NHK大河ドラマ【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第23回「大地」感想

四三(中村勘九郎)が免職の危機に。シマ(杉咲花)の提案で富江(黒島結菜)は父の大作(板尾創路)と駆けっこで競走。鍛えた女性は男に勝てると証明する。治五郎(役所広司)はスポーツが育ってきた日本でオリンピックを開催できるよう神宮外苑競技場の完成を急ぐ。方や、孝蔵(森山未來)とおりん(夏帆)夫婦は、貧乏と夫の酒浸りの生活のせいで破局寸前に。そんな折、関東大震災が発生!混乱の中で孝蔵は妻をかばう。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

  2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」感想

いだてん~東京オリムピック噺(ばなし) 第23回 「大地」


見るのも辛い結末……。

立てこもりの結果


先週片づければスッキリしたはずの、パパの不当解雇反対立てこもり運動。

正直、この時代のお嬢様にしては親に逆らいすぎ、現代のフェミニズム思考に寄り過ぎ、Twitter大絶賛の中、迷子になっていた先週の私です。(先生が「パパ」と慕われていたのは史実)

しかし、クドカンだからなぁ……こんな、主人公上げ上げな感じで済むわけないんだよなぁ、と思っていたところ、うん、やはりそうだった。

この件は、

大人を甘く見るな!
女子は運動などせんでいい!よって運動ばかりさせてる教員はクビ。異論はなかろう。

医者だぞ、私は。
医学的見地に立って、女子の体は運動に適してないと言ってるんだ!


と怒鳴る、まぁこの時代の親ならさもありなん、現代目線だからこそ暴君な村田の父の態度。

と、

だったら証明してもらいましょう。
競走してもらいます、お父さんと。

女は男にかなわないんですよね!?


と発案する凛々しいシマちゃんと。
 『いだてん』第23回感想 乙女の駆けっこ

大事なのは、この2人の記憶だった。

ここから、本日のこの後のストーリーに繋がる。

関東大震災


1923年(大正12年)9月1日11時58分。

関東に史上最大の地震が起こる。

その時、嘉納先生と四三は建設中の神宮にいた。

孝蔵はおりんと口争いしていた。

清さんと小梅は浅草に。

そして、シマちゃんは学生たちとの待ち合わせで浅草のオペラ座に……。
『いだてん』第23回感想 関東大震災の時


午前11時58分。どこの家も昼飯の支度をしてる頃合いでした。

裸電球が天井に、こう向かって、ガチャン、ガチャン……。

「こりゃ大変だ!うわっ!」てんで、勝手口見たら、かかあの野郎が俺の湯飲み持って七輪に……。ハッ…水かけてヨタヨタしてんだよ、こりゃ。


孝蔵よ……。

このおりんさんの行動がどれだけ賢かったか。

後々になれば分ったはず。

関東大震災、最大の敵は火だったんだからさ。

厩火事


亭主の悪口を言いに来た女房に仲人がな、「そんなら旦那の前でわざと転んで」

旦那の前でわざと転んで、大事にしてる瀬戸物、割ってさ、女房の心配するか瀬戸物の心配するか試してみな。

と、おりんに教えてくれたのは小梅だった。

孝蔵に「酒と女房どっちが大事なんだい!」

と、問うおりん。

そりゃ女房に決まってんじゃねえかよ。

そりゃ……本心かい?

当たり前だろ。女房にケガでもされてみろ、明日から遊びほうけてお酒が飲めない。


あたしゃ……身重なんだよ!


なぜ大地震の最中に、おりんはそんな事を言い出したのか。

大事な瀬戸物は無いからさ。


今回ほど、落語で語ってくれて良かったと思った回はないよ。

孝蔵の……森山くんの語りが、悲惨な町の映像と被って流れていく。

日が落ちてくるってえと、だんだん見えてきたんです。
東京の街が真っ赤に染まってんのが。

大変なのはこっからだったんです。

こいつは駄目だ……あたしゃ、そう思いましたね。

「富久」の噺どころじゃない。
浅草から日本橋、芝の方まですっかり燃えちまってる。


『いだてん』第23回感想 関東大震災・燃える東京

中でもひどかったのは吉原でしょうな。

周りがドブに囲まれてるってんで大門に人が殺到する。
火の粉が飛んで着物に燃え移る。

「熱っ、バカ野郎。熱、熱、熱っ……」ってんで、誰かが弁天池に飛び込んだ!

