上京してきた美代子(木村佳乃)と一緒に、実(沢村一樹)の手がかりとなる場所を訪ねるみね子(有村架純)。
こんな大事なときなのに服のほころびが気になってしまう美代子の気持ちが、みね子には痛いほど分かって悲しくなる。
その帰り道、あまりのつらさに美代子は無言になってしまう。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「ひよっこ」第18週「大丈夫、きっと」 第106話
※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
お父さん…
私が昨日の記事に書いた事がそのまんまドラマになっていて、今日の感想を書く必要がなくなりました……。
けれども、役者さんたちの素晴らしい演技と誠実な演出で、私がサラサラと書いた内容以上の深いドラマになっていました。
丁寧に丁寧に頭を下げる世津子。
出された豪華なスリッパに入れるには、あまりにも粗末な靴下を履いたお母ちゃん。
昨日気にした地味なスーツには、ほころびまであった。
「どうしてこんな時に」
という女心…ものすごくよく解る。
だって、世津子のマンションはこの時代にはあまりにもインターナショナルナイズされていてオシャレだもの。
マクドナルドもまだ日本に上陸してないし、庶民はピザだって口にした事ない人がほとんどの時代なんだぜーー。
普通の家なら応接室や茶の間はまず和室で座卓である。
奥茨城から来たお母ちゃんにとっては、ありえないようなお家だよ、これ。
お母ちゃんは、まず「谷田部家として」実さんを助けてくれてありがとう、と頭を下げる。
今日は夫を引き取りに参りました。
はい。
でもどうしても私には分がりません。
なぜ2年以上もそのまま…。
もしあなたが病院や警察に届け出てくれてたら、夫は私たち家族のもとへ戻ってきたんではないでしょうか?
おっしゃるとおりです。
だったらなぜ?
この2年半、家族がどんな思いで生きてきだか分がりますか?
思いのたけを全て夫を拾った女にぶつけるお母ちゃん。
いや、お母ちゃん…というよりも、美代子さん、だわね。
出ていってほしくなかったんです。
いけない、間違っている、と思いながら、いつかそうしなければいけないと思いながら…。
そのままにしてしまいました。
本当に申し訳ありません。
おわびのしようもありません。
楽しかったです。
一緒にいるのが。
確かにこの人は谷田部実さんという人なのかもしれません。
でも。ここに来た日からは名前のない人でした。
雨の日に出会ったので雨男さんと呼んでいました。
初めて…。
早く家に帰りたいと思った。
生きてきて初めて…。
そんな時間でした。
昨日書いた通り…
「世津子の孤独」というこの人の武器を見てしまったら、美代子さんは夫を手放してしまうのではないだろうか……。
その前に…
やはり、右を向いても左を向いても主人公たちに優しい人だらけのこの世界で…視聴者である私自身が世津子さんの武器にやられてしまいそうな予感がします。
私は、世津子の孤独というこの人の武器にやられています。
菅野さんの演技が本当に素晴らしくて。
全部糾弾される覚悟で受けたこの対面も、この運命も…その覚悟が偲ばれて哀れで。
美代子さんは実さんを手放さなかった。(今は)
さようなら。
もう二度とお会いすることはないと思います。
谷田部さん。
もちろん、夫は返していただくのが当然である。
言いたい事は全部言った。
実さんは未練たらたらな感じだったけれども、正直、今の彼には選択肢がない。
…でも…
記憶が無くても1人の人間であり男なのよね。
突然与えられた新しい境遇に戸惑う彼が、以前のように家族のために明るく働けるはずもなく。
誰も何もしゃべりません。
私たちはこれがらどうなんのでしょうか?
まさに みね子のモノローグ通りの戸惑いの回である。
※キャスト
谷田部 みね子 – 有村架純
谷田部 実 – 沢村一樹
谷田部 美代子 – 木村佳乃
谷田部 ちよ子 – 宮原和
谷田部 進 – 高橋來
小祝宗男 – 峯田和伸
小祝滋子 – 山崎静代
谷田部 茂 – 古谷一行
助川時子 – 佐久間由衣
角谷三男 – 泉澤祐希
助川君子 – 羽田美智子
助川正二 – 遠山俊也
助川豊作 – 渋谷謙人
角谷きよ – 柴田理恵
角谷征雄 – 朝倉伸二
角谷太郎 – 尾上寛之
益子次郎 – 松尾諭
田神 学 – 津田寛治
牧野鈴子 – 宮本信子
牧野省吾 – 佐々木蔵之介
井川元治 – やついいちろう
朝倉高子 – 佐藤仁美
前田秀俊 – 磯村勇斗
綿引正義 – 竜星涼
永井愛子 – 和久井映見
青天目 澄子 – 松本穂香
兼平豊子 – 藤野涼子
秋葉幸子 – 小島藤子
夏井優子 – 八木優希
松下 明 – 奥田洋平
森 和夫 – 陰山泰
高島雄大 – 井之脇 海
安部善三 – 斉藤暁
安部さおり – 伊藤沙莉
立花 富 – 白石加代子
島谷純一郎 – 竹内涼真
竹内邦子 – 白石美帆
久坂早苗 – シシド・カフカ
坪内祐二 – 浅香航大
新田啓輔 – 岡山天音
柏木一郎 – 三宅裕司
柏木ヤスハル – 古舘佑太郎
福田五郎 – 光石研
福田安江 – 生田智子
牧野由香 – 島崎遥香
川本世津子 – 菅野美穂
語り – 増田明美
※スタッフ
脚本 – 岡田惠和
演出 – 黒崎博、田中正、福岡利武、渡辺哲也
プロデューサー – 山本晃久
制作統括 – 菓子浩
音楽 – 宮川彬良
主題歌 – 桑田佳祐「若い広場」
公式サイト http://www.nhk.or.jp/hiyokko/index.html
ひよっこ(Part1) [ NHK出版 ]
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ひよっこ(上) [ 岡田惠和 ]
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コメント
巨炎さん
>「自分は犯罪者かも」と思うなら逆方向の考えが二年間、浮かばないものか?
