NHK朝ドラ【あまちゃん】第151回 感想

北三陸に突然あらわれた太巻（古田新太）。
ユイ（橋本愛）は、念願かなった対面に心が揺れるが、上京を勧める太巻に対し、アキ
（能年玲奈）とともに「潮騒のメモリーズ」として北三陸で活動していくことを
宣言する。
その後、鈴鹿ひろ美（薬師丸ひろ子）と一緒にチャリティーコンサートの会場となる海女カフェ
を訪れた太巻は、人々が力を合わせて手作りで再建した店内を見て感銘を受ける。
そして、驚くべきことを思いつく…。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「あまちゃん」第151話「おらたち、熱いよね！」

　　　　　

 

ついに、最終週である…。
こんなドラマが今週いっぱいで終わってしまうなんて、もったいない。
「サザエさん」だって「ドラえもん」だって、何十年も続いているんだし、もう朝ドラは
ずっとこれでいいじゃんか。

…と、思いつつも…何事も終わりがあるから美しい…。
せめてこの週を大切な思い出として胸に刻もう、と心に誓うのだった。

春子→夏→秋…と通りすぎてきた半年間。

秋ってさびしい季節だよね。ホント。

 

中で繋がっているって…意味わかんない。

 

と、言いつつも「リアス」の看板を片づける美少女に目を奪われ、今度は「梨明日」の
看板を出す美少女に再び目を奪われる太巻。

 

やっと会えたね。

 

梨明日に逃げ込んだユイは動揺を隠せない。
心配するアキ。

 

で、動揺させた太巻の方は、いきなり店に入ってきて鈴鹿ひろ美の横にドカッと座る。

 

困るよ。勝手にどっか行っちゃ。心配するでしょ。

ごめんなさい！
恐いんです。春子さんが。

 

じぇじぇじぇ…( ‘ ｊｊｊ ’ )／
やっぱり、まだトレーニング完了してないのに逃げてきたんじゃん…。
平気なのか…。

ってか、弥生さんにトレーニングしてもらえばいいと思ってたんだよね、ずっと。

今、ほら、カウンターの中にいるでよ～。

それはあれでしょ。
キミの事を心配して、愛のむちでしょ。

そうかしら？
何か鬱憤を晴らしてんじゃないかしら。

ここで、北三陸メンバーからのツッコミが入る。

 

あの～…すいません。
大きい声でしゃべるか、ボックス席に移動してしゃべるかして！気になるから。

あ、ごめんなさい。ご挨拶が遅れました。

んだね。挨拶まだだね。

ついでに言うと注文もまだだな。

 

じゃあ、赤ワインで。

荒巻といいます。

…あとは生ハム。

赤ワインと生ハム…あるのが？

大吉っつぁんが挨拶しかけても、まるで聞いてねぇ太巻。

 

鬱憤を晴らしてるってどういう意味？

…挨拶終わりがよ。

生ハムはねえな。サラミになっちまうな。

 

生ハムはねぇが赤ワインはあるらしい。
ここでそんなモン飲んでる人、見た事ねぇ。

カウンターの隅で突然乾杯し始める、めっちゃ浮いてる有名人夫妻。

 

実は、春子さんが彼女のボイストレーニングの担当をしておりまして、その指導方法が
いささかスパルタすぎる…。

北三陸を無視したり突然話し出したり、忙しいお人。太巻。

スケバンだったんですって、あの方！そうでしょ？

 

春子の悪口が聞きたくてうずうずしている鈴鹿ひろ美であった。

 

ここから、春子伝説が続きます。

春子は北三陸の初代積木くずしだもの。
「コーヒー牛乳買ってこい」って言われてカフェオレ買ってきた男子(←菅原)
がぶっ飛ばされたんですよ。
かばん潰して、中さ鉄板入れて武器にしてましたもんね。
県内最大規模の暴走族グループ解散に追い込んだ。
袖が浜に渡り鳥が来なぐなったのも春子さんのせいだって聞きますもんね。

 

うん…何だか解らないけど、最強だったらしい。

この話が過去の話だけではなく、割と最近スタジオの廊下でボコボコ殴られて
眼鏡が飛んで壊れた水口もニヤニヤしながら聞いているのだった。

 

