宮崎美子
金栗スマ … 大方斐紗子
春野先生 … 佐戸井けん太
美川秀信 … 勝地涼
池部重行 … 髙橋洋
三島弥彦 … 生田斗真
シマ … 杉咲花
三島弥太郎 … 小澤征悦
三島和歌子 … 白石加代子
吉岡信敬 … 満島真之介
中沢臨川 … 近藤公園
押川春浪 … 武井壮
本庄 … 山本美月
美濃部孝蔵 … 森山未來
橘家圓喬 … 松尾スズキ
万朝 … 柄本時生
小梅 … 橋本愛
清さん … 峯田和伸
平沢和重 … 星野源
岩田幸彰 … 松坂桃李
東龍太郎 … 松重豊
古今亭志ん生 … ビートたけし
おりん … 池波志乃
美津子 … 小泉今日子
五りん … 神木隆之介
知恵 … 川栄李奈
今松 … 荒川良々
大隈重信 … 平泉成
田畑うら … 根岸季衣
噺 … ビートたけし
※スタッフ
脚本 … 宮藤官九郎
原作 …
音楽 … 大友良英
題字 … 横尾忠則
制作統括 … 訓覇圭、清水拓哉
プロデューサー … 岡本伸三、吉岡和彦
演出 … 井上剛、西村武五郎、一木正恵、大根仁
時代考証 … 古川隆久
スポーツ史考証 … 真田久、大林太朗
落語・江戸ことば指導 … 古今亭菊之丞
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コメント
大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』第15回
「あゝ結婚」内容兄・実次(中村獅童)に呼ばれ、熊本へ帰った四三(中村勘九郎)は、いきなり、見合いを命じられる。相手は、スヤ(綾瀬はるか)だった。昨年、夫・重行(高橋洋)が亡くなり、スヤは未亡人。渡航費を義母・幾江(大竹しのぶ)の池部家が用意。すでに、金栗家の田んぼは、地主の池部家に売られているという。養子になるようにと言う実次と幾江に、四三は困惑するばかり。4年後を目指し始めたばかりだという…
いだてん 第15回「あゝ結婚」
大河ドラマ『いだてん』のお時間です。 BSを録画にて鑑賞。 第15回「あゝ結婚」 あらすじ・・・・・・・
NHK大河ドラマ「いだてん」第15回「あゝ結婚」
永遠のグラマー天使と永遠の甘い二枚目とでコンビを組んだコミカルな恋愛ドラマ、あゝ結婚。調べてみますと身勝手な男が、捨てた女が余命いくばくもないのを知って情が募って結婚の約束をしたところ、重病がけろりと治ってしまってさあ大変、いろいろあってヤケボックイに火がついて、晴れて夫婦になりました、みたいな~(汗
大河ドラマ「いだてん」 #15 「あゝ結婚」
四三の目の前に突然縁談話。 そして、相手はさらにスヤ!! さらに現れたのは、スヤの義理の母の池部幾江。 どういうこと?