NHK朝ドラ【ひよっこ】第37回(第7週月曜日) 感想

みね子(有村架純)は綿引(竜星涼)と、実(沢村一樹)が目撃された街に行く。
実の写真を見せて道行く人に尋ねるが、やはり手がかりはない。
ある日、就寝前の部屋で優子(八木優希)が家から送られてきたつくだ煮をふるまうが、澄子(松本穂香)は自分の家からは何も来ないので恥ずかしく思う。
はがきすら一枚も届かないが、ここが楽しいからさみしくないと言う澄子。
しかし、優しい祖母のことを急に思い出して笑いだす。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

連続テレビ小説「ひよっこ」第7週「椰子(やし)の実たちの夢」 第37話

   hiyokko-op

※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。

…テンプレだす…。

名も知らぬ
遠き島より 流れ寄る
椰子の実一つ
ふるさとの岸を離れて 
汝(なれ)はそも 波に幾月

もとの木は生おいや茂れる 枝はなお 影をやなせる
我もまた渚を枕 ひとりみの 浮寝の旅ぞ

実をとりて胸にあつれば 新たなり 流離の憂
海の日の沈むを見れば たぎり落つ異郷の涙

思いやる八重の汐々 
いずれの日にか くにに帰らん


島崎藤村『椰子の実』

これにしんみりしてしまう この人たちの気持ちがよく解る。

「いずれの日にか くにに帰らん」
が、まさに みね子の気持ちよね。

時子のように「東京の人」を目指してやってきた子もいる。
みね子のように心はいつも故郷…って子もいる。

澄子のように戻りたくも居場所がどこにもない子もいる。

みんな、漂うヤシの実。

 hiyokko37

 

谷田部実さん探しの休憩中。
人の多さに疲れる みね子に綿引巡査は言う。

先輩にさ、言われたんだ。
東京は確かに人が多いけど、みんな俺たちと同じだって。
ほとんどの人は東京にいた人じゃなく東京に来た人たちだって。
来て、いつの間にか東京の人になるんだって。
東京はそういう人の集まりだって。

…で、そう思ったら何かそんなに怖くなくなった。

 

この時代の東京、今よりは東京地元民も多かったかも知れないけれども、まぁ、そういうもんだ。

そう考えて人混みを見つめると…

雑踏が波の音に変わり、自分が漂うヤシの実に思えてくる みね子の心情が歌と共に伝わる。

お父さん。
私たちは故郷を離れて漂っている椰子の実みたいなもんなんでしょうか?
どこに辿り着くのでしょぅ?

お父さんも椰子の実ですか?
もうどっかに辿り着いてるのでしょうか。

東京に存在しているはずなのに、家族との連絡を絶ったお父ちゃん。

どこか家族と別の場所に辿り着いてしまったからこそ、そうなった可能性が強いわけで……。

 

みね子は、恐らくそうなりたくない。
奥茨城と自分を繋ぐ、手紙や荷物。

それは、みんな同じで。
家も家族も懐かしくて大事。
家族が送ってくれる荷物が働く原動力であり「かすがい」なのよね。

なのに、澄子の家は仕送りしても手紙すらよこさないらしい。

仕送りしても皆さんのどごにはお手紙来るけんじょ、おれには葉書一枚届がねぇ。
それは分がってたんで、いいんだげんど…。
そんなに寂しくないですよ、おれは。
こご好きだし…。
楽しいし…。

 

何だかなぁ…何だよ、その家族。。

家族全員文盲ってこともないだろうし、もしそうでも誰かに頼めばいい事だし、仕送りが来たらせめて「届きました」の一言くらいは送るのは礼儀じゃないかなぁ。

届いてないかも知れないと思っちゃうじゃんね(怒)

こんな家には送らなくてもいいんじゃないかなぁ。
きっと、送らなくても何も言ってこないよ。。
澄子は稼ぎのほとんどを送っているのにさ…。

 

だから帰りだいとも思わないです。
帰っても邪魔にされるだけだし…。
でも…ばあちゃんには会いでえなぁ…。

 

背中がすごく曲がっているから早く走れないばあちゃんが、澄子が怪我をした時にだけ背中がシャンと伸びてすごい速さで迎えに来てくれた話。

笑ったけれども切ない。

そんな家で、そのお祖母さんも大切にされている気がしない。

澄子がいつか東京に呼んであげられるといいね。

 

しっとりした『椰子の実』合唱のせいか、ちょっとしんみりしちゃった。月曜。…

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※キャスト

谷田部 みね子 – 有村架純

谷田部 実 – 沢村一樹
谷田部 美代子 – 木村佳乃
谷田部 ちよ子 – 宮原和
谷田部 進 – 高橋來
小祝宗男 – 峯田和伸
小祝滋子 – 山崎静代

谷田部 茂 – 古谷一行

助川時子 – 佐久間由衣
角谷三男 – 泉澤祐希
助川君子 – 羽田美智子
助川正二 – 遠山俊也
助川豊作 – 渋谷謙人
角谷きよ – 柴田理恵
角谷征雄 – 朝倉伸二
角谷太郎 – 尾上寛之
益子次郎 – 松尾諭

田神 学 – 津田寛治

牧野鈴子 – 宮本信子
牧野省吾 – 佐々木蔵之介

井川元治 – やついいちろう
朝倉高子 – 佐藤仁美
前田秀俊 – 磯村勇斗

綿引正義 – 竜星涼
永井愛子 – 和久井映見
青天目 澄子 – 松本穂香
兼平豊子 – 藤野涼子
秋葉幸子 – 小島藤子
夏井優子 – 八木優希
松下 明 – 奥田洋平
森 和夫 – 陰山泰
高島雄大 – 井之脇 海
安部善三 – 斉藤暁
安部さおり – 伊藤沙莉

立花 富 – 白石加代子
島谷純一郎 – 竹内涼真
竹内邦子 – 白石美帆
久坂早苗 – シシド・カフカ
坪内祐二 – 浅香航大
新田啓輔 – 岡山天音
柏木一郎 – 三宅裕司
柏木ヤスハル – 古舘佑太郎
福田五郎 – 光石研
福田安江 – 生田智子
牧野由香 – 島崎遥香

語り – 増田明美

※スタッフ

脚本 – 岡田惠和
演出 – 黒崎博、田中正、福岡利武、渡辺哲也
プロデューサー – 山本晃久
制作統括 – 菓子浩
音楽 – 宮川彬良

主題歌 – 桑田佳祐「若い広場」

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hiyokko/index.html

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コメント

  1. ひよっこ 第37回

    『椰子の実たちの夢』内容昭和40年5月。父・実(沢村一樹)が目撃された町へ綿引(竜星涼)とともに向かったみね子(有村架純)。しかし見つからず。 敬称略 まるで、視聴者が、微妙に感じている違和感を。。。あざ笑う。。。 ってことじゃ、無いと思うが。 。。…

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