大吉っつぁんだけが春子の良い所を挙げ、春子が自分にホレていたと
妄想語りを始めた途端に、話を切る太巻。

 

どうでもいい。お話の途中申し訳ありません。
かわいい方の子は？

わたす？

と、答える弥生さんに軽ぅぅぅく微笑んで見せる太巻であった……。

 

さっき出て行きましたよ。

水口？

えっ、今気付いたんですか？

 

勉さんもビックリ～…。

ってか…ミズタクの空気化が進んでいる…さすが勉さんの弟子。

 

ユイはトイレに閉じこもってブツクサ言っていた。

何で？何でＧＭＴとかさ、鈴鹿ひろ美とか、何でこんな急に来んの？
太巻さん…太巻さんまで…何で？何でわざわざこんなド田舎の終わってる過疎の町に…。
今まで誰も見向きもしなかったくせに何で急に来んの？地震があったから？

 

外から猫なで声をかける水口とアキ。

ユイちゃんがいるからだよ。
みんな君に会いたいんだよ。潮騒のメモリーズのかわいい方に。

んだんだ。ほらユイちゃんが去年言ってたとおりになったべ。

 

天岩戸か。

昨年。
アキが北三陸に帰って来た時。

ユイは東京には行かないとアキに宣言した。

私に会いたければ、向こうから来ればいいと。

あの時はね…ユイは北三陸引きこもり状態だったから、だから、あんな事を
言うのだと思っていた。

いつかまだ東京に出ればいいじゃないかと思っていた。

でも、本当にみんなの方から来るんだね。

やっぱり、北三陸の象徴であるユイは、ここから居なくなることはないんだね。

 

ユイちゃ～ん？太巻ですぅ。
どうしてトイレに籠もっているのかな？
おなかが痛いのかなぁ？キリキリ痛いのかなぁ？それともシクシク痛……。

太巻…それじゃ幼稚園の先生だよ。

 

痛くないです。

出てくるユイ。

あっそう。
改めまして、太巻です。

 

私、東京には行きません。

突然、何の脈略もなく宣言するユイであった。

ここでやっていきます。
アキちゃんと水口さんと一緒に潮騒のメモリーズで。

でも、君、もう二十歳だろ。
いつまでもご当地アイドルじゃ、先見えないし。
東京に出るには今がラストチャンスじゃないかな。

東京も北三陸も私に言わせれば日本なんでぇ、お構いねぐ。

 

丁寧に頭を下げるユイ。

 

もうね、ずっとやっていきます！私たち。
おばあちゃんになってもずっと「潮騒のメモリーズ」です！

…です！

慌ててユイと一緒にポーズを作るアキ。

 

…はぁ……。戻って来たな…ユイ。

言ったよ。「アキちゃんと水口さんと一緒に」って。

北三陸家出事件の時に、散々自分の夢にアキを巻き込み続けたことを思い出した。

そもそも、アキの東京行きはユイの夢の産物の犠牲で、アキはずっと
ユイの思いのままだった。

あの頃、おらは、そういう思い込み激しいユイが大嫌いだった。

 

あの時。
足立先生が倒れた時、一瞬北鉄を降りようとしたアキをユイが止めなければ…。

アキはずっと北三陸にいた。たぶん、海女をやり続けていた。
アメ女には出会わず奈落にも行かずＧМＴにも入らなかった。

そして、春子が社長になる事もなく、鈴鹿ひろ美にも会わず、過去がほじくり返される事も…
春子の中の傷が封印される事も…なかったんだ…。

 

ユイのこの思い込み激しい他人巻きこみ型性格を、今日もかなりウザい…と思いながら、
この子のウザさのせいでみんなの人生が動いた事を知った。

 

それは…かっこいいね。

と、太巻はそれだけ言う。

 

んな事やっている間に、店の中では大変な事が起きていた。

『潮騒のメモリー』のイントロが流れ、鈴鹿ひろみがマイクを持ち、静かに口を開いて
歌い出そうとする所をアキがハンターのような勢いでマイクを奪………(以下略

 

