NHK朝ドラ【おかえりモネ】第42回　(第9週 火曜日)　感想

ああ……50年は無理ですよ。個人の家じゃ。

子供だぢに悪い。

翔洋さんのような世代の人でも思うんだな。

過疎に向かって行くだろう故郷の未来を。

ついに気象予報士試験に合格した百音（清原果耶）は、喜び勇んでサヤカ（夏木マリ）に報告しようとするが、いざサヤカを目の前にして、なぜか合格を告げられなくなってしまう。さらに、サヤカについてあることが分かり、ますます言い出（だ）せなくなってしまう百音。しかし、サヤカは菅波（坂口健太郎）に探りを入れるなどして、百音が合格したことを察していた。そして迎えたヒバ伐採の日……

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「おかえりモネ」第9週「雨のち旅立ち」第42話

感想

モネの合格を我がことのように喜び……

喜び隠し切れない可愛い菅波先生を見た後。

たぶん、ちゃんと言えば絶対に喜んでくれるのに。

言えない。

それは分かる。だって奪うから。

言えない

サヤカさんが能の稽古に行っていたと聞いて、それまで無邪気に合格報告しようと考えていた百音は考え直す。

登米へ来た時からお互いを案じてきた樹齢300年の姫のヒバ。

今、それを失おうとしているサヤカさんに、百音は「自分もここを去るかも」とはとても言えない。


で？お姉ちゃんは？どうすんの？ん？

気象予報士の試験受かって何すんの？

妹にズバリ指摘される。


そりゃあ……日常生活にも役立つだろうけれど……。

もっと多くの人の役に立ちたくて取った資格でしょ……。

守秘義務

百音はサヤカさんに「落ちた」と言ってしまった。

サヤカさんは察している。

百音の優しさを。

菅波先生の心にも百音と同じものが宿っていた。


それは。守秘義務です。


ここで、「受かったんですよ。知らなかったんですか。」

と、サラッと言ってしまうような男ではない。

人の気持ちを知っている。


この2人じゃなきゃ……。もう。

しかし、思えば りょーちんさんもそうだし。

このドラマの中の人たちは思いやり深いな。

子供たちに悪い

ヒバの木を50年保管する場所が見つからない。

別に最悪、能舞台の柱にしなくったっていいんです。

５０年後、１００年後、何があった時に誰がが使えばいい。その時誰がの役に立でばいい。

そういう気持ぢで木を置いどいでいただけませんか。

サヤカさんが頼んでも、誰も「うん」とは言わない。

意地悪で引き受けないのではなく、本当に50年後のこの地の未来が見えないから。


５０年は無理ですよ。個人のうぢじゃ。
子供だぢに悪い。


と言う翔洋さん。

50年後もこの地に子供たちが住んでいるかどうか分からない。

それはすなわち、産業が廃れることを意味している。

サヤカさんは言っていた。
「何もかも失っても、木があれば、人はまたそこへ住もうとする」

その誇りや歴史は失われて行くのだ。

年寄りが不要になっていくような話で……ちょっと切ない。


ヒバの伐採儀式を百音に共に行わせるサヤカさんは、押し付けているのではなく、でも、忘れないで欲しいのだろう。

形が無くなっても、記憶が遺れば、それは歴史。

 

 

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キャスト

永浦百音 – 清原果耶

永浦耕治 – 内野聖陽
永浦亜哉子 – 鈴木京香
永浦未知 – 蒔田彩珠
永浦龍己 – 藤竜也
永浦雅代 – 竹下景子

及川亮 – 永瀬廉
野村明日美 – 恒松祐里
後藤三生 – 前田航基
早坂悠人 – 髙田彪我

及川新次 – 浅野忠信

新田サヤカ – 夏木マリ
菅波光太朗 – 坂口健太郎
佐々木翔洋 – 浜野謙太
川久保博史 – でんでん
田中和久 – 塚本晋也
中村信弘 – 平山祐介

朝岡覚 – 西島秀俊
神野マリアンナ莉子 – 今田美桜
内田衛 – 清水尋也
野坂碧 – 森田望智
安西和将 – 井上順

沢渡公平 – 玉置玲央
高村沙都子 – 高岡早紀
井上菜津 – マイコ
鮫島祐希 – 菅原小春

 

語り… 竹下景子

スタッフ

◆制作統括 : 吉永証、須崎岳
◆プロデューサー : 上田明子
◆演出 : 一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子
◆脚本 : 安達奈緒子
◆音楽 : 高木正勝
◆主題歌 : BUMP OF CHICKEN「なないろ」