「俺も!」「私も!」「あっ俺が先だ、この野郎!」「あちきが先でありんす」「押すなこの野郎!」

ってんで、みんなが助かりてえ一心で後に続いた!

下のやつは溺れる。 
上のやつは焼ける。

はあ……

あたしの馴染みもいたんでしょうかね……。



この震災の時、吉原で逃げ遅れた遊女が弁天池で500人も溺れ死んだという話。

あたしの馴染みもいたんでしょうかね……

に被る小梅と清さん……。

ああ、シマちゃんのことは心配していたけれども、この2人は全く心配していなかった。

だって、2人一緒に居たし。一緒に居たし……。

関東大震災朝鮮人虐殺事件


シマちゃんを探しに出た四三は、途中で男たちにとり囲まれ、「お前、何だ、何だ?その言葉。日本人じゃないな?」と言われる。

そう。
ドラマ中では国の名前は出て来なかったけれども、震災初日から朝鮮人が井戸に毒を入れたなどというデマが飛び始め、各地は自警団を結成。

朝鮮人だけではなく、間違われた日本人も多数死傷者を出したという話。

ちょうど2月に公開された『金子文子と朴烈  植民地からのアナキスト』で、これが描かれていた。
『金子文子と朴烈  植民地からのアナキスト(Anarchist from the colony)』の批評・考察・あらすじなどの情報とレビュー。ネタバレ感想は別枠で表記…関東大震災朝鮮人虐殺事件の裏を…


有事には混乱するし、陰謀も起こるわけで。

熊本弁のきつい四三をこの事件に関わらせたのは、さすが、どの作品でも常に韓国ドラマをネタにしてきたクドカン。

そして、冒頭に書いたように、ここで村田の父のエピソードが生きていた。そのために一週引っ張ったんだね。

娘の学校の先生だ。日本人だ!

と言って、村田は自警団から四三を助けてくれた。
 『いだてん』第23回感想 関東大震災・自警団


自警団になど関わる事もしない。
村田は、ヘイトにまみれた男ではないし、怪我人を出来る限り応急手当てする立派な医師だった。

五りんとは


播磨屋さんに預けていた りくちゃんは無事だったものの、シマちゃんは見つからず。

泣き崩れる増野に、四三は「あきらめるな」としか言えない。

清さんは無事だった。
家も店も焼けたけれども命だけは助かったと言う。

よかった。

悪いな……。
喜びは喜びで思いっきり声に出さねえと。
明るいニュースが少ねえからよ。


増野にそう伝える清さん。

傍に小梅は居ない……。


志ん生に、

「ばあちゃんが被災したみたいです。」

と体験談として伝える五りん。

五りんは、りくちゃんの息子だったんだね。


来週の予告にシマちゃんが出ていたんだけどなぁ……。
『いだてん』第23回感想 シマちゃん予告…


弥彦が日本のゼッケンを着けて走っている図が一緒だったので、あれはストックホルム辺りの思い出映像かも。

弥彦も、三島家の皆さんも、奥様も、どんなに悲しむか……。

このドラマについてひと言ふた事書きたい方はぜひどうぞ。

NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』◆放送期間 : 2019年1月6日 ~◆平均視聴率 : %◆脚本 : 宮藤官九郎◆原作 : ◆主演 : 中村勘九郎、阿部サダヲ◆出演 : 綾瀬はるか,生田斗真,星野源,松坂桃李,山本美月,竹野内豊,役所広司…


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※キャスト

金栗四三 … 中村勘九郎
田畑政治 … 阿部サダヲ

嘉納治五郎 … 役所広司

永井道明 … 杉本哲太
大森兵蔵 … 竹野内豊
大森安仁子 … シャーロット・ケイト・フォックス

野口源三郎 … 永山絢斗
黒坂辛作 … ピエール瀧
可児徳 … 古舘寛治
田島錦治 … ベンガル
内田定槌 … 井上肇
岸清一 … 岩松了
武田千代三郎 … 永島敏行
二階堂トクヨ … 寺島しのぶ

春野スヤ … 綾瀬はるか
池部幾江 … 大竹しのぶ
金栗実次 … 中村獅童
金栗信彦 … 田口トモロヲ
金栗シエ … 宮崎美子
金栗スマ … 大方斐紗子
春野先生 … 佐戸井けん太
美川秀信 … 勝地涼
池部重行 … 髙橋洋