店の外でミズタク相手にしみじみと話す鈴鹿ひろ美の夫。太巻…じゃなくて荒巻太一。

 

多少歌えるようになってるんですよね…？鈴鹿さん。

う～ん…春子さんに任せっ放しで俺もずっと聴いてない。
…けど、元がアレだからな。

 

「アレ」とは、初めてそれを聞いた時に春子が正宗がアキがミズタクが…
驚愕した「アレ」である。

いいんじゃねえかな。
人前で下手な歌歌って恥かいてさ、殻破れるならそれだけでもあの人にとっちゃ大躍進だよ。

 

それを長い間させてあげなかったことを太巻は悔いている。

アキを付き人にすればアキが変わると思っていたのに変わったのは鈴鹿ひろ美の
方だった。

こんな事言うようになった太巻もしかり。
北三陸チームになっちゃったミズタクもしかり。

 

自分が掘ったアリ入りの琥珀を太巻に見せるミズタク。

琥珀って8500万年前の樹液が固まって出来てるんです。

それじゃあ。

8500万年前のアリです。俺が掘り当てたんです。

すごいじゃん。

 

そう。貴重なのよ。ゴミじゃないのよ。今度は捨てなかったんだね。

 

これ見てると、真ん中のアリがユイちゃんでその周りを固める樹液が田舎の地元意識、
なんじゃないかって。
アキちゃんみたいに日の目を見る事はなかったけど、地元意識に守られてユイちゃんの
魅力は永遠に色あせないっていう…。

 

水口…
…ごめ～ん！ぜんぜ～ん分かんない。

 

…でしょうね。
…俺も自分で言ってて、違うなって思いました。

 

うん。でも、当たらずも遠からず…。
北三陸の真ん中にユイがいる事は間違いない。

つまり、このドラマの真ん中、ってこと。

 

鈴鹿ひろ美リサイタルの会場である海女カフェを見に行く太巻夫妻とミズタク。

 

中では、まだディスプレイの作業中。

どうも。御無沙汰してます。

と、太巻に慣れた挨拶をする種市先輩。

 

うわ～！ちょっとぉ！芸能人来るなら言ってよぉぉ！
恥ずかしいぃぃこんなポロシャツで～…。
もっといいポロシャツ持ってるのに～！

恥ずかしいポーズがさ…太巻ポーズなんだけど。
　　

 

これ、全部天野が？

ごめん。
おら的に、そこは今でもどうしても納得できない所。

 

粗末な手作りディスプレイを怒られているのかとヒヤヒヤしながら色々言い訳する
海女カフェ担当ヒロシ。

 

すいません。
精いっぱい頑張ってるんですけど、いかんせん素人仕事で…。

だろうね。これはプロには到底まねできない。
雑なのに愛がある。

すいません！

ストーブさん、今、褒められてるんですよ。

え？

 

太巻は言うのだった。

僕が上野で劇場造る時に目指したのがこれだ。

えっ、こんな掘っ立て小屋が？

…褒められてないじゃん。

 

ふふ…解る気がする…。

既存のキッチリしたアイドルじゃないんだよね。
アメ女なりＧМＴなり…。

気軽に会えるアイドルと、その子たちがいつでもいるお家、東京ＥＤＯシアター。

キチッとした立派な値札が付いているデパートでは無くて、手書きのＰＯＰが付いた
ゴチャゴチャしたジャングルのような某店の方が商品がお客の目に留まり、買う気になる。

なぜなら、自分で何かを探して選ぶと言うお客の好奇心と親近感と好感が刺激されるから…。

そこを目指した太巻は、業界人としてとても新しい考え方の持ち主だ。
(ま…これに関しては明らかにモデルであるＡ〇Ｂを作った某さんがすごいんだけどね)

そして、今、太巻はこの海女カフェにその原点を見つけたんだね。

 

正直、さっきまでいくらか寄付しようと思っていた。売名行為じゃないよ。
鈴鹿ひろ美の初リサイタル、それに相応しい会場を造るのは、プロデューサーとしては
当然の出費だ。