私が記憶喪失なら自分を知っている人を求めて警察に行くと思う。
それは記憶喪失になってみないと解らないかも(笑)
私が記憶喪失になったら楽な環境でポーッとしているかも知れないです。
何せ殴られて怪我しているので、やはり事件に巻き込まれたんだろうなと思うと自分探しが恐いかな…。
>まあ雨男が宗男さんだったのなら、世津子さんもさっさと通報したでしょう
怪しいですもんね(笑)
とりあえずは、美代子さんは記憶も名前も無くても自主的に考える間を与えてくれました。
ここからはヒロインの腕の見せ所…
(と言っても動くのは周りだけど^^;)
美代子さんは筋を通し、世津子さんもケジメをつけた。
その分、記憶喪失を差し引いても実さんが優柔不断に見えちゃったり…。
豪邸の前で佇むとか、やっぱり体は出稼ぎ独り暮らしに疲れていたのかも。
「自分は犯罪者かも」と思うなら逆方向の考えが二年間、浮かばないものか?
私が記憶喪失なら自分を知っている人を求めて警察に行くと思う。
街中をブラブラはしていたので、この辺りは中途半端で現実逃避気味。
まあ雨男が宗男さんだったのなら、世津子さんもさっさと通報したでしょう。
イケメンには貴賤も国境も無い!
ただ長期戦になれば中身が大事なのは島谷くんで、ちゃんと示されている。
交際の切っ掛けが周囲の後押し比重が大きすぎた事が破局に繋がっていて
これが現在のお父ちゃん復活編の布石なのかもしれません。
kyomさん
>菅野美穂さんも木村佳乃さんもすんばらしい演技でした。
緊張感漂っていましたよね。
見終わってポーッとしちゃいましたわ。
15分が長かったです。いい意味で。
>登場人物が皆いい人ばかりで一見楽しそうに見えるみね子だけど、本当はお母ちゃんが言ってたとおりなんだよね。
切っ掛けは確かにそうでしたもんね。
私は意外と みね子は東京でも楽しくやっている感じがするんですよね…今は。
すでにこっちにも「家族」がいる感じだし。
最終的には世津子さんも含め、血の繋がりがなくても心の繋がりが濃ければ「家族」のような感じに帰結していくのかなぁと思っています。
綻び>『ひよっこ』第106話
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綻び>『ひよっこ』第106話
良い人だけで成る優しい世界だから 故意に家族を捨てる父親もいなければ 略奪を狙う不倫女もいない …はずだから そこはファンタジーという綺麗なベールで 覆ってしまおう …というのが、このお話 だなんて思ってしまう私はヒネクレてるのでせうか? …ひじゅにですが何か? 「本当なんだ」by美代子 瞳に家族の姿が映っていない実お父ちゃんを見て…
本当に今日の15分は中身が濃い15分でした。
菅野美穂さんも木村佳乃さんもすんばらしい演技でした。
朝から泣きそうになりました。
>出された豪華なスリッパに入れるには、あまりにも粗末な靴下
地味なスーツには、ほころびまであった。
ここんとこの気持ち、すごくよく分かります。
脚本家さんはこういうところの描き方がうまいですね。
登場人物が皆いい人ばかりで一見楽しそうに見えるみね子だけど、本当はお母ちゃんが言ってたとおりなんだよね。
それを気づかせてくれた回でした。
ひよっこ 第106回
内容上京した美代子(木村佳乃)は、みね子(有村架純)とともに、世津子(菅野美穂)のもとにいる実(沢村一樹)に会いに行く。。。。 敬称略 先日の、みね子と会ったときの実のセリフも気になったが。 “今日は。。。”。。。そして謝罪。 今回も。。。。実。。。謝るんだ。。。。 それに追い討ちをかける美代子の…
ひよっこ (第106回・8/3) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式) 第18週『大丈夫、きっと』『第106回』の感想。 ※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。 ※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。 上京してきた美代子(木村佳乃)と一緒に、実(沢村一樹)の手がかりとなる場所を訪ねるみね子(有村架純…