三島弥彦 … 生田斗真
シマ … 杉咲花
三島弥太郎 … 小澤征悦
三島和歌子 … 白石加代子
吉岡信敬 … 満島真之介
中沢臨川 … 近藤公園
押川春浪 … 武井壮
本庄 … 山本美月

美濃部孝蔵 … 森山未來
橘家圓喬 … 松尾スズキ
万朝 … 柄本時生
小梅 … 橋本愛
清さん … 峯田和伸

平沢和重 … 星野源
岩田幸彰 … 松坂桃李

東龍太郎 … 松重豊

古今亭志ん生 … ビートたけし
おりん … 池波志乃
美津子 … 小泉今日子
五りん … 神木隆之介

知恵 … 川栄李奈
今松 … 荒川良々

大隈重信 … 平泉成
田畑うら … 根岸季衣

慶 … 深沢敦
村田富江 … 黒島結菜
村田大作 … 板尾創路
人見絹枝 … 菅原小春
高石勝男 … 斎藤工
大横田勉 … 林遣都
野田一雄 … 三浦貴大
鶴田義行 … 大東駿介
前畑秀子 … 上白石萌歌
松沢一鶴 … 皆川猿時
河西三省 … トータス松本


噺 … ビートたけし

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
原作 …
音楽 … 大友良英
題字 … 横尾忠則
制作統括 … 訓覇圭、清水拓哉
プロデューサー … 岡本伸三、吉岡和彦
演出 … 井上剛、西村武五郎、一木正恵、大根仁
時代考証 … 古川隆久
スポーツ史考証 … 真田久、大林太朗
落語・江戸ことば指導 … 古今亭菊之丞









【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】
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コメント

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2件のコメント

  • くう
    2019年6月23日 4:21 AM

    千早太夫さん
    >予告にシマちゃんがいた!と話題ですが、あれは回想か幻では?と思います。

    弥彦さんが走っている様子がストックホルム予選のようだったので、私も回想かと思います。生きていてほしいですが……、

    >杉咲花さんといえば、

    子役の頃から活躍されてきた、非常に演技の達者な女優さんですね。

    どちらかというと、反抗期のような役柄が多かった学生時代を経て、女学校の教師へ!もっと活躍してほしかった(泣)

    >でも、どちらの立場の人たちにも説明のつく描写という意味で秀逸です。

    私もそう思いました。危ういですもんね。しかし、きちんと描いた。これは意義ある事ですね。

    >水かぶりは、四三→シマちゃん→りくちゃん→五りん と伝わったんですね。

    私は四三関係の子孫だと思っていましたわ。震災遺児の子どもだったと思うと、これからは見るたび切なくなりそう。

  • 千早太夫
    2019年6月17日 9:16 AM

    初回から出ていた主要登場人物のシマちゃんが…。
    「あまちゃん」では誰も死なせなかったクドカンなのに。
    予告にシマちゃんがいた!と話題ですが、あれは回想か幻では?と思います。
    生きていて欲しいけれど…。

    杉咲花さんといえば、私は「とと姉ちゃん」は2月までしか見ませんでしたが、杉咲さんの可愛らしさは印象に残っています。ただ、まだまだ幼かった。
    すっかり大人の女性になりましたね。
    いずれ、増野りく役で再登場を期待します!

    関東大震災の映像・演出の迫力に圧倒されました。特に、変わり果てた凌雲閣を四三が初めて見たあたりの描写が…。
    あの十二階は毎回のように登場して、様々な場面で舞台になっていました。
    ドラマのレギュラーがひとつ、姿を消してしまった…という感があります。

    落語と江戸図面で震災を表現するのを見ると、どうしても「あまちゃん」のジオラマを思い出します。
    クドカンはこういう仕事をする運命にあるんだなあと思わずにはいられません。
    自警団の描写も秀逸でした。
    朝鮮という単語を出さなかったのを弱腰と責める人はいるだろうし、逆に自警団の描写を入れたことを捏造と責める人もいるでしょう。
    でも、どちらの立場の人たちにも説明のつく描写という意味で秀逸です。

    シマちゃんの結婚話を高座で語っていた五りんが涙ぐんだ時に、もしかしたら…と思ったのですが、やはり五りんはシマちゃんの孫でしたね。
    水かぶりは、四三→シマちゃん→りくちゃん→五りん と伝わったんですね。

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