金出すって言ってるぞ。

でも違った。
これでいい。これがいい。お金かけたらちゃんとしちゃう。
この絶妙なバランスが崩れちゃう。

金出さねえって言ってますね。
どっちなんだ？

ステージで突然タップを踏み出す太巻。

踊りだしましたね。
バカなのか？

 

プロでもない、素人でもない、アマチュアのなせる業、
まさに海女カフェ！

 

決まったところで…。

鈴鹿さんのおかげですよ。

と言う美寿々さん。

ずっと後回しになってあきらめていた海女カフェで鈴鹿ひろ美がリサイタルをやりたいと
言ってくれたから復旧が成った。

アキが帰って来ず、鈴鹿ひろ美がここを指定しなければ、たぶんガレキだらけだった
海女カフェ。命を再び吹き込んだのはアキと鈴鹿さんだということ。

みんなすんげえ楽しみにしてます。
よろしくお願いします！

 

本当に期待している北三陸の人たちの目を見て……。

 

まずいな。

まずいですよね…。

顔を曇らせる太巻とミズタクであった。

 

いいの？ホント、大丈夫？

いい！
ここで歌うの。

それがおらにできる事なの！

 

本当に楽しそうな少女のような表情の鈴鹿ひろ美……。

この上はさ……もう、心から祈るよ……。
お歌に奇跡が起きる事を……。

 

そして、太巻から1通のファックスがスリーＪに届いた。

目を丸くする春子。

 

はあ！？

はあ！？
…何これ…。

 

太巻、海女カフェで結婚披露宴やるってよ。

　　

 

えっとぉ～これは、リサイタル込み？終了後？
所属事務所であるスリーＪの許可なし？

って事で……春子、最後まで暴れるか……。

つづくっ。

 

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※キャスト

天野アキ … 能年玲奈

天野夏 … 宮本信子（若き日:徳永えり）
天野忠兵衛 … 蟹江敬三
黒川正宗 … 尾美としのり（若き日：森岡龍）

天野春子（語り） … 小泉今日子（若き日:有村架純）

足立ユイ … 橋本愛
足立功 … 平泉成
足立洋 … 小池徹平
足立よしえ … 八木亜希子
種市浩一 … 福士蒼汰

今野弥生 … 渡辺えり
今野あつし … 菅原大吉
長内かつ枝 … 木野花
長内六郎 … でんでん
熊谷美寿々 … 美保純
安部小百合 … 片桐はいり
大向大吉 … 杉本哲太（若き日：東出昌大）
吉田正義 … 荒川良々
菅原 保 … 吹越満（若き日：落合モトキ）
栗原しおり … 安藤玉恵
小田 勉 … 塩見三省
磯野心平 … 皆川猿時
花巻珠子 … 伊勢志摩
カマール … アベディン

ヒビ木一郎 … 村杉蝉之介
岩手こっちゃこいテレビD・池田 … 野間口徹

水口琢磨 … 松田龍平
荒巻太一 … 古田新太
河島耕作 … マギー

【GМT47】
入間しおり … 松岡茉優(GMT埼玉)
遠藤真奈 … 大野いと(GMT福岡→佐賀)
宮下アユミ … 山下リオ(GMT徳島)
喜屋武エレン … 蔵下穂波(GMT沖縄)
小野寺薫子 … 優希美青(GMT宮城)
ベロニカ … 斎藤アリーナ(ブラジル)

【アメ横女学園芸能コース】
有馬めぐ … 足立梨花
高幡アリサ … 吉田里琴
成田りな … 水瀬いのり

鈴鹿ひろ美 … 薬師丸ひろ子

甲斐さん(純喫茶アイドル店長) … 松尾スズキ
梅頭(無頼鮨大将) … ピエール瀧
伊東(無頼鮨店員) … 日向丈
小野寺さとみ … 石田ひかり

 

 

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
演出 … 井上 剛、吉田照幸、梶原登城、他
制作統括 … 訓覇 圭、菓子 浩
音楽 … 大友良英
アニメーション … 鉄拳

 

 

 

 

 

 

 

※「Twitter」やってますです。

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